社労士試験 単元解説シリーズ 09/10

厚生年金保険法

「被保険者期間の月数・300月みなし・4分の3」と、老齢・障害・遺族の支給停止のしくみを数字で押さえる科目
選択式 1問(空欄5・5点)択一式 問1〜10(10点)
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この科目の攻略方針

厚生年金保険法は選択式1問(空欄A〜E)と択一式10問で、徴収法のような同居科目はない。選択式は「条文の穴埋め」2〜3個と「事例の計算・判定」2個の組み合わせが定着しており、R6〜R8の3年とも最後の空欄は事例問題(障害年金の改定請求・障害年金の種類・在職老齢年金の計算)だった。択一式は正誤の単純肢に加えて、組合せ問題が毎年2問前後、個数問題もある。条文の数字(6年・5年・300月・4分の3・1年6月・65歳)を知っていれば落とさない肢と、通達・施行規則レベルの細かい肢が混ざるので、前者で確実に点を取る。

年度問論点
R8選A短期要件の遺族厚生年金の額(報酬比例の4分の3・300月みなし)
選B・C財政の現況及び見通し(5年ごと)・財政均衡期間(おおむね100年間)
選D・E在職定時改定の基準日(9月1日・翌月から)/65歳以後の在職老齢年金の計算
択1障害厚生年金(支給停止の解除・労基法障害補償6年・併合時の計算期間・加給年金額)
択2・3適用事業所(士業・船舶・一括・任意適用)/適用除外・特定適用事業所・在職定時改定
択4遺族厚生年金(遺族補償6年・所在不明・養子縁組による失権・退職改定)
択5・6在職老齢年金の対象月・現物給与・繰上げ/加給年金額・20歳前の初診・年金額改定
択7・8障害手当金・障害状態確認届・合意分割の通知・立入検査/遺族の範囲・適用除外
択9・10繰下げと経過的加算・加給、運用職員、70歳到達届 組合せ/改定請求・障害手当金・特老厚の支給開始年齢 組合せ
R7選A・B定時決定の支払基礎日数(17日・短時間労働者11日)
選C調整期間の再評価率(名目手取り賃金変動率×調整率)
選D・E3号分割の対象とならない期間(障害厚生年金の計算基礎)/67歳初診の障害年金
択1・2通則・資格得喪・加給・障害の併合/合意分割 誤り探し
択3事後重症・基準障害 組合せ
択4・5未支給の遺族・書類保存・端数処理・第三者行為/高年齢雇用継続給付との調整・船舶・種別変更
択6・7・8脱退一時金・所得代替率・初診日・中高齢寡婦加算/議員の在老・任意特定適用事業所/理美容業・不正利得・差止め
択9・10育休免除・過誤納・賞与控除・在老・基本手当調整/2以上種別の事務・診断命令・遺族と老齢の調整・罰則 組合せ
R6選A・B国庫負担(事務費は「費用」)/標準賞与額の上限150万円
選C・D受給権保護の例外(脱退一時金)/遺族厚生年金の短期要件(初診日から5年)
選E65歳以上の障害厚生年金の額改定請求(障害基礎年金の受給権の有無)
択1・2不服申立ての行き先/延滞金・滞納処分・加給年金額の加算先
択3・4内払・高齢任意加入・同月得喪・原簿/繰下げできない場合 個数
択5・6遺族厚生年金 組合せ/短時間労働者の資格取得・給付乗率・事実婚・事後重症
択7・8標準報酬月額の上限・資格取得時決定・納期限・財務大臣への委任/脱退一時金・中高齢寡婦加算・加給の停止
択9・102以上種別・長期加入者特例・高年齢求職者給付金・繰下げ加算額/障害・申出による支給停止・脱退一時金 組合せ

学習の優先順位

  1. 障害厚生年金と遺族厚生年金(単元8・9)。3年間で択一の3分の1近くと選択式の空欄4個がここから出た。300月みなし、4分の3、初診日から5年、55歳・60歳、30歳未満の妻の5年失権を条文の言葉で覚える。
  2. 老齢厚生年金の支給停止と改定(単元7)。在職老齢年金(支給停止調整額・基本月額の定義・対象月)、在職定時改定と退職改定、繰上げ・繰下げは毎年出る。
  3. 被保険者・適用除外・標準報酬(単元3・4)。2月・4月・6月、17日・11日、150万円、88,000円などの数字が選択式に直結する。
  4. 離婚時分割と2以上の種別(単元10)。「合算する」規定と「種別ごと」の規定を区別する。
  5. 残りの通則・徴収・不服申立て・罰則(単元5・6・11)は、健康保険法・国民年金法と数字を比べながら短時間でまとめる。
1

総則・実施機関・財政

R6選A・R8選B・C・R7選C・R7択4・6・R8択6・9

目的と実施機関

厚生年金保険法は、労働者の老齢・障害・死亡について保険給付を行い、労働者とその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする1条。平成27年10月の被用者年金一元化で公務員・私学教職員も厚生年金の被保険者となり、被保険者は4つの種別に分かれた。種別ごとに事務を行う者を「実施機関」という。

種別対象実施機関
第1号厚生年金被保険者民間の会社員など(2〜4号以外)厚生労働大臣(事務の多くは日本年金機構)
第2号厚生年金被保険者国家公務員共済組合の組合員国家公務員共済組合・国家公務員共済組合連合会
第3号厚生年金被保険者地方公務員共済組合の組合員地方公務員共済組合・全国市町村職員共済組合連合会・地方公務員共済組合連合会
第4号厚生年金被保険者私立学校教職員共済制度の加入者日本私立学校振興・共済事業団

2号・3号の事務のうち、交付金・拠出金(84条の3〜84条の9)に関するものは国家公務員共済組合連合会・地方公務員共済組合連合会が行う2条の5第2項。

ひっかけ注意:R7択4Dは「拠出金の納付は地方公務員共済組合が行う」として誤り。拠出金は地方公務員共済組合連合会が納付する。

財政の現況及び見通し・調整期間

政府は、少なくとも五年ごとに、保険料及び国庫負担の額並びにこの法律による保険給付に要する費用の額その他の厚生年金保険事業の財政に係る収支についてその現況及び財政均衡期間における見通し(以下「財政の現況及び見通し」という。)を作成しなければならない。
(2) 前項の財政均衡期間…は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね百年間とする。2条の4

財政均衡期間の終了時に給付に支障が生じないだけの積立金を保有しつつ均衡を保てないと見込まれるときは、保険給付の額を調整する(マクロ経済スライド)。調整を行う期間が「調整期間」で、開始年度・終了年度は政令で定める34条。調整期間中の再評価率は、名目手取り賃金変動率に「調整率×前年度の特別調整率」を乗じた率を基準に改定する43条の4第1項(R7選C)。調整率は「公的年金被保険者総数の変動率の3乗根 × 0.997」である。

ここが出る:「5年ごと」「おおむね100年間」は国民年金法(4条の3)と共通。R8選B・Cでそのまま問われた。調整期間の再評価率の基準は「名目手取り賃金変動率」(R7選Cの誤り選択肢は名目賃金変動率・実質手取り賃金変動率など)。
ひっかけ注意:モデル年金の所得代替率50%の下限は、平成16年改正法附則の規定で「次の財政の現況及び見通しが作成されるまでの間に50%を下回ると見込まれる場合」に調整期間の終了等を検討・措置するものである。「作成年のおおむね100年後に」下回る場合とした R7択6C は誤り。

国庫負担と積立金の運用

国庫は、毎年度、厚生年金保険の実施者たる政府が負担する基礎年金拠出金の額の二分の一に相当する額を負担する。
(2) 国庫は、前項に規定する費用のほか、毎年度、予算の範囲内で、厚生年金保険事業の事務(基礎年金拠出金の負担に関する事務を含む。…)の執行(実施機関(厚生労働大臣を除く。)によるものを除く。)に要する費用を負担する。80条

積立金の運用は、専ら被保険者の利益のために長期的な観点から安全かつ効率的に行う79条の2。運用に係る行政事務に従事する厚生労働省・財務省・総務省・文部科学省の職員(運用職員)は、慎重かつ細心の注意を払い全力を挙げて職務を遂行しなければならない79条の10(R8択9ウ)。

項目内容条文
基礎年金拠出金の国庫負担2分の180条1項
事務費の国庫負担予算の範囲内で「費用」(全額の書き方。2分の1ではない)80条2項
財政の現況及び見通し少なくとも5年ごと・財政均衡期間はおおむね100年間2条の4
調整率の固定部分0.99743条の4第1項2号
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適用事業所

R7択5C・R7択8A・R8択2

強制適用事業所

強制適用となるのは、(1) 法定16業種+士業(6条1項1号イ〜レ)の個人事業所で常時5人以上の従業員を使用するもの、(2) 国・地方公共団体・法人の事業所で常時従業員を使用するもの、(3) 船員が乗り組む船舶、である6条1項。

レ 弁護士、公認会計士その他政令で定める者が法令の規定に基づき行うこととされている法律又は会計に係る業務を行う事業6条1項1号レ

令和4年10月から、弁護士・社会保険労務士などの士業の個人事業所(常時5人以上)が強制適用に加わった。したがって常時5人以上の社労士事務所は認可なしで適用事業所になる(R8択2Aは誤り)。一方、理美容・飲食・旅館などのサービス業、農林水産業の個人事業所は、人数に関係なく任意適用である(R7択8Aは誤り)。

任意適用と取消し・一括

手続要件条文
任意適用の認可使用される者(適用除外者を除く)の2分の1以上の同意+厚生労働大臣の認可6条3項・4項
任意適用の取消し使用される者の4分の3以上の同意+厚生労働大臣の認可8条
強制適用事業所が要件を欠いたとき任意適用の認可があったものとみなす7条
2以上の適用事業所の一括事業主が同一+厚生労働大臣の承認。承認で元の事業所は適用事業所でなくなったものとみなす8条の2
2以上の船舶の一括船舶所有者が同一なら当然に一の適用事業所(承認不要)8条の3
ひっかけ注意:事業所の一括は「承認」、船舶の一括は「当然」。R8択2Dは「届け出ることにより」一括できるとして誤り、R7択5Cは船舶の一括に「承認を受けなければならない」として誤り。

船舶所有者は適用事業所の事業主とみなされる6条2項。ここでいう船舶所有者は船員保険法3条により定まり、船舶貸借の場合は船舶借入人が船舶所有者とされる(R8択2Bは正しい)。健康保険と厚生年金の任意適用の認可申請を同時に行うときは、1枚の申請書で行える(R8択2Cは誤り)。適用事業所に該当しなくなったときの届書(適用事業所全喪届)の提出期限は施行規則で「5日以内」である(R8択2Eの「10日以内」は誤り)。

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被保険者・適用除外・被保険者期間

R6択3・6・R7択1・5・7・R8択3・8

当然被保険者と任意の被保険者

区分要件条文
当然被保険者適用事業所に使用される70歳未満の者9条
任意単独被保険者適用事業所以外に使用される70歳未満の者。事業主の同意を得て厚生労働大臣の認可10条
高齢任意加入被保険者(適用事業所)70歳以上で老齢給付の受給権を有しない者。実施機関に申し出て被保険者となる。保険料は原則全額自己負担(事業主が同意すれば折半)附則4条の3
高齢任意加入被保険者(適用事業所以外)事業主の同意を得て厚生労働大臣の認可。保険料は折半附則4条の5
ひっかけ注意:「全額自己負担・事業主の同意で折半」は適用事業所の高齢任意加入被保険者の話。R7択5Bは適用事業所以外の者にこれを当てはめて誤り。全額負担の高齢任意加入被保険者は自分で保険料を納付し、納期限は翌月末日(R6択7Cは正しい)。

適用除外(12条)

一 臨時に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く。)であつて、次に掲げるもの。ただし、イに掲げる者にあつては一月を超え、ロに掲げる者にあつては定めた期間を超え、引き続き使用されるに至つた場合を除く。
 イ 日々雇い入れられる者
 ロ 二月以内の期間を定めて使用される者であつて、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれないもの
二 所在地が一定しない事業所に使用される者
三 季節的業務に使用される者…ただし、継続して四月を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。
四 臨時的事業の事業所に使用される者。ただし、継続して六月を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。12条
適用除外被保険者となる場合
日々雇い入れられる者1月を超えて引き続き使用されたとき
2月以内の期間を定めて使用され、超える見込みがない者定めた期間を超えて引き続き使用されたとき
所在地が一定しない事業所例外なし(R8択8Cは「6か月を超える場合は被保険者」として誤り)
季節的業務継続して4月を超えて使用されるべき場合
臨時的事業の事業所継続して6月を超えて使用されるべき場合(R8択8Dの「2か月」は誤り)
4分の3未満の短時間労働者週20時間以上・報酬88,000円以上・学生でない、の全部を満たし、特定適用事業所等に使用されるとき

短時間労働者は、1週の所定労働時間または1月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3未満で、(イ)週20時間未満、(ロ)報酬88,000円未満、(ハ)学生、のいずれかに該当すれば被保険者としない12条5号。4分の3未満でも被保険者となるのは特定適用事業所(被保険者数が一定数を超える事業所)や任意特定適用事業所に使用される場合である。任意特定適用事業所の申出に必要な労使合意の同意対象には、70歳以上の使用される者も含まれる(R7択7Bは誤り)。特定適用事業所に該当しなくなっても、事業主が4分の3以上の同意を得て申出をしない限り、短時間労働者は資格を失わない(R8択3Eは誤り)。

ここが出る:所定労働時間が週20時間未満でも、実労働時間が2か月連続で週20時間以上となり、引き続き同様の状態が見込まれるときは、3か月目の初日に資格を取得する(通達。R6択6Aは正しい)。

