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この科目の攻略方針
出題構成: 健康保険法は独立した1科目で、選択式1問(5空欄・5点)と択一式10問(10点)がすべて健康保険法から出る。択一式は「正しいもの/誤っているものはどれか」の単純正誤型が中心だが、毎年1〜2問は組合せ問題(アからオ)や個数問題が混ざる。条文の文言そのものに加えて、通達(行政解釈)と施行規則の細目からの出題が多いのが特徴である。
年度 問 論点
R8 選A〜E A〜C 第三者行為の損害賠償請求権の代位取得(57条・債権譲渡との違い)/D 保健事業(150条「疾病の予防」)/E 標準賞与額の年度上限(573万円)
択1〜3 1 療養費・高額療養費の時効・被扶養者と家族療養費/2 資格喪失・家族埋葬料・任継の申出と喪失・賞与支払届/3 人工妊娠中絶・賞与に係る報酬・労災との調整・高齢受給者の負担割合
択4〜7 4 戸籍の無料証明・患者申出療養・地方社会保険医療協議会・移送費・資格取得時決定/5 健康保険組合の運営(組合せ)/6 地域型健保組合・傷病手当金の労務不能・繰上徴収・出産手当金・資格確認書面/7 保険外併用療養費・子ども子育て支援金率・出産育児交付金・産休終了時改定
択8〜10 8 高額療養費・被扶養者の認定(年収要件)/9 保険料納期・前納・老齢年金との調整・家族移送費・食事療養(組合せ)/10 定時決定・随時改定・資料提供
R7 選A〜E A〜C 出産育児一時金(488,000円・加算3万円・85日)/D・E 任意適用取消しの同意(4分の3)と申請書の提出先
択1〜3 1 組合会・資格喪失後の出産育児一時金・日雇拠出金/2 高齢受給者証・特定被保険者・検査権限の委任・患者申出療養(組合せ)/3 特別療養費・不正受給の連帯納付・日雇の保険料納付・不服申立て
択4〜7 4 介護保険第2号該当届・保険者算定・代理人届・訪問看護療養費/5 資格確認書返納・柔整の医師同意・領収証・病床除外指定・被保険者死亡後の被扶養者/6 国庫補助・被扶養者の国内居住要件・自殺と埋葬料・自賠責・マイナ保険証と限度額/7 資格情報の提供・直接支払制度・資格確認書の申請・特定適用事業所・入院時生活療養費
択8〜10 8 継続給付と時効・機構の滞納処分・健保組合の保険料率・被扶養者の給付制限・長期収載品の選定療養/9 産休と育休の保険料免除・待期・介護休業中の傷病手当金・埋葬料・育休終了時改定(個数)/10 一部負担金の減免・高額療養費の入院外来区分・不妊治療・被扶養者認定
R6 選A〜E A 治験の保険外併用療養費/B 資格喪失後の出産育児一時金の要件/C〜E 家族訪問看護療養費(111条)
択1〜3 1 協会の業績評価・任継の申出喪失・登録型派遣・指定取消後の再指定・任継の標準報酬/2 短時間労働者の任意特定適用・指導の立会い・国庫負担・会計監査人・日雇拠出金/3 組合解散・出産費貸付・適用事業所不該当届・特例退職被保険者・収支見通し(組合せ)
択4〜7 4 療養の給付の範囲・直接審査支払・健全化計画・決算報告・継続給付の算定基礎/5 傷病手当金等の不支給決定・匿名情報の手数料・時効起算日・罰則・資格取得届の住所/6 地方厚生局長への委任・定款変更・資格取得日・一時帰休・不正受給の徴収/7 事業主負担割合・組合直営病院・相続・資格確認の方法・付加給付
択8〜10 8 延滞金・業務上の早産と出産育児一時金・匿名情報の提供・協会役員報酬・義肢修理/9 保険医療機関・保険医・指定訪問看護(個数)/10 出産手当金・被扶養者認定・育休中の保険料免除・4分の3基準・任意特定適用
学習の優先順位:
保険給付の数字と要件 (傷病手当金の待期3日・1年6月・3分の2、出産手当金の42日/98日/56日、出産育児一時金488,000円、埋葬料50,000円、資格喪失後の継続給付の「1年以上」「6月以内」「3月以内」)。選択式の過半がここから出る。