資格の得喪

資格取得日は、適用事業所に使用されるに至った日・事業所が適用事業所となった日・適用除外に該当しなくなった日である13条。喪失は原則として該当日の翌日だが、その日に更に資格を取得したとき、または70歳に達したときはその日に喪失する14条。

第九条又は第十条第一項の規定による被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至つた日の翌日(その事実があつた日に更に前条に該当するに至つたとき、又は第五号に該当するに至つたときは、その日)に、被保険者の資格を喪失する。14条

R7択1Bは、4月1日に甲に使用されなくなり同日丙に使用された場合、甲での資格は4月1日に喪失し同日丙で取得するとして正しい。70歳到達時は、誕生日の前日(年齢到達日)に喪失する。同じ事業所で働き続けても保険料は不要だが、在職老齢年金の対象にはなる(R7択7D)。

被保険者期間の計算

被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。
(2) 被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときは、その月を一箇月として被保険者期間に算入する。ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者(国民年金法第七条第一項第二号に規定する第二号被保険者を除く。)の資格を取得したときは、この限りでない。19条

同月得喪は1か月に算入するが、その月に厚生年金または国民年金(1号・3号)の資格を取得したときは算入しない。R6択3Dは同月に国民年金第1号被保険者となった事例で「1か月として算入」として誤り。同一月に種別の変更があったときは、その月は変更後(最後)の種別の月とみなす19条5項(R7択5Eは「第2号の月とみなす」として誤り。最後は民間企業=第1号)。

ひっかけ注意:「被保険者期間」は喪失月の前月まで、「在職老齢年金の対象」は被保険者である日が属する月、「保険料」は被保険者期間の各月。月の数え方が制度ごとに違う。
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標準報酬月額・標準賞与額

R6選B・R7選A・B・R6択7・R8択5D

報酬と賞与

報酬は労働の対償として受けるすべてのもの(臨時に受けるもの・3月を超える期間ごとに受けるものを除く)、賞与は3月を超える期間ごとに受けるものである3条。報酬・賞与が通貨以外のもので支払われるときの価額は、その地方の時価によって厚生労働大臣が定める25条(R8択5Dの「全国一律の基準」は誤り)。

決定・改定の種類

種類算定の基礎適用期間条文
定時決定7月1日前3月間の報酬。支払基礎日数17日(4分の3未満の短時間労働者は11日)未満の月を除く9月〜翌年8月21条
資格取得時決定月給等は取得日現在の報酬を期間の総日数で除した額の30倍取得月〜8月(6/1〜12/31取得は翌年8月)22条
随時改定継続した3月間(各月17日以上)の平均が著しく高低高低を生じた月の翌月から(4か月目)23条
育児休業等終了時改定終了日の翌日の属する月以後3月間(17日未満の月を除く)終了日の翌日から2月を経過した日の属する月の翌月から23条の2
産前産後休業終了時改定同上同上23条の3
ここが出る:R7選A・Bは定時決定の「17日」「11日」をそのまま問うた。R6択7Bは資格取得時決定の「30倍」で正しい。

等級の上限と標準賞与額

標準報酬月額は第1級88,000円〜第32級650,000円。第32級は令和2年9月に政令で追加された(R6択7Aは正しい)。等級追加の要件は、3月31日の全被保険者の標準報酬月額平均の100分の200が最高等級を超え、その状態が継続すると認められるときで、その年の9月1日から改定できる20条2項。

実施機関は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに千円未満の端数を生じたときはこれを切り捨てて、その月における標準賞与額を決定する。この場合において、当該標準賞与額が百五十万円…を超えるときは、これを百五十万円とする。24条の4
ひっかけ注意:標準賞与額の上限は厚生年金が1回(1か月)150万円、健康保険は年度累計573万円。在職老齢年金の総報酬月額相当額も上限後の標準賞与額で計算する(R8選E)。

3歳未満の子を養育する被保険者の特例

3歳未満の子を養育する被保険者が申出をすると、標準報酬月額が養育開始月の前月(基準月)より下がった月について、年金額の計算上は従前標準報酬月額を用いる26条。保険料は実際の標準報酬月額で計算する。

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届出・記録・保険料の徴収

R6択2・3・7・R7択4B・8E・9・10オ・R8択9オ

届出と記録

事業主は、被保険者(70歳以上の使用される者を含む)の資格の取得・喪失、報酬月額・賞与額を厚生労働大臣に届け出なければならない27条。違反(届出をしない・虚偽の届出)は6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金である102条1項1号。事業主は厚生年金保険に関する書類を完結の日から2年間保存しなければならない(施行規則。R7択4Bの「3年間」は誤り)。

実施機関は被保険者に関する原簿を備えて記録する28条。この規定は2号〜4号厚生年金被保険者にも適用される(31条の3は28条と31条の2を適用除外から外している。R6択3Eは正しい)。原簿の訂正請求(28条の2)は第1号厚生年金被保険者であり、又はあった者が厚生労働大臣に対して行う。

70歳到達時、引き続き同じ事業所に使用され、標準報酬月額相当額が70歳到達日の前日の標準報酬月額と同額であるときは、「70歳以上被用者該当届」と「資格喪失届」の提出を省略できる(施行規則。R8択9オは「省略できない」として誤り)。

実施機関は被保険者に保険料納付の実績と将来の給付に関する情報を通知する31条の2(ねんきん定期便)。記載事項には被保険者の負担した保険料の総額が含まれる(R7択8Eは正しい)。

保険料

項目内容条文
保険料額標準報酬月額・標準賞与額 × 保険料率(1000分の183.00で固定)81条
負担被保険者と事業主が半額ずつ。納付義務は事業主82条
納期限翌月末日83条1項
過納の充当納入告知・納付の日の翌日から6か月以内の期日に納付される保険料について納期を繰り上げたものとみなす83条2項
源泉控除報酬からは前月分(退職時は前月・当月分)、賞与からはその賞与分。控除したときは計算書を作成し被保険者に通知84条
育児休業等の免除開始月から終了日の翌日の属する月の前月まで。同月内に開始・終了なら14日以上で免除。期間が1月以下なら賞与分は免除しない81条の2
産前産後休業の免除開始月から終了日の翌日の属する月の前月まで(事業主負担分・被保険者負担分とも)81条の2の2
ひっかけ注意:R7択9Aは1月以下の育児休業で「賞与の保険料も免除」として誤り。R7択9Bは充当の期間を「1年以内」として誤り(6か月以内)。

督促・延滞金・滞納処分

…年十四・六パーセント(当該納期限の翌日から三月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した延滞金を徴収する。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合…は、この限りでない。
一 保険料額が千円未満であるとき。
二 納期を繰り上げて徴収するとき。
三 納付義務者の住所若しくは居所が国内にないため、又はその住所及び居所がともに明らかでないため、公示送達の方法によつて督促したとき。87条1項
項目数字条文
督促状の指定期限発する日から起算して10日以上経過した日86条4項
市町村に処分を請求したときの交付金徴収金の100分の486条6項
延滞金を徴収しない保険料額1,000円未満/督促状の期限までに完納/計算した延滞金が100円未満87条1項・4項
延滞金の端数保険料額の1,000円未満切捨て・延滞金の100円未満切捨て87条3項・5項
先取特権国税・地方税に次ぐ88条
ひっかけ注意:R6択2Cは「計算した延滞金が1,000円未満なら徴収しない」として誤り(100円未満)。R6択2Dは市町村への交付金を「100分の5」として誤り。

日本年金機構が滞納処分等を行うときは、あらかじめ厚生労働大臣の認可を受け、徴収職員に行わせる。徴収職員は機構の職員のうちから、厚生労働大臣の認可を受けて機構の理事長が任命する100条の6(R6択2Eの「厚生労働大臣が任命」は誤り)。厚生労働大臣は、財産の隠ぺいのおそれなど政令で定める事情があるときは、滞納処分等の権限を財務大臣に委任できる100条の5。政令で定める要件は滞納月数24月以上などで、「1年以上」ではない(R6択7D)。

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保険給付の通則

R6選C・R6択3A・8D・10ウ・R7択1A・4・8・R8択6E・7B

保険給付の種類・裁定・支給期間

保険給付は老齢厚生年金・障害厚生年金及び障害手当金・遺族厚生年金の3種類(附則で特別支給の老齢厚生年金・脱退一時金)32条。受給権者の請求に基づき実施機関が裁定する33条。

年金の支給は、年金を支給すべき事由が生じた月の翌月から始め、権利が消滅した月で終るものとする。
(2) 年金は、その支給を停止すべき事由が生じたときは、その事由が生じた月の翌月からその事由が消滅した月までの間は、支給しない。
(3) 年金は、毎年二月、四月、六月、八月、十月及び十二月の六期に、それぞれその前月分までを支払う。36条

年金額の改定は4月分から行われるが、4月分は5月分とあわせて6月に支払われる。「改定後の年金額が最初に支給されるのは4月の支給日」とした R8択6E は誤り(4月の支払は2月・3月分)。

未支給の保険給付

受給権者が死亡したとき、死亡当時生計を同じくしていた配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹・これら以外の3親等内の親族が自己の名で請求できる37条。順位は政令でこの並び順(配偶者→子→父母→孫→祖父母→兄弟姉妹→その他3親等内)。祖父は妹より先順位(R6択8Dは正しい)。配偶者の甥は3親等の姻族なので含まれる(R7択4Aは誤り)。

併給調整・申出による支給停止・内払

1人1年金が原則で、支給事由の異なる年金は選択となる38条。65歳以後は次の組み合わせが認められる。

基礎年金併給できる厚生年金
老齢基礎年金老齢厚生年金、遺族厚生年金
障害基礎年金障害厚生年金(同一事由)、老齢厚生年金、遺族厚生年金
遺族基礎年金遺族厚生年金(同一事由)のみ
ひっかけ注意:「老齢基礎年金+障害厚生年金」は併給できない。障害等級3級の障害厚生年金だけを受けている人が65歳になると、「障害厚生年金」か「老齢基礎年金+老齢厚生年金」の選択になる(R8択8Eは誤り)。

年金たる保険給付は受給権者の申出により全額の支給を停止する。他の規定で一部停止されているときは停止されていない部分を停止する38条の2(R6択10ウは条文どおり)。申出はいつでも将来に向かって撤回できる。

国民年金の年金給付を停止して厚生年金(厚生労働大臣が支給するもの)を支給すべきときに、翌月以後の分として国民年金が支払われたときは、厚生年金の内払とみなすことができる39条3項(R6択3Aは正しい)。

第三者行為・不正利得・受給権の保護・時効

項目内容条文
第三者行為給付をしたとき→その価額の限度で損害賠償請求権を取得する/先に損害賠償を受けたとき→その価額の限度で給付をしないことができる40条
不正利得実施機関は受給額相当額の全部又は一部を徴収することができる40条の2
受給権の保護譲渡・担保・差押え禁止。ただし老齢厚生年金(附則で脱退一時金も)は国税滞納処分による差押え可41条1項
公課の禁止老齢厚生年金には課税できる41条2項
時効保険料の徴収・還付2年/保険給付を受ける権利5年(支給すべき事由が生じた日から)92条
ひっかけ注意:R7択4Eは「給付が先なら政府は損害賠償請求権を取得しない」として誤り。R7択8Cは不正利得の徴収を「しなければならない」として誤り。障害手当金を受ける権利の時効は5年(R8択7Bは正しい)。

受給権者が正当な理由なく届出・書類提出をしないときは、保険給付の支払を一時差し止めることができる78条。差止めは停止ではないので、事由が消滅すれば差し止めた分も支払われる(R7択8Dは誤り)。

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老齢厚生年金

R7選C・R8選D・E・R6択4・6C・8C・9・R7択1D・5A・D・7・9D・E・R8択3B・C・4E・5・6A・C・9・10エ・オ

支給要件と年金額

老齢厚生年金は、被保険者期間を有する者が、次の各号のいずれにも該当するに至つたときに、その者に支給する。
一 六十五歳以上であること。
二 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が十年以上であること。42条

被保険者期間は1か月でもあればよい。年金額(報酬比例部分)は、平均標準報酬額 × 1000分の5.481 × 被保険者期間の月数である43条1項(平成15年4月以後の期間。それ前の期間は平均標準報酬月額 × 1000分の7.125)。昭和21年4月1日以前生まれの者は給付乗率が生年月日に応じて読み替えられる。R6択6Cは読替えの対象を「昭和36年4月1日以前」として誤り。

65歳前の特別支給の老齢厚生年金(附則8条)は、60歳以上・被保険者期間1年以上・受給資格期間10年以上で支給される。報酬比例部分の支給開始年齢は生年月日で引き上げられている。

報酬比例部分の支給開始男子・2〜4号の女子第1号厚生年金被保険者期間の女子
61歳昭和28年4月2日〜昭和30年4月1日昭和33年4月2日〜昭和35年4月1日
62歳昭和30年4月2日〜昭和32年4月1日昭和35年4月2日〜昭和37年4月1日
63歳昭和32年4月2日〜昭和34年4月1日昭和37年4月2日〜昭和39年4月1日
64歳昭和34年4月2日〜昭和36年4月1日昭和39年4月2日〜昭和41年4月1日
支給なし昭和36年4月2日以後昭和41年4月2日以後

長期加入者特例(被保険者期間44年以上)と障害者特例は、報酬比例部分に定額部分を加えて支給する特例で、いずれも被保険者でないことが要件(R6択9Cは在職中のまま特例が適用されるとして誤り)。65歳で特別支給から本来の老齢厚生年金に切り替わるときは、あらためて年金請求書の提出が必要である(R8択9エは誤り)。

在職定時改定と退職改定

受給権者が毎年九月一日(以下この項において「基準日」という。)において被保険者である場合(基準日に被保険者の資格を取得した場合を除く。)の老齢厚生年金の額は、基準日の属する月前の被保険者であつた期間をその計算の基礎とするものとし、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。43条2項

在職定時改定は9月1日を基準日とし、10月分から改定する(R8選D)。65歳以上の本来の老齢厚生年金が対象で、65歳未満の特別支給の老齢厚生年金や繰上げ受給中で65歳未満の者には適用されない(R7択7E・R8択3Cは正しい)。退職改定は、資格を喪失し被保険者とならずに1月を経過したときに行い、退職(14条2号)による喪失の場合は退職日から起算して1月を経過した日の属する月から改定する43条3項。

加給年金額

被保険者期間が240月以上の老齢厚生年金の受給権者に、受給権取得当時(240月に達した当時)生計を維持していた65歳未満の配偶者・子(18歳年度末まで、又は20歳未満で障害等級1・2級)があるときに加算する44条1項。取得後に生まれた子は対象外(胎児であった子は出生の翌月から加算。R7択1Dは正しい)。額は配偶者・第1子・第2子が224,700円×改定率、第3子以降74,900円×改定率で、50円未満切捨て・50円以上100円未満は100円に切上げ(R7択4Cは正しい)。

加給年金額が止まる場合止まらない場合
配偶者が被保険者期間240月以上の老齢厚生年金や障害年金を受けられるとき(全額停止の場合を除く。障害基礎年金が所得により2分の1停止されていても「受けられる」ので停止)配偶者の老齢厚生年金が240月未満(R8択1Dの120月では止まらない)
本人の老齢厚生年金が在職老齢年金で全額停止されるとき在職老齢年金で一部停止にとどまるとき(R6択8Cは誤り)
子について障害基礎年金の子の加算が行われているとき、その子の分—

支給の繰上げ・繰下げ

繰上げは、60歳以上65歳未満で、国民年金の任意加入被保険者でない者が請求できる(附則7条の3。R8択5Eは誤り)。老齢基礎年金の繰上げと同時に行う。繰上げ受給者は事後重症・基準障害の障害年金を請求できない。

…ただし、その者が当該老齢厚生年金の受給権を取得したときに、他の年金たる給付(他の年金たる保険給付又は国民年金法による年金たる給付(老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金を除く。)をいう。…)の受給権者であつたとき、又は当該老齢厚生年金の受給権を取得した日から一年を経過した日までの間において他の年金たる給付の受給権者となつたときは、この限りでない。44条の3第1項
ここが出る:繰下げできないのは、受給権取得時に障害厚生年金・遺族厚生年金・遺族基礎年金などの受給権者だった場合。老齢基礎年金・付加年金・障害基礎年金の受給権者は繰下げできる(R6択4:できないのは3つ)。

繰下げ加算額は、老齢厚生年金(経過的加算を含む)に増額率(1月あたり0.7%、最大10年で84%)を乗じた額で、加給年金額は増額されない(R8択9アは正しい、イは誤り)。在職老齢年金で停止されるはずだった部分は増額の対象にならないが、繰下げ加算額そのものは在職老齢年金の支給停止の対象外である46条1項(R6択9Eは正しい)。受給権取得から5年経過後に繰下げの申出をせずに請求したときは、請求の5年前に申出があったものとみなす44条の3第5項。

在職老齢年金(46条)

老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)、国会議員若しくは地方公共団体の議会の議員…である日又は七十歳以上の使用される者…である日が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の一年間の標準賞与額の総額を十二で除して得た額とを合算して得た額(…「総報酬月額相当額」という。)及び老齢厚生年金の額(第四十四条第一項に規定する加給年金額及び第四十四条の三第四項に規定する加算額を除く。…)を十二で除して得た額(…「基本月額」という。)との合計額が支給停止調整額を超えるときは、…総報酬月額相当額と基本月額との合計額から支給停止調整額を控除して得た額の二分の一に相当する額に十二を乗じて得た額…に相当する部分の支給を停止する。46条1項
要素内容
総報酬月額相当額標準報酬月額 + 直近1年間の標準賞与額(1回150万円が上限)÷12
基本月額老齢厚生年金の額(加給年金額と繰下げ加算額を除く)÷12(R8択5Aは加給を含むとして誤り)
支給停止調整額62万円(令和7年度以後の各年度の物価変動率×実質賃金変動率で改定し、1万円単位に端数処理)46条3項
支給停止月額(総報酬月額相当額+基本月額-支給停止調整額)× 2分の1
対象となる月前月以前から引き続き被保険者・議員・70歳以上被用者である日が属する月。資格取得月は対象外
総報酬月額相当額が変わったとき変わったその月から支給停止額を再計算(R7択9Dの「翌月から」は誤り)

議員は被保険者でなくても議員報酬に応じて支給停止される(R7択7Aは正しい)。70歳以上で資格を喪失した後も同じ事業所で働き続ければ対象となる。

ひっかけ注意:雇用保険との調整は65歳未満の特別支給の老齢厚生年金だけ。基本手当を受けるための求職の申込みをすると全額停止、高年齢雇用継続給付を受けると標準報酬月額の最大4%(令和7年4月以後に60歳到達の者。それ以前は6%)を追加停止する。65歳以後の高年齢求職者給付金や、障害厚生年金との調整はない(R6択9D・R7択5A・R7択9Eはいずれも誤り)。
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障害厚生年金・障害手当金

R6選E・R7選E・R6択6E・10ア・イ・R7択1E・3・6D・7C・10イ・R8択1・6B・7A〜C・10ア・イ

支給要件(本来・事後重症・基準障害)

障害厚生年金は、…初診日…において被保険者であつた者が、当該初診日から起算して一年六月を経過した日(その期間内にその傷病が治つた日…があるときは、その日とし、以下「障害認定日」という。)において、その傷病により次項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合に、その障害の程度に応じて、その者に支給する。47条1項
種類対象等級請求期限支給開始条文
本来の障害厚生年金1〜3級—(障害認定日に受給権)障害認定日の属する月の翌月47条
事後重症1〜3級65歳に達する日の前日まで請求月の翌月47条の2
基準障害(初めて2級以上)併合して1・2級65歳に達する日の前日までに要件該当(請求は65歳後も可)請求月の翌月47条の3

保険料納付要件は、初診日の前日において初診日の属する月の前々月までの国民年金の被保険者期間のうち、納付済期間+免除期間が3分の2以上あること(直近1年に未納がない特例は附則)。初診日に厚生年金の被保険者であることが要件なので、18歳・19歳で会社員として初診日がある場合も、障害認定日に障害厚生年金が支給され、同時に国民年金第2号被保険者として障害基礎年金(30条)も支給される(R6択10ア・R8択6Bは誤り)。65歳以上で初診日がある被保険者は、国民年金の被保険者でないため障害基礎年金は支給されず、障害厚生年金のみとなる(R7選E)。

初診日は初めて治療目的で医療機関を受診した日で、健康診断日は原則として初診日としない。ただし治療目的の受診日の証明が得られず、医学的にただちに治療が必要と認められる健診結果であれば、請求者の申立てにより健診日を初診日とできる(障害認定の取扱い。R7択6Dは正しい)。

年金額と加給年金額

障害厚生年金の額は、第四十三条第一項の規定の例により計算した額とする。この場合において、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が三百に満たないときは、これを三百とする。
(2) 障害の程度が障害等級の一級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、…百分の百二十五に相当する額とする。50条
等級額加給(配偶者)
1級報酬比例 × 1.25(300月みなし)あり
2級報酬比例(300月みなし)あり
3級報酬比例(300月みなし)。最低保障は障害基礎年金の4分の3なし
障害手当金(一時金)報酬比例(300月みなし)× 2。最低保障は3級最低保障額の2倍—

給付乗率は生年月日による読替えをしない定率(R7択7Cは正しい)。計算の基礎は障害認定日の属する月までの被保険者期間で、併合(48条)の場合は併合されたそれぞれの障害認定日のうち遅い日の属する月までとなる51条(R8択1Cの「早い日」は誤り)。障害手当金も50条1項の例によるので300月みなしが適用される(R8択10イは誤り)。

配偶者加給は1・2級のみ。受給権取得の翌日以後に生計を維持する65歳未満の配偶者を有するに至ったときも、その翌月から加算される50条の2第3項(R8択1Eは誤り)。子の加算は障害基礎年金の側で行う。

額の改定・併合

受給権者は障害の程度が増進したときに額の改定を請求できるが、増進が明らかな場合を除き、受給権取得日または実施機関の診査日から1年を経過した日後でなければ請求できない52条3項(R8択10アの「1年6か月」は誤り)。

第一項から第三項まで及び前項の規定は、六十五歳以上の者であつて、かつ、障害厚生年金の受給権者(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による障害基礎年金の受給権を有しないものに限る。)については、適用しない。52条7項
ここが出る:65歳以上で、はじめから3級だったため障害基礎年金の受給権がない者は改定請求できない。2級から3級に下がった者は障害基礎年金の受給権が(支給停止のまま)残るので、65歳以上でも改定請求できる(R6選Eは「乙のみ」)。

障害厚生年金(1・2級)の受給権者に更に障害厚生年金の受給権が生じたときは前後の障害を併合し、従前の受給権は消滅する(48条)。新たな障害厚生年金が労基法の障害補償により支給停止されるときは、その間従前の年金を支給する49条2項(R7択1E)。

支給停止と失権

事由内容条文
労基法77条の障害補償6年間支給停止(R8択1Bの「7年間」は誤り)54条1項
障害等級に該当しなくなった該当しない間停止。ただし新たな傷病(初診日に被保険者)の「その他障害」と併合して65歳前に1・2級となったときは停止しない(R8択1Aは正しい)54条2項
失権死亡/3級不該当のまま65歳(不該当から3年未満を除く)/3級不該当から3年経過(65歳未満を除く)53条

障害の程度の診査が必要として厚生労働大臣が指定した受給権者は、指定日までに障害の現状に関する診断書(障害状態確認届)を提出する。診断書は指定日前3月以内に作成されたものである(施行規則。R8択7Cの「1年以内」は誤り)。実施機関は障害の状態にある受給権者や加給対象の子に医師の診断を命じることができる97条(R7択10イは正しい)。

障害手当金

初診日に被保険者であった者が、初診日から5年を経過する日までの間に傷病が治り、政令で定める程度(3級より軽い)の障害の状態にあるときに支給する55条。治っていなければ支給されない(R6択10イは誤り)。

一 年金たる保険給付の受給権者(最後に障害等級に該当する程度の障害の状態…に該当しなくなつた日から起算して障害状態に該当することなく三年を経過した障害厚生年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)を除く。)56条1号

年金の受給権者、労基法・労災保険法の障害補償等を受ける権利を有する者には支給しない(R8択7Aは正しい)。

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遺族厚生年金

R6選D・R8選A・R6択5・6D・8B・E・10エ・R7択6E・10ウ・エ・R8択4・8A・B・10ウ

支給要件(短期要件と長期要件)

一 被保険者(失踪の宣告を受けた被保険者であつた者であつて、行方不明となつた当時被保険者であつたものを含む。)が、死亡したとき。
二 被保険者であつた者が、被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であつた間に初診日がある傷病により当該初診日から起算して五年を経過する日前に死亡したとき。
三 障害等級の一級又は二級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が、死亡したとき。
四 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が二十五年以上である者が、死亡したとき。58条1項
区分該当号保険料納付要件額の計算
短期要件1号〜3号1号・2号は必要(3号は不要)300月みなしあり・給付乗率は定率
長期要件4号(25年以上)不要実際の月数・給付乗率は生年月日による読替えあり

両方に該当するときは、請求時に別段の申出をしない限り短期要件のみに該当するものとみなす58条2項。R6選Dは2号の「当該初診日から起算して5年」。R6択10エは25年以上の自営業者の死亡(長期要件)なので300月みなしはなく誤り。R6択5アは短期要件で給付乗率を引き上げるとして誤り(読替えは長期要件のみ)。

遺族の範囲と順位

遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者又は被保険者であつた者の配偶者、子、父母、孫又は祖父母…であつて、…死亡の当時…その者によつて生計を維持したものとする。ただし、妻以外の者にあつては、次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。
一 夫、父母又は祖父母については、五十五歳以上であること。
二 子又は孫については、十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にあるか、又は二十歳未満で障害等級の一級若しくは二級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。59条1項
順位遺族年齢要件支給停止(若年停止)
1配偶者・子妻は年齢不問、夫は55歳以上、子は18歳年度末まで又は20歳未満1・2級で未婚夫は60歳まで停止(遺族基礎年金を受ける夫を除く)
2父母55歳以上60歳まで停止
3孫子と同じ—
4祖父母55歳以上60歳まで停止
ひっかけ注意:「父母」は被保険者本人の父母。配偶者の父母(義父母)は遺族ではない(R8択8Bは正しい)。婚姻している子は障害があっても遺族ではない(R8択8Aは誤り)。50歳の父・54歳の母はともに55歳未満なので、どちらにも受給権は生じない(R6択5ウは誤り)。

配偶者は事実婚を含む3条2項。届出婚が実態を全く失っているときは、重婚的内縁関係にある者を事実婚として認定することがある(R6択6Dは誤り)。離婚の届出後も事実上婚姻関係と同様の事情にあれば、要件を満たす限り事実婚と認定する(R6択8Eは正しい)。

年金額

原則は死亡者の報酬比例部分の4分の3で、短期要件なら300月みなし60条1項1号(R8選Aは「額の4分の3に相当する額」)。老齢厚生年金の受給権を有する65歳以上の配偶者は、(1)4分の3の額、(2)「4分の3の額×3分の2+自分の老齢厚生年金×2分の1」、の多い方となる(同項2号)。この場合、自分の老齢厚生年金を先に全額受け、遺族厚生年金は老齢厚生年金に相当する部分が支給停止される64条の2。老齢厚生年金の額からは加給年金額を除くので、加給年金額に相当する部分まで遺族厚生年金が停止されるわけではない(R7択10ウは誤り)。