被保険者と被扶養者 。任意継続被保険者(2月以上・20日以内・2年)、資格の得喪の日、被扶養者の範囲と認定の収入基準(130万円、60歳以上・障害者180万円、19歳以上23歳未満150万円)。認定基準の計算問題は毎年のように出る。
標準報酬月額・標準賞与額 (定時決定・資格取得時決定・随時改定・育休/産休終了時改定、17日、573万円)。条文の文言をずらす出題が多い。
療養の給付と療養費系の給付 (保険外併用療養費・療養費・訪問看護療養費・移送費・高額療養費)と保険医療機関の指定(6年・5年・地方社会保険医療協議会)。
保険者・費用負担・雑則 。協会と健保組合の運営、国庫補助、保険料の納期、不服申立て、時効2年。手続は施行規則・通達からの出題が多いので、過去問に出た細目を拾う形で覚える。
目次
目的と保険者(協会・健康保険組合)
適用事業所と被保険者の資格
被扶養者
標準報酬月額・標準賞与額
届出と資格確認(電子資格確認・資格確認書)
療養の給付と保険医療機関
療養の給付以外の医療給付
一部負担金と高額療養費
現金給付と資格喪失後の給付
家族給付と日雇特例被保険者
給付制限・第三者行為・不正受給
費用負担・保険料・保健事業・不服申立て・時効
過去問(令和6〜8年度)
1
目的と保険者(協会・健康保険組合) R8択5・R6択3ほか毎年
目的と基本的理念
健康保険法は、労働者又はその被扶養者の業務災害以外 の疾病・負傷・死亡・出産に関して保険給付を行う。通勤災害は労災保険の対象だが、目的条文が除外しているのは「業務災害」だけである点に注意する(通勤災害で労災の給付を受けられるときは55条で調整される)。法1条
第1条 この法律は、労働者又はその被扶養者の業務災害(労働者災害補償保険法第七条第一項第一号に規定する業務災害をいう。)以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。
保険者は2種類
保険者 管掌する被保険者 ポイント
全国健康保険協会(協会けんぽ) 健康保険組合の組合員でない被保険者(日雇特例被保険者の保険も協会が管掌) 資格の得喪の確認・標準報酬の決定・保険料の徴収(任継を除く)は厚生労働大臣(日本年金機構) が行う 法5条2項
健康保険組合 その組合員である被保険者 単独設立は常時700人以上、共同設立は合算して常時3,000人以上(政令)。設立は被保険者の2分の1以上の同意+規約+厚生労働大臣の認可 法11条・12条
全国健康保険協会の運営
定款の変更は厚生労働大臣の認可が必要。ただし厚生労働省令で定める事項(事務所の所在地など)の変更は届出 でよい。法7条の6
厚生労働大臣は事業年度ごとに協会の業績を評価し、その結果を協会に通知し、大臣が 公表する。法7条の30
財務諸表等は監事の監査のほか、厚生労働大臣が選任する会計監査人(公認会計士又は監査法人)の監査を受ける。法7条の29
役員の報酬・退職手当の支給基準は、厚生労働大臣に届け出る とともに公表する(承認ではない)。法7条の35
毎事業年度、翌事業年度以降5年間の収支見通しを作成し公表 する。法160条5項
健康保険組合の運営
項目 内容 根拠
組合会 議員定数は偶数。半数は事業主が選定、半数は被保険者である組合員が互選。任期は3年を超えない範囲で規約で定める 法18条・令
理事長 事業主が選定した組合会議員である理事のうちから理事が選挙 法21条
規約の変更 原則として厚生労働大臣の認可。省令で定める軽微な事項は届出 法16条
付加給付 規約で定めるところにより、法定給付に併せて行える 法53条
予算・決算 予算は年度開始前に大臣へ届出。事業及び決算の報告書は毎年度終了後6月以内に大臣へ提出。毎月の事業状況は翌月20日までに地方厚生局長等へ報告 令・規則
繰替使用・一時借入金 支払上現金不足のとき可。当該会計年度内に返還 令
解散 組合会議員定数の4分の3以上の議決等。解散した組合の権利義務は協会 が承継 法26条
指定健康保険組合 収支が均衡しない組合は健全化計画(指定の翌年度から3か年)を定め大臣の承認 法28条・令