繰下げ加算額は遺族厚生年金の計算基礎に含まない(R6択5オは誤り)。配偶者以外の受給権者が複数のときは人数で等分し、人数に増減があれば増減を生じた月の翌月から改定する61条1項(R6択5エは正しい)。同じ子が父の死亡と母の死亡の両方で受給権を取得したときは、併給調整(38条)でどちらかを選択する(R6択5イは正しい)。

中高齢寡婦加算

夫の死亡当時40歳以上65歳未満の妻、または40歳当時に遺族基礎年金の対象となる子と生計を同じくしていた妻に、65歳まで遺族基礎年金の額の4分の3を加算する62条。長期要件の場合は夫の被保険者期間が240月以上であることが必要だが、短期要件(1・2級の障害厚生年金受給権者の死亡を含む)では月数を問わない(R7択6Eは誤り)。遺族基礎年金を受けている間は加算部分が停止され65条、65歳以上に支給されることはない(R6択8Bは正しい。65歳以後は生年月日により経過的寡婦加算が付く)。

失権と支給停止

二 婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしたとき。
三 直系血族及び直系姻族以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。)となつたとき。
…
五 …イ 遺族厚生年金の受給権を取得した当時三十歳未満である妻が当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の受給権を取得しないとき 当該遺族厚生年金の受給権を取得した日63条1項
ここが出る:30歳未満で子のいない妻の遺族厚生年金は受給権取得から5年で失権(R7択10エの「3年」は誤り)。再婚した母の受給権は消滅するが、母の再婚相手(子から見て直系姻族)の養子となった子は失権しない(R8択4Dは誤り)。死亡者の母が事実婚をしたときも失権する(R8択10ウは正しい)。
支給停止事由内容条文
労基法79条の遺族補償死亡の日から6年間64条
65歳以上で老齢厚生年金の受給権あり老齢厚生年金の額に相当する部分64条の2
夫・父母・祖父母60歳に達するまで65条の2
子配偶者が受給権を有する間(配偶者が遺族基礎年金を受けられず子が受けられるときは配偶者側を停止)66条
所在不明配偶者・子は1年以上所在不明で他方の申請、配偶者以外の複数受給権者は他の受給権者の申請により、所在不明となった時にさかのぼって停止67条・68条
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離婚時分割・2以上の種別

R7選D・R6択2A・9A・B・10オ・R7択2・10ア・R8択3B・4B・7D・10エ

合意分割(78条の2〜78条の12)

離婚等をした当事者は、按分割合について合意しているか家庭裁判所が定めたときに、実施機関に対し標準報酬の改定又は決定を請求できる。請求は、離婚等をしたときから5年を経過したときなど厚生労働省令で定める場合にはできない78条の2第1項ただし書(取得日時点の条文による。以前は2年だった)。

項目内容条文
按分割合の範囲第2号改定者の対象期間標準報酬総額の割合を超え2分の1以下78条の3
家庭裁判所への申立て協議が調わない・できないとき、当事者の一方の申立てで可78条の2第2項
情報提供の請求当事者又はその一方が請求可。標準報酬改定請求後は不可78条の4
効力改定請求のあった日から将来に向かってのみ78条の6第4項
通知当事者(第1号改定者・第2号改定者の双方)に通知78条の8
年金額の改定改定請求のあった日の属する月の翌月から78条の10
当事者の一方の死亡死亡日から1月以内に請求すれば、死亡日の前日に請求があったものとみなす(施行令)—

対象期間標準報酬総額は、各月の標準報酬月額(3歳未満の子の養育特例の月は従前標準報酬月額)と標準賞与額に、対象期間の末日に適用される再評価率を乗じた総額。平成15年3月以前の期間は総報酬制前なので標準報酬月額に1.3を乗じる(R7択2Dは正しい)。

ひっかけ注意:R7択2Eは年金額の改定を「標準報酬の改定又は決定が行われた日の属する月の翌月から」として誤り。基準は「請求のあった日の属する月の翌月」。

第1号改定者の被保険者期間で第2号改定者の被保険者期間でない期間は、第2号改定者の被保険者期間とみなす(離婚時みなし被保険者期間)78条の6第3項・78条の7。離婚時みなし被保険者期間は、老齢厚生年金の年金額の計算には反映されるが、加給年金額の240月要件や長期加入者特例の44年、中高齢寡婦加算の240月などの月数には算入しない(78条の11の読替え。R8択10エは誤り)。

3号分割(78条の13〜78条の21)

平成20年4月以後の、特定被保険者の被扶養配偶者(国民年金第3号被保険者)であった期間について、被扶養配偶者の請求だけで特定被保険者の標準報酬の2分の1ずつに分割する(合意不要)78条の14。ただし請求時に特定被保険者が障害厚生年金の受給権者で、特定期間の全部又は一部がその額の計算の基礎となっているときは、その期間は対象外となる。

ここが出る:R7選Dは、夫が令和4年2月の障害認定日で3級の障害厚生年金を受けている事例。障害厚生年金の計算基礎は障害認定日の属する月までなので、平成23年1月から令和4年2月までが3号分割の対象外になる。

2以上の種別の被保険者であった期間を有する者(78条の22〜78条の37)

一元化後は、種別ごとに実施機関が別々に年金を支給するのが原則。どの規定が「合算」でどの規定が「種別ごと」かが問われる。

合算して一の期間とみなす種別ごとに適用する
加給年金額の240月判定(加算するのは政令で定める一の期間の年金。原則として最も長い期間に係るもの)78条の27老齢厚生年金の支給要件(42条)78条の26第1項
特別支給の老齢厚生年金の「1年以上」の判定(附則)老齢厚生年金の年金額(43条)の計算78条の26第2項
障害厚生年金・障害手当金の額(事務は初診日の種別の実施機関)78条の30・31・33長期要件の遺族厚生年金(種別ごとに支給し按分)78条の32第2項
短期要件の遺族厚生年金の額78条の32第1項在職老齢年金(各年金を合算して判定し、停止額を按分)78条の29
脱退一時金の支給要件(附則)—
ひっかけ注意:R6択9Aは特別支給の「1年以上」を合算できないとして誤り、R6択9Bは老齢厚生年金の額を合算して計算するとして誤り。R7択10アは障害手当金の事務を「障害認定日」の種別で決めるとして誤り(初診日)。R6択2Aは加給年金額を短い方(第1号140月)に加算するとして誤り。
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脱退一時金・給付制限・不服申立て・罰則

R6選C・R6択1・8A・R7択6A・B・8B・10オ・R8択7E

脱退一時金(附則29条)

被保険者期間が6月以上ある日本国籍を有しない者で、国民年金の被保険者でなく、老齢厚生年金の受給資格期間を満たしていない者が、出国後(日本に住所を有しなくなって)2年以内に請求できる。永住資格の有無は要件ではない(R7択6Aは誤り)。支給を受けた後に再び要件を満たせば、改めて請求できる(R7択6Bは誤り)。

額は平均標準報酬額 × 支給率。支給率は最終月の属する年の前年10月(最終月が1〜8月なら前々年10月)の保険料率の2分の1 × 被保険者期間に応じた政令の数(最大60)である(R6択8Aは正しい)。脱退一時金に関する処分への不服は社会保険審査会に審査請求する(R6択1Cは正しい)。脱退一時金を受ける権利は国税滞納処分による差押えができる(R6選C)。

給付制限

事由効果条文
故意に障害又はその原因となった事故を生じさせた障害厚生年金・障害手当金を支給しない73条
故意の犯罪行為・重大な過失・療養指示に従わない全部又は一部を行わないことができる73条の2
被保険者等を故意に死亡させた者遺族厚生年金を支給しない76条
保険料徴収権の時効消滅その期間に基づく給付は行わない(届出・確認請求・訂正請求後の時効消滅を除く)75条

自殺は故意による死亡だが、遺族厚生年金の支給制限事由ではない(R7択8Bは誤り)。

不服申立て

処分審査請求先条文
厚生労働大臣による被保険者の資格・標準報酬・保険給付社会保険審査官 → 再審査請求は社会保険審査会90条1項
厚生労働大臣による保険料等の賦課・徴収、滞納処分社会保険審査会(一審制)91条1項
脱退一時金に関する処分社会保険審査会附則
原簿の訂正をする・しない旨の決定(28条の4)90条の対象外(行政不服審査法による)90条1項ただし書
共済組合等による資格・給付の処分各共済組合審査会等90条2項

審査請求から2月以内に決定がないときは棄却されたものとみなせる。資格又は標準報酬の処分が確定したときは、それを理由に保険給付の処分を争えない90条5項(R6択1Eは誤り)。90条1項の処分の取消しの訴えは審査官の決定を経た後でなければ提起できない91条の3。

立入検査と罰則

厚生労働大臣は、適用事業所若しくは適用事業所であると認められる事業所の事業主等に対し、文書等の提出を命じ、立入検査をさせることができる100条1項(R8択7Eは正しい)。対象は事業主で、被保険者は含まれない(R7択1Cは誤り)。

違反罰則条文
事業主の届出義務違反(27条)・通知義務違反・督促期限までの保険料不納付6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金102条1項
事業主の立入検査拒否等6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金102条2項
事業主以外の者の立入検査拒否等6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金103条
事業主・被保険者の98条の届出違反、死亡届の不提出10万円以下の過料105条

令和7年6月1日施行の刑法改正で懲役は拘禁刑に一本化された。R7択10オは「6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金」と旧来の表記で出題され、正しい肢とされている。

過

過去問(令和6〜8年度)

令和8年度は公式正答が未公表のため、条文にもとづく解答を示す(2026年10月の合格発表で公表予定)。令和6・7年度は公式正答による。

令和8年度(第58回)

選択 A〜E テーマ:遺族厚生年金の額・財政検証・在職定時改定・在職老齢年金の計算次の文中の空欄を選択肢の中の最も適切な語句で埋めよ。
  1. 1 被保険者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年未満)が死亡したことにより妻(老齢厚生年金の受給権なし)が遺族厚生年金の受給権を取得した場合の額は、被保険者期間(300に満たないときは300)を基礎として老齢厚生年金(報酬比例部分)の額の規定の例により計算した【A】となる。
  2. 2 政府は、少なくとも【B】ごとに「財政の現況及び見通し」を作成しなければならないが、財政均衡期間はこれが作成される年以降おおむね【C】とされている。
  3. 3 令和4年4月から在職定時改定制度が導入されている。基準日に被保険者である場合、基準日の属する月の前月までの被保険者期間を反映して年金額が見直される。ここでいう基準日は、【D】から年金額を改定する。
  4. 4 令和8年8月現在67歳の甲(単身者)は老齢厚生年金の受給権者で、20歳から現在まで被保険者。同月の標準報酬月額は30万円。同月以前1年間に令和7年12月と令和8年5月に賞与が168万円ずつ支給された。同月の老齢厚生年金の基本月額は10万円である。同月における老齢厚生年金の年金支給額は【E】円となる。
選択肢:①3年 ②5年 ③7年 ④10年 ⑤6月1日であり、基準日の属する月 ⑥6月1日であり、基準日の属する月の翌月 ⑦9月1日であり、基準日の属する月 ⑧9月1日であり、基準日の属する月の翌月 ⑨50年間 ⑩70年間 ⑪100年間 ⑫120年間 ⑬4万 ⑭7万 ⑮8万5千 ⑯10万 ⑰額と同額 ⑱額の2分の1に相当する額 ⑲額の3分の2に相当する額 ⑳額の4分の3に相当する額
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解答:A⑳ B② C⑪ D⑧ E⑯公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答。Eは要確認

A ⑳額の4分の3に相当する額。25年未満なので長期要件(58条1項4号)に該当せず、被保険者の死亡(1号)による短期要件。300月みなしで計算した報酬比例の4分の3である。60条1項1号

B ②5年。2条の4第1項

C ⑪100年間。2条の4第2項

D ⑧9月1日であり、基準日の属する月の翌月。基準日(9月1日)に被保険者である場合、基準日の属する月前の期間を基礎として翌月(10月)から改定する。43条2項

E ⑯10万。標準賞与額は1回150万円が上限なので、168万円の賞与はそれぞれ150万円となる24条の4。総報酬月額相当額=30万円+(150万円+150万円)÷12=55万円。基本月額10万円との合計は65万円。令和8年度の支給停止調整額は、62万円に令和7年度・8年度の変動率を乗じて1万円単位に端数処理した65万円と解され46条3項、合計額が調整額を超えないため支給停止はなく、支給額は10万円となる。支給停止調整額を条文の基本額62万円のまま計算すると、(65万円-62万円)÷2=1.5万円の停止で8万5千円(⑮)になるため、令和8年度の支給停止調整額の公表値で要確認。賞与を上限なしで計算した(30万+28万+10万=68万円)場合は⑭や⑮になるひっかけである。

択一 問1 テーマ:障害厚生年金(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 2級の障害厚生年金の受給権者甲が障害等級に該当しなくなり支給停止された。その後、別の疾病(初診日に被保険者・保険料納付要件あり)により障害の状態となり、その障害認定日以後65歳に達する日の前日までの間に、従前の障害と新たな障害とを併合した程度が2級に該当した。この場合、支給停止は解除される。
  2. B 障害厚生年金は、受給権者が当該傷病について労働基準法77条の障害補償を受ける権利を取得したときは、7年間支給が停止される。
  3. C 48条1項の併合による障害厚生年金の額の算定では、併合されたそれぞれの障害に係る障害認定日のうちいずれか早い日の属する月後における被保険者期間は計算の基礎とされない。
  4. D 障害厚生年金の受給権者の配偶者で加給年金額の対象となっていた者が、老齢厚生年金(計算の基礎となる被保険者期間120月)の支給を受けることができるようになった。この場合、加給年金額の支給が停止される。
  5. E 障害厚生年金(1級又は2級)の受給権取得日に65歳未満の生計維持配偶者がいれば加給年金額が加算されるが、受給権取得日の翌日以後にそのような配偶者を有することになった場合には加算は行われない。
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解答:A公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

○A支給停止中の受給権者が、新たな傷病(初診日に被保険者)によるその他障害と併合して65歳前に1級又は2級に該当したときは支給停止しない。54条2項ただし書

×B7年間ではなく6年間。54条1項

×C「早い日」ではなく「遅い日」の属する月後の期間を計算の基礎としない。51条

×D配偶者の老齢厚生年金による加給年金額の停止は、計算の基礎となる被保険者期間が240月以上の場合に限られる。120月では停止されない。54条3項(46条6項準用)・政令

×E受給権取得日の翌日以後に配偶者を有するに至ったときも、その翌月から加算する。50条の2第3項

択一 問2 テーマ:適用事業所(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 常時5人以上の従業員を使用する社会保険労務士の事務所(法人ではない)は、適用事業所とするためには厚生労働大臣の認可を受ける必要がある。
  2. B 適用事業所となる船舶の船舶所有者は適用事業所の事業主とみなされるが、船舶賃借の場合は、船舶の所有者ではなく船舶借入人が事業主とみなされる。
  3. C 健康保険法31条2項による任意適用事業所の認可の申請と同時に厚生年金保険法6条4項による認可の申請を行う場合であっても、両者はそれぞれ個別に申請書を提出しなければならない。
  4. D 2以上の適用事業所(船舶ではない)の事業主が同一である場合、事業主は厚生労働大臣に届け出ることにより1の適用事業所とすることができるが、この届出があった場合には、当該2以上の適用事業所は適用事業所でなくなったものとみなされる。
  5. E 適用事業所の事業主は、適用事業所に該当しなくなったときは、原則として当該事実があった日から10日以内に届書を日本年金機構に提出しなければならず、登記事項証明書その他の書類を添えなければならない。
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解答:B公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

×A令和4年10月から、社労士などの士業の個人事業所で常時5人以上のものは強制適用事業所であり、認可は不要。6条1項1号レ・政令

○B船舶所有者は船員保険法3条の規定により定まり、船舶貸借の場合は船舶借入人が船舶所有者とされる。船舶所有者は適用事業所の事業主とみなされる。6条1項3号・2項

×C健康保険と同時に申請するときは、1枚の申請書(健康保険・厚生年金保険任意適用申請書)で行うことができる。施行規則

×D「届出」ではなく厚生労働大臣の「承認」。承認があったときに元の事業所は適用事業所でなくなったものとみなされる。8条の2

×E適用事業所に該当しなくなったときの届出期限は「5日以内」。施行規則13条の2

択一 問3 テーマ:適用除外・2以上種別・在職定時改定・短時間労働者(誤っているものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 1か月の期間を定めて臨時に使用される者で、定めた期間を超えて使用されることが見込まれないものは、被保険者とならない(船員ではない)。
  2. B 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金について42条(受給権者)の規定を適用する場合においては、各号の厚生年金被保険者期間ごとに適用する。
  3. C 43条2項の在職定時改定は、附則8条の65歳未満の者に支給する特例による老齢厚生年金の額については適用しない。
  4. D 特定適用事業所に使用される4分の3未満の短時間労働者は、週20時間以上であっても、大学の学生(卒業後も引き続き使用される予定の者・休学中の者・定時制等を除く)である場合には被保険者とならない。
  5. E 特定適用事業所に該当しなくなった適用事業所に使用される特定4分の3未満短時間労働者(被保険者資格あり)は、事業主の申出がない場合であっても、特定適用事業所に該当しなくなった日の翌日に資格を喪失する。
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解答:E公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

○A2月以内の期間を定めて使用され、定めた期間を超えて使用されることが見込まれない者は適用除外。12条1号ロ

○B条文どおり。78条の26第1項

○C在職定時改定は65歳以上の本来の老齢厚生年金の仕組みで、特別支給の老齢厚生年金には適用しない。附則

○D学生は4分の3未満短時間労働者の適用除外要件の一つ。12条5号ハ

×E特定適用事業所に該当しなくなっても、事業主が被保険者の4分の3以上の同意を得て申出をしない限り、資格は継続する。申出がなければ喪失しない。平成24年改正法附則

択一 問4 テーマ:遺族厚生年金・退職改定(誤っているものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 遺族厚生年金の支給要件を満たす被保険者の死亡について労働基準法79条の遺族補償の支給が行われるべきものであるときは、死亡の日から6年間、遺族厚生年金の支給が停止される。
  2. B 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の遺族に係る遺族厚生年金(58条1項1号〜3号によるもの)の額は、期間を合算し1の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして、額の計算及び支給停止の規定等が適用される。
  3. C 配偶者以外の者に対する遺族厚生年金の受給権者が2人以上で、うち1人以上の所在が1年以上明らかでないときは、その者に対する遺族厚生年金は、他の受給権者の申請によって、所在不明となった時にさかのぼって支給停止する。
  4. D 被保険者甲が死亡し、妻乙と10歳の子丙が受給権者となった。3年後、乙は丁と再婚し、丙は丁の養子となった。この場合、乙と丙の受給権は消滅する。
  5. E 被保険者であり老齢厚生年金の受給権者である戊が令和8年3月31日に退職し4月1日に資格を喪失、その後8月現在まで被保険者になっていない。この場合、退職改定として同年4月から年金額が改定される。
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解答:D公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

○A64条

○B短期要件の遺族厚生年金は合算して計算する。78条の32第1項

○C68条1項

×D乙は婚姻により失権するが、丙は母の再婚相手丁(丙から見て直系姻族)の養子となったので失権しない。失権するのは「直系血族及び直系姻族以外の者」の養子となったとき。63条1項2号・3号

○E退職(14条2号)により資格を喪失した場合は、退職日(3月31日)から起算して1月を経過した日の属する月(4月)から改定する。43条3項

択一 問5 テーマ:在職老齢年金・現物給与・繰上げ(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 65歳以後の在職老齢年金の計算で用いられる基本月額は、加給年金額を含む老齢厚生年金の額を12で除して得た額である。
  2. B 67歳の老齢厚生年金の受給者で被保険者として在職老齢年金による支給停止を受けていた者が、令和8年8月1日に退職した(再就職予定なし)。この場合、令和8年8月分は在職老齢年金による支給停止の対象とはならない。
  3. C 67歳の老齢厚生年金の受給者で、65歳到達以降被保険者でなかった者が、令和8年8月1日に就職し資格を取得した。この場合、令和8年8月分は在職老齢年金による支給停止の対象とはならない。
  4. D 報酬又は賞与の全部又は一部が通貨以外のもので支払われる場合、その価額は、全国一律の基準で、厚生労働大臣が定める。
  5. E 当分の間、一定の要件を満たす60歳以上65歳未満の者は老齢厚生年金の支給繰上げを請求できる。現に国民年金の任意加入被保険者である者も、この請求をすることができる。
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解答:C公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答。B・Cの対象月の扱いは要確認

×A基本月額は加給年金額(及び繰下げ加算額)を除いた老齢厚生年金の額を12で除した額。46条1項

×B8月1日に退職すると資格喪失日は8月2日。8月1日は前月から引き続き被保険者である日なので、8月は在職老齢年金の対象月となる(取得日時点の46条1項の文言による。厚生労働省令で除外される日の範囲は省令で確認のこと)。46条1項・14条2号

○C46条1項は対象を「被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日が属する月」としているので、資格を取得した月は対象外となる。46条1項

×D「全国一律」ではなく「その地方の時価によつて」厚生労働大臣が定める(都道府県ごとの告示)。25条

×E国民年金の任意加入被保険者は繰上げを請求できない。附則7条の3第1項

択一 問6 テーマ:加給年金額・20歳前の初診・令和7年改正・年金額改定(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 老齢厚生年金の加給年金額の対象配偶者が国民年金法30条の4の障害基礎年金を受給している場合は加給年金額は支給停止となるが、配偶者の前年所得に応じて当該障害基礎年金の2分の1相当額が支給停止されているときは、加給年金額は支給停止とならない。
  2. B 甲は18歳で就職し被保険者となり、入社2か月目に初診日のある傷病で障害認定日(19歳)に2級と認定された。20歳前に初診日があるため障害厚生年金は支給されず、20歳に達した日の属する月の翌月分から30条の4の障害基礎年金が支給される。
  3. C 加給年金額の対象者がいる老齢厚生年金の受給権者は、原則として毎年、誕生日の属する月の翌月末日までに生計維持確認届を提出しなければならない。当該老齢厚生年金の全額が支給停止されているときも提出が必要である。
  4. D 「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律」(令和7年法律第74号)により、公布日の属する年度の翌年度から次期財政検証作成年度の翌年度までの間は、厚生年金(報酬比例部分)の給付調整が継続される。この間、厚生年金では、マクロ経済スライドによる調整において、その調整率が軽減される。
  5. E 年金額は物価変動率などに応じて毎年度改定が行われるが、改定後の年金額が最初に支給されるのは4月の支給日である。
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解答:D(要確認)公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。A・B・C・Eが明らかに誤りであることからの消去法による解答

×A加給年金額が停止されないのは、配偶者の障害基礎年金が「全額」支給停止されている場合に限られる。2分の1の支給停止では配偶者は障害基礎年金を受けられるので、加給年金額は停止される。46条6項・政令

×B初診日に厚生年金の被保険者なので、障害認定日(19歳)に障害厚生年金の受給権が発生し、同時に国民年金第2号被保険者として30条の障害基礎年金も支給される。30条の4(20歳前傷病)の障害基礎年金ではない。47条

×C生計維持確認届の提出期限は誕生月の末日であり、老齢厚生年金の全額が支給停止されているときは提出不要。施行規則

○D令和7年改正法の附則で、次期財政検証までの間の報酬比例部分の給付調整について定めを置いたとする記述。取得した法律本文(本則のみ)には改正法附則が含まれないため条文で確認できていない。他の肢がいずれも明確に誤りであることから正解と判断した。

×E改定は4月分からだが、4月分は5月分とあわせて6月に支払われる。4月の支払日に支給されるのは2月・3月分。36条3項

択一 問7 テーマ:障害手当金・障害状態確認届・合意分割・立入検査(誤っているものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 56条により、障害手当金は原則として年金たる保険給付の受給権者には支給されない。ただし、最後に障害等級に該当しなくなった日から障害状態に該当することなく3年を経過した障害厚生年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者)は支給対象となりうる。
  2. B 障害手当金を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から5年を経過したときは、時効によって消滅する。
  3. C 障害の程度の診査が必要と認めて厚生労働大臣が指定した障害厚生年金の受給権者は、指定した年の指定日までに、指定日前1年以内に作成された障害の現状に関する医師等の診断書を日本年金機構に提出しなければならない。ただし、全額が支給停止されているときは、この限りでない。
  4. D 実施機関は合意分割により標準報酬の改定又は決定を行ったときは、その旨を通知しなければならず、その対象は第1号改定者と第2号改定者の双方である。
  5. E 100条1項の立入検査は、適用事業所の事業主だけでなく、適用が行われていないものの適用事業所であると認められる事業所の事業主に対しても行うことができる。
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解答:C公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

○A56条1号

○B保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から5年。92条1項

×C診断書は指定日前「3月以内」に作成されたもの。「1年以内」ではない。施行規則(障害状態確認届)

○D「当事者に通知」とされ、当事者は第1号改定者と第2号改定者。78条の8・78条の2

○E「適用事業所若しくは適用事業所であると認められる事業所の事業主」が対象。100条1項

択一 問8 テーマ:遺族の範囲・適用除外・併給(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 死亡した被保険者の子は、死亡当時19歳で婚姻をしていたとしても、2級の障害の状態にあり生計を維持していれば、遺族厚生年金を受けることができる遺族に含まれる。
  2. B 死亡した被保険者の配偶者の母は、死亡当時55歳以上で被保険者によって生計を維持していたとしても、遺族厚生年金を受けることができる遺族には含まれない。
  3. C 12条により、所在地が一定しない事業所に使用される者は被保険者とならない。ただし、継続して6か月を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。
  4. D 12条により、臨時的事業の事業所に使用される者は被保険者とならない。ただし、継続して2か月を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。
  5. E 3級の障害厚生年金を受給している者が65歳に到達し老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権も取得した場合、老齢基礎年金と老齢厚生年金の組み合わせか、老齢基礎年金と障害厚生年金の組み合わせのどちらかを選択する必要がある。
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解答:B公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

×A子は「現に婚姻をしていないこと」が要件。婚姻している子は遺族に含まれない。59条1項2号

○B遺族となる父母は被保険者本人の父母であり、配偶者の父母は含まれない。59条1項

×C所在地が一定しない事業所に使用される者には、被保険者となる例外がない。12条2号

×D臨時的事業の事業所は「6月」を超えて使用されるべき場合に被保険者となる。12条4号

×E老齢基礎年金と障害厚生年金は併給できない。選択肢は「障害厚生年金(単独)」か「老齢基礎年金+老齢厚生年金」となる。38条1項

択一 問9 テーマ:繰下げ・運用職員・65歳の請求・70歳到達届(正しいものの組合せ)厚生年金保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
  1. ア 67歳到達時点で老齢厚生年金の支給繰下げの申出を行った場合、経過的加算として加算される部分についても、繰下げの申出に応じた増額の対象となる。
  2. イ 65歳から支給される老齢厚生年金に配偶者加給年金額が加算される場合、68歳到達時点で繰下げの申出を行ったときは、配偶者加給年金額は繰下げに応じた増額の対象となる。
  3. ウ 積立金の運用に係る行政事務に従事する厚生労働省、財務省、総務省及び文部科学省の職員(政令で定める者に限る。)は、積立金の運用の目的に沿って、慎重かつ細心の注意を払い、全力を挙げてその職務を遂行しなければならない。
  4. エ 65歳未満の特別支給の老齢厚生年金を受給していた者が、65歳到達時から42条の本来の老齢厚生年金を受給しようとする場合は、実施機関に請求書を提出する必要はない。
  5. オ 第1号厚生年金被保険者の事業主は、被保険者が70歳に到達し引き続き使用されることにより70歳以上の使用される者の要件に該当する場合において、標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日の標準報酬月額と同額であっても、70歳以上被用者該当届及び資格喪失届を省略することができない。
A(アとウ) B(アとエ) C(イとエ) D(イとオ) E(ウとオ)
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解答:A(アとウ)公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