ここが出る: 「認可」か「届出」か「承認」か。協会の定款変更(原則認可)、健保組合の規約変更(原則認可、軽微事項は届出)、協会役員の報酬基準(届出+公表)、健全化計画(承認)。R8択5イは「すべての規約変更に認可が必要」とする誤り、R6択8Dは報酬基準を「承認」とする誤りだった。
ひっかけ注意: 付加給付は「規約で定めるところにより」行う。「理事の定数の2分の1以上の同意」などの要件は条文にない(R8択5ウ)。また付加給付を「特定の医療機関を受診した場合に限る」ことは認められない(R6択7E)。
2
適用事業所と被保険者の資格 R7選DE・R8択2ほか毎年
適用事業所
強制適用事業所は、(1) 法定16業種+士業の個人事業所で常時5人以上、(2) 国・地方公共団体・法人の事業所で常時従業員を使用するもの。それ以外は任意適用(認可)となる。法3条3項
手続 同意要件 根拠
任意適用の認可(適用事業所とする) 使用される者(被保険者となるべき者)の2分の1以上 の同意 法31条
任意適用の取消しの認可(適用事業所でなくする) 使用される者(被保険者である者)の4分の3以上 の同意 法33条
強制適用事業所が要件に該当しなくなった 任意適用の認可があったものとみなす(手続不要) 法32条
任意適用取消しの申請書は、日本年金機構又は地方厚生局長等に提出する(R7選E)。
適用除外(被保険者とならない者)
区分 被保険者となる場合
日々雇い入れられる者 1月を超えて引き続き使用されるに至った場合
2月以内の期間を定めて使用され、それを超える見込みがない者 定めた期間を超えて引き続き使用されるに至った場合
季節的業務に使用される者 継続して4月を超えて使用されるべき場合
臨時的事業の事業所に使用される者 継続して6月を超えて使用されるべき場合
所在地が一定しない事業所に使用される者/国保組合の事業所に使用される者/後期高齢者医療の被保険者等 (日雇特例被保険者となる場合を除き)被保険者とならない
4分の3未満の短時間労働者で、週20時間未満・報酬月額88,000円未満・学生のいずれかに該当 いずれにも該当しなければ(特定適用事業所等では)被保険者
短時間労働者(4分の3基準を満たさない者)の適用は、特定適用事業所(常時50人超)又は労使合意で申出をした事業所(任意特定適用事業所)に限られる。企業規模要件と賃金要件は、令和7年の年金制度改正法で段階的に見直される予定なので、受験年度の施行状況を確認する。法3条1項9号・年金機能強化法附則
ひっかけ注意: 「常時50人を超えると見込んで特定適用事業所該当届を出したが実際には超えなかった」場合でも、遡って取り消されることはない(R7択7D)。また4分の3基準は「1週の所定労働時間」と「1月の所定労働日数」の両方で判定する(R6択10D)。
資格の取得と喪失
第36条 被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(その事実があった日に更に前条に該当するに至ったときは、その日)から、被保険者の資格を喪失する。一 死亡したとき。二 その事業所に使用されなくなったとき。三 第三条第一項ただし書の規定に該当するに至ったとき。四 第三十三条第一項の認可があったとき。
資格取得日は「使用されるに至った日」=事実上の使用関係が発生した日 (通達)。雇用契約締結日や初給料日ではない。法35条
資格の得喪は保険者等の確認 によって効力を生ずる(任継の得喪と任意適用取消しによる喪失を除く)。法39条
雇用契約が存続していても、事実上の使用関係がなく休業手当等も支払われない状態が続けば資格を喪失する(通達、R8択2A)。
登録型派遣労働者は、派遣契約終了後1月以内に次の派遣契約が見込まれないとき、雇用契約の終了時に資格を喪失する取扱い(R6択1C)。
任意継続被保険者と特例退職被保険者
項目 任意継続被保険者 根拠