○ア繰下げ加算額は、老齢厚生年金(経過的加算を含む)の額をもとに計算される。44条の3第4項・政令

×イ加給年金額は繰下げによる増額の対象外。44条の3第4項

○ウ条文どおり。79条の10

×エ65歳で本来の老齢厚生年金を受けるには、あらためて年金請求書を提出する必要がある(裁定請求。33条)。33条

×オ標準報酬月額相当額が同額であれば、両届の提出を省略できる。施行規則

択一 問10 テーマ:改定請求・障害手当金・遺族の失権・離婚時みなし期間・支給開始年齢(正しいものの組合せ)厚生年金保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
  1. ア 障害厚生年金の受給権者の額改定請求は、障害の程度が増進したことが明らかな場合を除き、受給権を取得した日又は実施機関の診査を受けた日から起算して1年6か月を経過した日後でなければ行うことができない。
  2. イ 障害手当金の額は障害厚生年金の額の規定の例により計算した額の100分の200だが、計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たない場合も、実際の月数で計算される。
  3. ウ 第1号厚生年金被保険者の死亡により母が遺族厚生年金の受給権者となった後、母に届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある配偶者が生じたときは、母の受給権は消滅する。
  4. エ 78条の7の離婚時みなし被保険者期間は、老齢厚生年金の配偶者加給年金額が加算されるために必要な被保険者期間の月数に含めることができる。
  5. オ 昭和38年10月7日生まれで令和8年10月に63歳となる女性が、第1号厚生年金被保険者期間のみを有し特別支給の老齢厚生年金の受給資格を満たす(特例には該当しない)場合、報酬比例部分の支給開始年齢も63歳である。
A(アとウ) B(アとエ) C(イとエ) D(イとオ) E(ウとオ)
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解答:E(ウとオ)公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

×ア「1年6か月」ではなく「1年」。52条3項

×イ障害手当金は50条1項の例により計算するので、300月みなしが適用される。57条・50条1項

○ウ失権事由の「婚姻」には事実婚を含む。63条1項2号

×エ離婚時みなし被保険者期間は、加給年金額の240月要件の月数には算入しない。78条の11・政令

○オ第1号厚生年金被保険者期間のみの女子で昭和37年4月2日〜昭和39年4月1日生まれは、報酬比例部分の支給開始が63歳。附則(支給開始年齢の特例)

令和7年度(第57回)

選択 A〜E テーマ:定時決定・調整期間の再評価率・3号分割・高齢期初診の障害年金次の文中の空欄を選択肢の中の最も適切な語句で埋めよ。
  1. 1 21条1項によると、実施機関は、被保険者が毎年7月1日現に使用される事業所において同日前3月間(その事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が【A】(厚生労働省令で定める者(4分の3未満の短時間労働者等)にあっては、【B】)未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を決定する。
  2. 2 43条の4第1項によると、調整期間における再評価率の改定については、【C】に、調整率に当該年度の前年度の特別調整率を乗じて得た率を乗じて得た率を基準とする。
  3. 3 平成2年1月生まれの甲は平成23年1月に同い年の乙と結婚し令和7年1月に離婚した。婚姻期間中、乙は厚生年金保険の被保険者、甲は国民年金第3号被保険者。乙は令和2年8月に初診日のある傷病により令和4年2月の障害認定日に3級に該当し、離婚時には当該障害厚生年金を受給していた。この事例で、3号分割標準報酬改定請求の対象とならない期間は、平成23年1月から【D】までである。
  4. 4 被保険者丙は令和7年8月1日に自宅で倒れ緊急搬送された。丙は同日67歳の男性で、老齢基礎年金・老齢厚生年金ともに繰下げ待機中。この傷病で障害認定日に2級と認定された場合、受給権が発生する障害年金は、【E】。保険料滞納期間はない。
選択肢:①11日 ②12日 ③13日 ④14日 ⑤15日 ⑥16日 ⑦17日 ⑧18日 ⑨障害基礎年金と障害厚生年金である ⑩障害基礎年金のみである ⑪障害厚生年金のみである ⑫実質賃金変動率 ⑬実質手取り賃金変動率 ⑭存在しない ⑮名目賃金変動率 ⑯名目手取り賃金変動率 ⑰令和2年8月 ⑱令和4年1月 ⑲令和4年2月 ⑳令和6年12月
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正解:A⑦ B① C⑯ D⑲ E⑪公式正答

A ⑦17日。21条1項

B ①11日。4分の3未満の短時間労働者は支払基礎日数11日未満の月を除く。21条1項

C ⑯名目手取り賃金変動率。43条の4第1項

D ⑲令和4年2月。請求時に特定被保険者(乙)が障害厚生年金の受給権者で、特定期間がその額の計算の基礎となっている部分は3号分割の対象外。障害厚生年金の計算基礎は障害認定日の属する月(令和4年2月)までの期間である。78条の14第1項ただし書・51条

E ⑪障害厚生年金のみである。初診日に厚生年金の被保険者なので障害厚生年金は受給権が生じるが、67歳は国民年金の被保険者ではなく(60歳以上65歳未満の国内居住者にも当たらない)、障害基礎年金の要件を満たさない。老齢年金は繰下げ待機中で受給権者であっても、障害厚生年金の受給権の発生は妨げられない。47条

択一 問1 テーマ:通則・資格得喪・加給・障害(誤っているものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 年金の支給は、年金を支給すべき事由が生じた月の翌月から始め、権利が消滅した月で終わる。
  2. B 適用事業所甲の被保険者乙が令和7年4月1日に甲に使用されなくなったが、同日、別の適用事業所丙に使用されるに至った。この場合、乙の甲での資格は4月1日に喪失し、同日に丙での資格を取得する。
  3. C 厚生労働大臣は、被保険者の資格に関する決定に関し必要があると認めるときは、適用事業所の事業主又は被保険者に対して、文書その他の物件を提出すべきことを命じることができる。
  4. D 老齢厚生年金の受給権取得当時、加給対象の配偶者と子1人がいたが、2年後に第2子が誕生した。この第2子(生計維持あり)は加給年金額の加算の対象とはならない。
  5. E 2級の障害厚生年金の受給権者が更に障害厚生年金の受給権を取得し、新たな年金が54条1項(障害補償による支給停止)により停止すべきものであるときは、その停止期間、従前の障害厚生年金が支給される。
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正解:C公式正答

○A36条1項

○B喪失は原則翌日だが、その日に更に資格を取得したときはその日に喪失する。14条

×C100条1項の提出命令・立入検査の対象は「適用事業所等の事業主」であり、被保険者は含まれない。100条1項

○D加給の対象は受給権取得当時に生計を維持していた子(取得当時胎児であった子を除く)。44条1項・3項

○E49条2項

択一 問2 テーマ:合意分割(誤っているものはどれか)合意分割(78条の2の離婚等をした場合における標準報酬の改定の特例)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 甲と乙が離婚し、合意分割の請求前に甲が死亡した。乙は甲の死亡した日から起算して15日目に公正証書を添えて請求を行った。この場合、甲が死亡した日の前日に請求があったものとみなされる。
  2. B 按分割合について協議が調わない等のときは家庭裁判所が按分割合を定めることができるが、この申立ては当事者の一方のみによってすることができる。
  3. C 当事者又はその一方は、原則として実施機関に対し改定請求に必要な情報の提供を請求できるが、標準報酬改定請求後にはこの請求を行うことができない。
  4. D 対象期間の全部又は一部が平成15年4月1日前であるときは、同日前の期間の標準報酬月額に1.3を乗じた額と、同日以後の期間の標準報酬月額(従前標準報酬月額のみなしを含む)及び標準賞与額に、対象期間の末日に適用される再評価率を乗じた額の総額が対象期間標準報酬総額とされる。
  5. E 老齢厚生年金の受給権者について合意分割の改定又は決定が行われたときは、当該改定又は決定が行われた日の属する月の翌月から年金額が改定される。
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正解:E公式正答

○A当事者の一方の死亡後1月以内に請求したときは、死亡日の前日に請求があったものとみなす。政令

○B78条の2第2項

○C78条の4第1項ただし書

○D78条の3第1項・政令

×E年金額の改定は「標準報酬改定請求のあった日」の属する月の翌月から。78条の10第1項

択一 問3 テーマ:事後重症・基準障害(正しいものの組合せ)事後重症の障害厚生年金(47条の2第1項)及び基準障害の障害厚生年金(47条の3第1項)に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
  1. ア 事後重症の障害厚生年金は、65歳に達する日の前日までに請求しなければならない。
  2. イ 基準障害の障害厚生年金の支給は、当該年金を支給すべき事由が生じた月から始められる。
  3. ウ 事後重症の障害厚生年金の対象は、障害等級1級及び2級のみである。
  4. エ 基準障害の障害厚生年金の対象は、障害等級1級、2級及び3級である。
  5. オ 繰上げ支給の老齢厚生年金の受給権者は、事後重症の障害厚生年金及び基準障害の障害厚生年金、いずれも請求することができない。
A(アとイ) B(アとオ) C(イとエ) D(ウとエ) E(エとオ)
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正解:B(アとオ)公式正答

○ア「その期間内に」請求できる(障害認定日後65歳に達する日の前日まで)。47条の2第1項

×イ基準障害の障害厚生年金は「請求があった月の翌月」から支給する。47条の3第3項

×ウ事後重症は障害等級(1〜3級)に該当すれば対象。47条の2第1項

×エ基準障害は併合して「1級又は2級」に該当した場合のみ。47条の3第1項

○オ繰上げ受給者は65歳に達した者とみなされるため、事後重症・基準障害は請求できない。附則

択一 問4 テーマ:未支給・書類保存・端数・拠出金・第三者行為(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 未支給の保険給付を請求できる遺族の範囲には、受給権者の死亡当時生計を同じくしていた受給権者の配偶者の甥は含まれない。
  2. B 事業主は、厚生年金保険に関する書類を、その完結の日から3年間保存しなければならない。
  3. C 老齢厚生年金に加算する加給年金額の計算で、50円未満の端数は切り捨て、50円以上100円未満の端数は100円に切り上げる。
  4. D 第3号厚生年金被保険者の実施機関には地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会及び地方公務員共済組合連合会があるが、84条の5第1項の拠出金の納付に関する事務は、地方公務員共済組合が行う。
  5. E 第三者行為の事故で、受給権者が第三者から損害賠償を受ける前に保険給付を受けたときは、政府が受給権者の損害賠償請求権を取得することはない。
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正解:C公式正答

×A配偶者の甥は3親等の姻族であり、「これらの者以外の三親等内の親族」に含まれる。37条1項

×B保存期間は「2年間」。施行規則

○C44条2項

×D拠出金の納付に関する事務は地方公務員共済組合連合会が行う。2条の5第2項

×E保険給付をしたときは、その価額の限度で損害賠償請求権を取得する。40条1項

択一 問5 テーマ:高年齢雇用継続給付・高齢任意加入・船舶・子の加算・種別変更(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 65歳未満で特別支給の老齢厚生年金の受給権を有する被保険者が高年齢雇用継続給付を受給できるときは年金の一部が支給停止されるが、その停止額は令和7年度より最大で標準報酬月額の6%となった。
  2. B 適用事業所以外の事業所に使用される70歳以上の高齢任意加入被保険者は、保険料の全額を負担する義務を負う。ただし、事業主の同意があるときは半額ずつの負担になる。
  3. C 2以上の船舶の船舶所有者が同一である場合には、1つの適用事業所とすることができるが、その際は厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
  4. D 障害基礎年金に子の加算が行われているとき(全額停止の場合を除く)に、当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給されることとなった場合、当該老齢厚生年金については、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給が停止される。
  5. E 国家公務員であった者が令和7年7月21日に退職し翌日に資格を喪失、同年7月28日に民間企業に就職し資格を取得した。この場合、同年7月は第2号厚生年金被保険者であった月とみなされる。
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正解:D公式正答

×A高年齢雇用継続給付の給付率縮小(最大10%)にあわせ、令和7年4月以後に60歳に達した者の年金停止率は最大で標準報酬月額の4%に引き下げられた。6%ではない。附則

×B「全額負担・事業主の同意で折半」は適用事業所の高齢任意加入被保険者の取扱い。適用事業所以外の者は事業主の同意を得て認可を受けるので、保険料は折半となる。附則4条の3・4条の5