要件 資格喪失日の前日まで継続して2月以上 被保険者(日雇・任継・共済組合員を除く) 法3条4項
申出期限 資格喪失日から20日以内 (正当な理由があれば期限後も受理。法律の不知は正当な理由にならない) 法37条
最初の保険料 納付期日までに納めないと任継とならなかったものとみなす 法37条2項
資格喪失 2年経過・死亡・保険料未納の翌日。被保険者・船員保険・後期高齢者医療となったときはその日。本人の申出は受理された日の属する月の末日 が到来した翌日 法38条
標準報酬月額 資格喪失時の標準報酬月額と、前年9月30日の全被保険者平均額による標準報酬月額のいずれか少ない額 。健保組合は規約で喪失時の額とすることも可 法47条
給付 傷病手当金・出産手当金は支給されない(継続給付の要件を満たす場合を除く) 法99条・102条
特例退職被保険者は、特定健康保険組合の組合員で老齢厚生年金等の受給権者が対象。標準報酬月額は前年(1〜3月は前々年)9月30日の特例退職被保険者以外の 全被保険者の平均額の範囲内で規約で定めた額による。法附則3条
ひっかけ注意: 任継になった者が被扶養者の要件を満たしても、それだけで資格は喪失しない(法38条に喪失事由として定めがない、R8択2D)。
3
被扶養者 R8択8・R7択10・R6択10
範囲
区分 対象者 同一世帯要件
生計維持のみ 直系尊属、配偶者(事実婚を含む)、子、孫、兄弟姉妹 不要
生計維持+同一世帯 上記以外の3親等内の親族、事実婚配偶者の父母・子、事実婚配偶者の死亡後のその父母・子 必要
令和2年4月から国内居住要件 が加わった。日本国内に住所を有する者のほか、留学生など国内に生活の基礎があると認められる者も対象。逆に、国内に住所があっても観光・保養等の目的で1年を超えない 期間滞在する外国人(特定活動)などは除かれる。法3条7項・規則
収入による認定基準(通達)
対象者 年間収入の基準
原則 130万円未満
60歳以上又は障害者 180万円未満
19歳以上23歳未満(配偶者を除く ) 150万円未満(令和7年10月から)
同居の場合 上記未満で、かつ被保険者の年間収入の2分の1未満
別居の場合 上記未満で、かつ被保険者からの援助額より少ない
ここが出る: 事例計算。R8択8D(21歳の妻・年収144万円)は、19歳以上23歳未満の特例が配偶者に適用されないため130万円基準となり認定されない。R8択8E(19歳の別居の子・145万円・援助180万円)は150万円未満かつ援助額未満で認定される。収入には年金・パート収入を合算する(R7択10D)。
ひっかけ注意: 健康保険の適用のない事業所で働いていた独立生計の子が、病気で失業して被保険者の父に扶養されるようになった場合、被扶養者となり、以後の療養 には家族療養費が支給される(通達。R6択10B・R8択1D)。「保険事故発生時に被扶養者でなかったから支給されない」は誤り。また被保険者が死亡すると被扶養者は被扶養者でなくなり、死亡後の家族療養費は支給されない(R7択5E)。
4
標準報酬月額・標準賞与額 R8選E・R8択10ほか毎年
報酬と賞与
「報酬」は労働の対償として受けるすべてのもの(臨時のもの・3月を超える期間ごとのものを除く)。「賞与」は3月を超える期間ごとに受けるもの。年4回以上支給される賞与は「報酬」に含め、7月1日前1年間の賞与額を12で除して報酬月額に加える(通達、R8択3B)。法3条5項・6項
標準報酬月額の決定・改定
標準報酬月額は第1級58,000円から第50級1,390,000円までの50等級。法40条
種類 算定の基礎 適用期間 根拠
定時決定 7月1日現に使用される事業所で同日前3月間(4〜6月)。支払基礎日数17日未満の月は除く 。6月1日〜7月1日の資格取得者等には適用しない 9月〜翌年8月 法41条
資格取得時決定 月給等は取得日現在の報酬を日割×30、日給・時給・出来高・請負は取得月前1月間に同じ事業所で同様の業務に従事する者の平均 取得月〜8月(6月1日〜12月31日取得は翌年8月) 法42条
随時改定 継続した3月間(各月とも17日以上 )の報酬の平均が著しく高低(2等級以上の差・固定的賃金の変動) 著しく高低を生じた月の翌月〜8月(7〜12月改定は翌年8月) 法43条
育児休業等終了時改定 3歳未満の子を養育、申出。終了日の翌日が属する月以後3月間(17日未満の月は除く) 2月を経過した日の属する月の翌月〜8月 法43条の2
産前産後休業終了時改定 同上(子を養育、申出)。終了日翌日に育休等を開始していれば対象外 同上 法43条の3
保険者算定 算定困難・著しく不当な場合に保険者等が算定。健保組合は算定方法を規約で定める ― 法44条
ひっかけ注意: 定時決定・育休終了時改定・産休終了時改定は「17日未満の月を除く 」、随時改定は「各月とも 17日以上」。R8択10Dはこれを入れ替えた誤り。また定時決定は「7月1日現に使用される」事業所で「同日前 3月間」であり、「4月1日現に」「同日以後3月間」ではない(R8択10B)。月給者の支払基礎日数は暦日数、欠勤控除がある場合は就業規則等で定めた日数から欠勤日数を差し引く(R8択10C)。
標準賞与額
第45条第1項 保険者等は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに千円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てて、その月における標準賞与額を決定する。ただし、…その年度(毎年四月一日から翌年三月三十一日までをいう。)における標準賞与額の累計額が五百七十三万円 …を超えることとなる場合には、当該累計額が五百七十三万円となるようその月の標準賞与額を決定し、その年度においてその月の翌月以降に受ける賞与の標準賞与額は零とする。
ここが出る: 健康保険の標準賞与額の上限は年度 累計573万円(R8選E)。厚生年金保険は1か月150万円である点と混同しない。賞与支払届は支払日から5日以内。
ひっかけ注意: 一時帰休で休業手当が支払われた月が定時決定の対象月に含まれる場合、休業手当を含めて報酬月額を算定する。ただし決定時点で一時帰休が解消していれば、9月以後に受けるべき報酬で算定する(通達、R6択6D)。
5
届出と資格確認(電子資格確認・資格確認書) R8択7・R7択7・R6択5ほか
事業主の届出(原則5日以内)
届出 期限 根拠
資格取得届・資格喪失届・賞与支払届・報酬月額算定基礎届等 事実があった日(賞与は支払日)から5日以内(算定基礎届は7月1日から10日まで) 法48条・規則24条ほか
適用事業所に該当しなくなった届(廃止・休止等) 5日以内 規則
特定適用事業所該当届 5日以内 規則
事業主の代理人の選任・解任 あらかじめ 文書で届け出る規則
介護保険第2号被保険者の該当・非該当の届出 遅滞なく(40歳到達・65歳到達による場合は不要) 規則
任意継続被保険者の氏名・住所等の変更 本人が5日以内に保険者へ 規則44条
事業主は、保険者等から資格の得喪の確認や標準報酬の決定・改定の通知を受けたときは、速やかに被保険者(であった者)に通知する。所在不明の場合は届け出て公告される。法49条
ひっかけ注意: 資格取得届の「住所」を省略できるのは、協会管掌の被保険者で厚生労働大臣が機構保存本人確認情報の提供を受けられる場合である(規則24条1項9号)。「健康保険組合が住所の情報を求めないとき」ではない(R6択5E)。一方、任継の住所変更届は「健康保険組合管掌で機構保存本人確認情報を受けられ、かつ組合が求めないとき」は不要(規則44条、R8択7E)。似た規定を入れ替えてくる。
電子資格確認と資格確認書
療養の給付は、保険医療機関等で電子資格確認等 (マイナ保険証によるオンライン資格確認など)により被保険者であることの確認を受けて受ける。電子資格確認を受けられない状況にある被保険者は、保険者に資格情報を記載した書面(資格確認書)の交付又は電磁的方法による提供を求めることができる。法63条3項・51条の3