×C2以上の船舶の船舶所有者が同一なら、承認を要せず当然に一の適用事業所となる。8条の3

○D44条1項ただし書

×E同一月に種別の変更があったときは、最後の種別(第1号)の被保険者であった月とみなす。19条5項

択一 問6 テーマ:脱退一時金・所得代替率・初診日・中高齢寡婦加算(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 被保険者期間が6月以上の日本国籍を有しない者(国民年金の被保険者でない者)で支給要件を満たした者は脱退一時金を請求できる。ただし、日本の永住資格を有するときは、この限りでない。
  2. B 脱退一時金の支給を受けた者は、その後再び支給要件を満たしても、脱退一時金を請求することはできない。
  3. C 政府は、財政の現況及び見通しの作成にあたり、作成年のおおむね100年後にモデル年金の所得代替率が50%を下回ることが見込まれる場合、調整期間の終了について検討を行い、その結果に基づいて措置を講じなければならない。
  4. D 初診日は原則として初めて治療目的で医療機関を受診した日とし、健診日は初診日として取り扱わない。ただし、治療目的の受診日の医証が得られず、医学的見地からただちに治療が必要と認められる健診結果である場合は、請求者の申立てがあれば健診日を初診日とし、健診日を証明する資料を求めた上で初診日を認めることができる。
  5. E 2級の障害厚生年金を受給する夫が死亡し子のいない妻が遺族厚生年金を受給する場合、夫死亡時の妻の年齢により中高齢寡婦加算が行われることがある。ただし、夫の被保険者期間の月数が240未満の場合は行われない。
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正解:D公式正答

×A永住資格の有無は支給要件に関係しない。除外されるのは国内に住所を有する者、障害厚生年金等の受給権を有したことがある者、国民年金の被保険者資格を喪失した日から2年を経過した者など。附則29条

×B再び要件を満たせば、改めて請求できる。附則29条

×C所得代替率50%の規定は、「次の財政の現況及び見通しが作成されるまでの間に」50%を下回ると見込まれる場合の措置である。平成16年改正法附則2条

○D障害年金の初診日の取扱い(通知)のとおり。

×E1・2級の障害厚生年金の受給権者の死亡は短期要件(58条1項3号)であり、240月要件は長期要件(4号)の場合だけ。月数にかかわらず加算される。62条1項

択一 問7 テーマ:議員の在老・任意特定適用事業所・障害厚生年金の額・70歳到達・在職定時改定(誤っているものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 地方公共団体の議会の議員が老齢厚生年金の受給権者であるときは、被保険者でなくても、議員報酬の月額及び期末手当の額と老齢厚生年金の額に応じて、一部又は全額が支給停止となる。
  2. B 特定適用事業所以外の適用事業所(国・地方公共団体を除く)は労使合意により任意特定適用事業所の申出ができる。この労使合意の同意の対象となる者には、27条に規定する70歳以上の使用される者は含まれない。
  3. C 2級の障害厚生年金の額は報酬比例部分の算定式により計算した額となる。ただし、月数が300に満たないときは300として計算する。また、生年月日に応じた給付乗率の引上げは行われない。
  4. D 被保険者が70歳に到達した場合は資格を喪失する。その後、同一の事業所で同一の労働条件で勤務を継続しても保険料を納付する必要はない。ただし、在職老齢年金による支給停止の対象となることがある。
  5. E 42条の老齢厚生年金を繰上げ受給している者で65歳に達していない場合は、在職定時改定が適用されない。
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正解:B公式正答

○A46条1項

×B労使合意の同意の対象には、被保険者、70歳以上の使用される者、短時間労働者が含まれる。平成24年改正法附則

○C50条1項

○D14条5号・46条1項

○E在職定時改定は65歳以上の者が対象。43条2項・附則

択一 問8 テーマ:適用業種・給付制限・不正利得・差止め・情報提供(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 理美容の事業で常時5人以上の従業員を使用する個人事業所は、強制適用事業所となる。
  2. B 被保険者が自殺により保険事故を自ら生じさせたときは、被保険者の遺族に対して、当該死亡を支給事由とする遺族厚生年金は支給しない。
  3. C 偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者があるときは、実施機関は、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収しなければならない。
  4. D 受給権者が正当な理由なく届出・書類の提出をしないときは保険給付の支払いを差し止めることができる。その後、差止事由が消滅したときでも、差し止められた分の支給は行われない。
  5. E 実施機関は被保険者に保険料納付の実績及び将来の給付に関する情報を通知している。施行規則はこの通知(厚生労働大臣が行うもの)の記載事項を規定しているが、その1つに、被保険者期間における標準報酬月額及び標準賞与額に応じた保険料(被保険者の負担するもの)の総額がある。
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正解:E公式正答

×A理美容業は法定業種に含まれないので、個人事業所は任意適用。6条1項1号

×B自殺は支給制限事由とされておらず、遺族厚生年金は支給される。遺族厚生年金の制限は被保険者等を故意に死亡させた者等(76条)。73条の2・76条

×C「徴収しなければならない」ではなく「徴収することができる」。40条の2

×D差止めは一時的なもので、事由が消滅すれば差し止めた分も支払われる。78条1項

○E31条の2・施行規則

択一 問9 テーマ:育休免除・過誤納・賞与控除・在老・基本手当(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 81条の2第1項の育児休業期間中の保険料免除について、育児休業等の期間が1か月以下の場合は、その月の標準報酬月額に係る保険料は免除されるが、その月の標準賞与額に係る保険料も免除される。
  2. B 厚生労働大臣は、納入の告知をした保険料額又は納付した保険料額が納付すべき額を超えていることを知ったときは、その超えている部分に関する納入の告知又は納付を、その日の翌日から1年以内の期日に納付されるべき保険料について納期を繰り上げてしたものとみなすことができる。
  3. C 事業主は、通貨をもって賞与を支払う場合、被保険者の負担すべき標準賞与額に係る保険料に相当する額を賞与から控除することができる。保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない。
  4. D 前月から引き続き被保険者である65歳以後の老齢厚生年金の受給権者の総報酬月額相当額が改定された場合は、支給停止額が再計算され、改定が行われた月の翌月から支給される年金額が改定される。
  5. E 60歳台前半で2級の障害基礎年金及び障害厚生年金の受給権者が基本手当を受けることができるときは、障害厚生年金については基本手当との間で調整が行われるため、支給停止の対象となる。
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正解:C公式正答

×A期間が1月以下の育児休業等は、標準報酬月額に係る保険料に限り免除され、標準賞与額に係る保険料は免除されない。81条の2第1項

×B「1年以内」ではなく「6箇月以内」。83条2項

○C84条2項・3項

×D在職老齢年金は月ごとに総報酬月額相当額で計算するので、改定された「その月」から支給停止額が変わる。46条1項

×E基本手当との調整は特別支給の老齢厚生年金が対象で、障害厚生年金は調整されない。附則

択一 問10 テーマ:2以上種別の事務・診断命令・遺族と老齢の調整・若年妻の失権・罰則(正しいものの組合せ)厚生年金保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
  1. ア 障害手当金の受給権者で、障害認定日において2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る障害手当金の支給に関する事務は、障害認定日における被保険者の種別に応じて2条の5第1項各号に定める実施機関が行う。
  2. イ 実施機関は、必要があると認めるときは、障害等級に該当する程度の障害の状態にあることにより年金たる保険給付の受給権を有し、又は44条1項により加給年金額の加算が行われている子に対して、その指定する医師の診断を受けるべきことを命じ、又は当該職員をしてこれらの者の障害の状態を診断させることができる。
  3. ウ 遺族厚生年金(受給権者が65歳以上)は、受給権者が老齢厚生年金の受給権を有するとき、当該老齢厚生年金の額に相当する部分の支給が停止される。加給年金額が加算された老齢厚生年金にもこの規定が適用されるため、加給年金額に相当する部分も含めて遺族厚生年金は支給が停止される。
  4. エ 受給権を取得した当時30歳未満の妻が、同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得しない場合、受給権を取得した日から起算して3年を経過したときに遺族厚生年金の受給権は消滅する。
  5. オ 事業主が、正当な理由がなく27条に違反して、被保険者(70歳以上の使用される者を含む。)の資格の取得・喪失並びに報酬月額及び賞与額に関する届出をせず、又は虚偽の届出をした場合は、6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられる。
A(アとウ) B(アとオ) C(イとエ) D(イとオ) E(ウとエ)
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正解:D(イとオ)公式正答

×ア事務を行う実施機関は「初診日」における被保険者の種別に応じて決まる。78条の33第1項

○イ97条1項

×ウここでいう老齢厚生年金の額は加給年金額を加算しない額なので、加給年金額に相当する部分まで遺族厚生年金が停止されるわけではない。64条の2・60条1項2号ロ

×エ「3年」ではなく「5年」。63条1項5号イ

○オ出題時点の表記どおり正しい。令和7年6月1日以後は「6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金」。102条1項1号

令和6年度(第56回)

選択 A〜E テーマ:国庫負担・標準賞与額・受給権保護・短期要件・65歳以上の改定請求次の文中の空欄を選択肢の中の最も適切な語句で埋めよ。
  1. 1 80条2項によると、国庫は、毎年度、予算の範囲内で、厚生年金保険事業の事務(基礎年金拠出金の負担に関する事務を含む。)の執行(実施機関(厚生労働大臣を除く。)によるものを除く。)に要する【A】を負担する。
  2. 2 実施機関は、被保険者が賞与を受けた月において、賞与額に基づき1,000円未満の端数を切り捨ててその月の標準賞与額を決定するが、標準賞与額が【B】(等級区分の改定が行われたときは政令で定める額)を超えるときは、これを【B】とする。
  3. 3 保険給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。ただし、【C】を受ける権利を国税滞納処分により差し押える場合は、この限りでない。
  4. 4 58条1項2号により、被保険者であった者が資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により【D】を経過する日前に死亡したときは、一定の遺族に遺族厚生年金が支給される(保険料納付要件あり)。
  5. 5 甲(66歳)は35歳で3級と認定され3級の障害厚生年金を受給、障害の程度に変化はなく65歳以降も障害厚生年金を受給している。乙(66歳)は35歳で2級と認定され障害基礎年金と障害厚生年金を受給していたが、40歳で3級に軽減、65歳以降は老齢基礎年金と老齢厚生年金を受給している。今後、甲と乙の障害の程度が増進した場合、障害年金の額の改定請求は、【E】。
選択肢:①100万円 ②150万円 ③200万円 ④250万円 ⑤遺族厚生年金 ⑥甲のみが行うことができる ⑦甲も乙も行うことができない ⑧甲も乙も行うことができる ⑨乙のみが行うことができる ⑩障害厚生年金 ⑪障害手当金 ⑫脱退一時金 ⑬当該初診日から起算して3年 ⑭当該初診日から起算して5年 ⑮被保険者の資格を喪失した日から起算して3年 ⑯被保険者の資格を喪失した日から起算して5年 ⑰費用 ⑱費用の2分の1 ⑲費用の3分の1 ⑳費用の4分の3
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正解:A⑰ B② C⑫ D⑭ E⑨公式正答

A ⑰費用。事務費は予算の範囲内で全額負担の書き方(2分の1は基礎年金拠出金の国庫負担)。80条2項

B ②150万円。24条の4第1項

C ⑫脱退一時金。本則41条1項ただし書は老齢厚生年金を掲げ、脱退一時金は附則でこれと同様に扱われる。選択肢に老齢厚生年金はないので脱退一時金が入る。41条1項・附則29条

D ⑭当該初診日から起算して5年。資格喪失日からではない。58条1項2号

E ⑨乙のみが行うことができる。65歳以上で同一支給事由の障害基礎年金の受給権を有しない者は改定請求できない。甲ははじめから3級で障害基礎年金の受給権がない。乙は2級で障害基礎年金の受給権を取得しており、3級に軽減されても受給権は(支給停止のまま)残るので、65歳以上でも改定請求できる。52条7項

択一 問1 テーマ:不服申立て(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 厚生労働大臣による被保険者の資格に関する処分に不服がある者は、社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。
  2. B 厚生労働大臣による保険料の賦課の処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求をすることができる。
  3. C 厚生労働大臣による脱退一時金に関する処分に不服がある者は、社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。
  4. D 第1号厚生年金被保険者が原簿の訂正請求をしたが、厚生労働大臣が訂正をしない旨を決定した場合、当該処分に不服があるときは、社会保険審査官に対して審査請求をすることができる。
  5. E 被保険者の資格又は標準報酬に関する処分が確定した場合でも、その処分についての不服を当該処分に基づく保険給付に関する処分についての不服の理由とすることができる。
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正解:C公式正答

×A資格に関する処分は社会保険審査官に審査請求し、その決定に不服があれば審査会に再審査請求する。90条1項

×B保険料の賦課・徴収の処分は社会保険審査会に審査請求する。91条1項

○C脱退一時金に関する処分は社会保険審査会に審査請求する。附則29条

×D訂正をする・しない旨の決定(28条の4)は90条1項の審査請求の対象から除かれている(行政不服審査法による)。90条1項ただし書

×E資格・標準報酬の処分が確定したときは、それを保険給付の処分の不服の理由とすることができない。90条5項

択一 問2 テーマ:加給の加算先・延滞金・滞納処分・徴収職員(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 甲は第1号厚生年金被保険者期間140か月と第2号厚生年金被保険者期間150か月を有し、それぞれの老齢厚生年金の受給権が同じ日に発生した。加給対象の配偶者がいる場合、第1号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金に加給年金額が加算される。
  2. B 保険料を滞納した者に督促が行われたときは原則として延滞金が徴収されるが、納付義務者の住所及び居所がともに明らかでないため公示送達の方法によって督促したときは、延滞金は徴収されない。
  3. C 督促状に指定した期限までに保険料を完納したとき、又は87条1項〜3項により計算した金額が1,000円未満であるときは、延滞金は徴収しない。
  4. D 督促を受けた納付義務者が期限までに納付しないときは、厚生労働大臣は国税滞納処分の例によって処分できるほか、市町村に市町村税の例による処分を請求できる。後者の場合、徴収金の100分の5に相当する額を市町村に交付しなければならない。
  5. E 滞納処分等を行う徴収職員は、必要な知識及び能力を有する日本年金機構の職員のうちから厚生労働大臣が任命する。
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正解:B公式正答

×A受給権が同時に発生したときは、被保険者期間が最も長い種別(第2号・150か月)の老齢厚生年金に加算する。78条の27・政令

○B87条1項3号

×C延滞金を徴収しないのは計算した金額が「100円未満」のとき。87条4項

×D市町村への交付額は徴収金の「100分の4」。86条6項

×E徴収職員は、厚生労働大臣の認可を受けて機構の理事長が任命する。100条の6第2項

択一 問3 テーマ:内払・高齢任意加入・同月得喪・原簿(誤っているものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 同一人に対して国民年金法による年金給付の支給を停止して年金たる保険給付(厚生労働大臣が支給するもの)を支給すべき場合に、翌月以後の分として国民年金法による給付が支払われたときは、年金たる保険給付の内払とみなすことができる。
  2. B 適用事業所に使用される70歳以上の者で老齢給付の受給権を有しないもの(12条各号該当者を除く)は、実施機関に申し出て被保険者となることができる。
  3. C 適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者(本人確認情報の提供を受けられる者を除く)は、住所を変更したときは、届書を10日以内に日本年金機構に提出しなければならない。
  4. D 甲は令和6年5月1日に資格を取得したが、同月15日に喪失し、同日、国民年金第1号被保険者の資格を取得した。この場合、5月分は1か月として厚生年金保険の被保険者期間に算入する。
  5. E 28条により実施機関は被保険者に関する原簿を備えて記録しなければならないが、この規定は第2号厚生年金被保険者についても適用される。
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正解:D公式正答

○A39条3項

○B附則4条の3第1項

○C施行規則

×D同月得喪でも、その月に国民年金(第2号を除く)の資格を取得したときは1か月として算入しない。19条2項ただし書

○E31条の3は28条を適用除外から外している。28条・31条の3

択一 問4 テーマ:繰下げができない場合(個数問題)次の記述のうち、老齢厚生年金の支給繰下げの申出をすることができないものはいくつあるか。なお、その他の条件は満たしているものとする。
  1. ア 老齢厚生年金の受給権を取得したときに障害厚生年金の受給権者であった者。
  2. イ 老齢厚生年金の受給権を取得したときに遺族厚生年金の受給権者であった者。
  3. ウ 老齢厚生年金の受給権を取得したときに老齢基礎年金の受給権者であった者。
  4. エ 老齢厚生年金の受給権を取得したときに障害基礎年金の受給権者であった者。
  5. オ 老齢厚生年金の受給権を取得したときに遺族基礎年金の受給権者であった者。
A 一つ B 二つ C 三つ D 四つ E 五つ
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正解:C(三つ)公式正答

ア できない障害厚生年金は「他の年金たる保険給付」に当たる。44条の3第1項

イ できない遺族厚生年金も「他の年金たる保険給付」。

ウ できる老齢基礎年金は除外されている。

エ できる障害基礎年金は除外されている。

オ できない遺族基礎年金は除外されていない国民年金法の年金給付。

択一 問5 テーマ:遺族厚生年金(正しいものの組合せ)遺族厚生年金に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。保険料納付要件は満たされているものとする。
  1. ア 死亡した者が短期要件に該当する場合は、年金額を算定する際に、死亡した者の生年月日に応じた給付乗率の引上げが行われる。
  2. イ 被保険者甲が令和2年1月1日に死亡し、妻乙(当時40歳)が甲の死亡による遺族基礎年金と遺族厚生年金を受給していた。令和6年8月1日に乙(被保険者)も死亡し、乙に生計を維持されていた遺族は子丙だけである。丙が受給権を有するのは甲の死亡に基づく遺族厚生年金と乙の死亡に基づく遺族厚生年金であり、丙はどちらかを選択して受給できる。
  3. ウ 被保険者の死亡当時、生計を維持されていた遺族が50歳の父と54歳の母だけであった場合、父には受給権は発生せず、母にのみ受給権が発生する。
  4. エ 夫(70歳)と妻(70歳)は厚生年金の被保険者期間がなく老齢基礎年金を受給し、同居していた子(被保険者)の死亡による遺族厚生年金も受給している。夫が死亡し受給権者の数に増減が生じたときは、増減が生じた月の翌月から妻の遺族厚生年金の額が改定される。
  5. オ 繰下げにより増額された老齢厚生年金を受給している夫(被保険者でない)が死亡した場合、生計を維持されていた妻(老齢基礎年金のみ受給)には、夫の老齢厚生年金の額(繰下げによる加算額を含む)の4分の3が遺族厚生年金として支給される。
A(アとイ) B(アとウ) C(イとエ) D(ウとオ) E(エとオ)
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正解:C(イとエ)公式正答

×ア生年月日による給付乗率の読替えは長期要件の場合のみ。短期要件は定率で300月みなし。60条1項1号・附則

○イ父の死亡・母の死亡それぞれで受給権が生じ、1人1年金の原則により選択する。38条

×ウ父母は55歳以上が要件なので、54歳の母にも受給権は発生しない。59条1項1号

○エ配偶者以外の受給権者の数に増減を生じたときは、翌月から改定する。61条1項

×オ繰下げ加算額は遺族厚生年金の計算の基礎に含まれない。報酬比例部分の4分の3である。60条1項1号

択一 問6 テーマ:短時間労働者・二以上事業所・給付乗率・事実婚・事後重症(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 特定適用事業所の甲(所定内賃金88,000円以上・学生でない)は契約上の所定労働時間が週20時間未満だが、業務の都合で2か月連続で実労働時間が週20時間以上となり、引き続き同様の状態が続くと見込まれる。この場合、実労働時間が週20時間以上となった月の3か月目の初日に被保険者資格を取得する。
  2. B 第1号厚生年金被保険者が管轄の異なる2か所の適用事業所に同時に使用されることになった場合、年金事務所を選択しなければならず、この選択の届出は、被保険者が選択した適用事業所の事業主が届書を日本年金機構に提出する。
  3. C 報酬比例部分の総報酬制導入以後の期間分は平均標準報酬額×給付乗率×月数で計算する。給付乗率は原則1000分の5.481だが、昭和36年4月1日以前に生まれた者については異なる数値が用いられる。
  4. D 届出による婚姻関係にある者が重ねて他の者と内縁関係にある場合は、届出による婚姻関係が優先されるため、届出婚がその実態を全く失ったものとなっているときでも、内縁関係にある者が事実婚関係にある者として認定されることはない。
  5. E 47条の2の事後重症による障害厚生年金は、支給が決定した場合、障害等級に該当する障害の状態に至ったと推定される日の属する月の翌月まで遡って支給される。
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正解:A公式正答

○A実労働時間が2か月連続で週20時間以上となり引き続き見込まれるときは、3か月目の初日に取得する(短時間労働者の適用に関する通達)。

×B二以上事業所勤務の選択届は「被保険者」が提出する(10日以内)。施行規則

×C1000分の5.481と異なる乗率が用いられるのは昭和21年4月1日以前に生まれた者。43条1項・附則

×D届出婚が実体を全く失ったものとなっているとき(事実上の離婚状態)は、内縁関係にある者を事実婚関係にある者として認定する(生計維持関係等の認定基準)。

×E事後重症の障害厚生年金は請求によって受給権が生じ、請求月の翌月から支給される。遡及はしない。47条の2・36条1項

択一 問7 テーマ:標準報酬・納期限・財務大臣への委任・産休免除(誤っているものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 令和2年9月から標準報酬月額の上限について政令で読み替えて適用することとされ、第31級の上に第32級が追加された。第32級の標準報酬月額は65万円である。
  2. B 22条によれば、資格を取得した者について、月、週その他一定期間によって報酬が定められる場合には、資格取得日現在の報酬の額をその期間の総日数で除して得た額の30倍に相当する額を報酬月額として標準報酬月額を決定する。
  3. C 事業主は被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負い、毎月の保険料は翌月末日までに納付しなければならない。高齢任意加入被保険者が全額を負担し自ら納付義務を負う場合も、納期限は翌月末日である。
  4. D 厚生労働大臣は、必要があると認めるときは滞納処分等の権限の全部又は一部を財務大臣に委任することができる。この権限委任の要件のひとつは、納付義務者が1年以上の保険料を滞納していることである。
  5. E 産前産後休業をしている被保険者に係る保険料については、事業主負担分及び被保険者負担分の両方が免除される。
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正解:D公式正答

○A20条2項・政令

○B22条1項1号

○C82条2項・83条1項・附則

×D財務大臣への委任の要件は政令で定められ、滞納月数は24月以上とされている。「1年以上」ではない。100条の5・政令

○E81条の2の2

択一 問8 テーマ:脱退一時金・中高齢寡婦加算・加給の停止・未支給の順位・事実婚(誤っているものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 脱退一時金の額は平均標準報酬額に支給率を乗じた額。支給率は最終月の属する年の前年10月(最終月が1〜8月なら前々年10月)の保険料率に2分の1を乗じた率に、被保険者であった期間に応じて政令で定める数を乗じた率で、政令で定める数の最大値は60である。
  2. B 中高齢寡婦加算の金額は、遺族基礎年金の額に4分の3を乗じた額(50円未満切捨て・50円以上100円未満は100円に切上げ)である。また、中高齢寡婦加算は65歳以上の者に支給されることはない。
  3. C 加給年金額が加算されている老齢厚生年金の受給権者であっても、在職老齢年金の仕組みにより自身の老齢厚生年金の一部の支給が停止される場合、加給年金額は支給停止となる。
  4. D 未支給の保険給付を請求できる遺族として、死亡した受給権者と生計を同じくしていた妹と祖父がいる場合、祖父が先順位者になる。
  5. E 離婚の届出がなされ戸籍上も離婚の処理がされているが、離婚後も事実上婚姻関係と同様の事情にある者については、事実婚関係の認定の要件に該当すれば、事実婚関係にある者として認定する。
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正解:C公式正答

○A出題時点の条文・政令どおり。附則29条・政令

○B62条1項

×C加給年金額が停止されるのは、在職老齢年金で老齢厚生年金が全額停止される場合。一部停止にとどまるときは加給年金額は全額支給される。46条1項

○D順位は配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹の順。37条・政令

○E生計維持関係等の認定基準のとおり。

択一 問9 テーマ:2以上種別・長期加入者特例・高年齢求職者給付金・繰下げ加算額(正しいものはどれか)厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の場合、特別支給の老齢厚生年金の支給要件のうち「1年以上の被保険者期間を有すること」については、2以上の種別の期間を合算することはできない。
  2. B 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の額は、期間を合算して一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして平均標準報酬額を算出し計算する。
  3. C 第1号厚生年金被保険者として在職中の者が報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得したとき、第1号厚生年金被保険者期間が44年以上である場合は、特例の適用となり定額部分が加算される。
  4. D 65歳以上の被保険者で老齢厚生年金の受給権者が離職し、高年齢求職者給付金を受給した場合は、当該給付金に一定の率を乗じて得た額に相当する部分の老齢厚生年金の支給が停止される。
  5. E 65歳以後の在職老齢年金の仕組みにおいて、在職中で被保険者である受給権者が66歳以降に繰下げの申出を行った場合、繰下げ加算額は在職老齢年金による支給停止の対象とはならない。
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正解:E公式正答

×A「1年以上」の判定は2以上の種別の期間を合算して行う。附則

×B老齢厚生年金の額は種別ごとに計算する。78条の26第2項

×C長期加入者特例は被保険者でないことが要件。在職中は適用されない。附則9条の3

×D高年齢求職者給付金との調整はない。雇用保険との調整は65歳未満の特別支給の老齢厚生年金と基本手当・高年齢雇用継続給付の間だけ。

○E基本月額から繰下げ加算額を除き、全額停止の場合も加算額は除かれる。46条1項

択一 問10 テーマ:20歳前の障害・障害手当金・申出による支給停止・遺族の額・脱退一時金(正しいものの組合せ)厚生年金保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
  1. ア 被保険者であった18歳のときに初診日のある傷病について、障害認定日に3級の状態にある場合、その者が20歳未満のときは、障害厚生年金の受給権は20歳に達したときに発生する。
  2. イ 障害手当金は、初診日に被保険者であった者が保険料納付要件を満たし、初診日から5年を経過する日までの間にまだ傷病が治っておらず治療中の場合でも、5年を経過した日に政令で定める程度の障害の状態にあるときは支給される。
  3. ウ 年金たる保険給付(他の規定等で全額停止されているものを除く。)は、受給権者の申出により全額の支給を停止する。ただし、他の規定等で一部停止されているときは、停止されていない部分の額の支給を停止する。
  4. エ 現在55歳の自営業者甲は20歳から5年間会社員で厚生年金の被保険者期間が5年あり、他の期間はすべて国民年金第1号被保険者として納付済み。甲が現時点で死亡した場合、遺族厚生年金の額は被保険者期間を300月として計算した額となる。
  5. オ 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る脱退一時金については、2以上の種別の期間を合算し、一の期間に係る被保険者期間のみを有する者とみなして支給要件を判定する。
A(アとイ) B(アとウ) C(イとエ) D(ウとオ) E(エとオ)
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正解:D(ウとオ)公式正答

×ア障害厚生年金に20歳到達を待つ規定はない。初診日に被保険者であれば、障害認定日に受給権が発生する。47条1項

×イ障害手当金は初診日から5年以内に傷病が「治った日」に障害の状態にあることが要件。治っていなければ支給されない。55条1項

○ウ38条の2第1項

×エ甲は資格喪失後30年経過しており短期要件(58条1項1〜3号)に該当せず、25年以上の長期要件(4号)による。長期要件では300月みなしはなく、実際の月数(60月)で計算する。60条1項1号

○オ附則