第51条の3第2項 前項の規定により同項の書面の交付を受け、若しくは電磁的方法により同項の厚生労働省令で定める事項の提供を受けた被保険者又はその被扶養者は、当該書面又は当該事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを提示することにより、第六十三条第三項…の確認を受けることができる。
資格確認書の交付申請は、任継を除き事業主を経由する(災害等で困難なときは不要)。
資格喪失時は事業主が遅滞なく資格確認書を回収して返納する。任継の場合は事業主が介在しない。
高齢受給者証は、任継・特例退職被保険者が有効期限に至ったときは5日以内 に本人が返納(R7択2ア)。
マイナ保険証で受診すれば、限度額適用認定証を提示しなくても高額療養費の現物給付(自己負担限度額までの支払)となる(R7択6E)。
6
療養の給付と保険医療機関 R8択4・R6択9ほか毎年
療養の給付の範囲
第63条第1項 被保険者の疾病又は負傷に関しては、次に掲げる療養の給付を行う。一 診察 二 薬剤又は治療材料の支給 三 処置、手術その他の治療 四 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護 五 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
次の療養は療養の給付に含まれない (別の給付で手当てする)。法63条2項
療養 支給される給付
食事療養(入院時の食事) 入院時食事療養費
生活療養(65歳以上の療養病床入院者の食事・温度照明給水) 入院時生活療養費
評価療養・患者申出療養・選定療養 保険外併用療養費
正常分娩、単に経済的理由による人工妊娠中絶、美容整形、健康診断などは疾病・負傷ではないため療養の給付の対象外。妊娠4か月以上の人工妊娠中絶は(経済的理由でも)出産育児一時金の対象となる。
ひっかけ注意: 患者申出療養は「高度の医療技術を用いた療養であって、患者の申出に基づき、療養の給付 の対象とすべきか評価が必要なもの」。厚生労働大臣は申出を患者申出療養として定めない場合、理由を付して 通知する(法63条7項。R8択4Bは「結果のみ」とする誤り)。
保険医療機関・保険医
項目 内容 根拠
指定 開設者の申請により厚生労働大臣が指定。病院・病床のある診療所は病床の種別ごとに数を定めて申請 法65条
指定の拒否 取消しの日から5年 を経過しない等。指定をしないとき・病床を除いて指定するときは地方社会保険医療協議会の議を経る 法65条3項・67条
指定の有効期間 6年 。病院・病床のある診療所以外 (医師等個人開設の診療所・薬局等)は、失効日前6月から3月までに別段の申出がなければ更新申請があったものとみなす法68条
保険医・保険薬剤師の登録 申請により大臣が登録。有効期間はない 。登録をしないときは地方社会保険医療協議会の議を経る 法64条・71条
指定の取消し・登録の取消し 地方社会保険医療協議会に諮問 する 法82条2項
指導 必要があると認めるとき、関係団体の指定する学識経験者を立ち会わせる 法73条
健康保険組合直営の病院等 その組合の被保険者に療養の給付を行う(他の保険者の被保険者を診るには保険医療機関の指定が必要) 法63条3項3号
ここが出る: 「議を経る」と「諮問する」の区別。指定をしない(拒否)・病床除外指定=議を経る(67条)、指定を行う・取り消す/登録を取り消す=諮問する(82条2項)。R8択4Cは82条2項を「議を経なければならない」と書き換えた誤り。中央社会保険医療協議会(中医協)は療養担当規則・診療報酬・訪問看護の運営基準などを定めるときに諮問を受ける。
ひっかけ注意: 6年の効力と「みなし申請」はセットで問われるが、みなし申請の対象から病院と病床のある診療所は除かれる(R6択9ア)。保険医の登録には有効期間がない(R6択9ウ)。
7
療養の給付以外の医療給付 R6選A・R7択5ほか毎年
一覧
給付 支給要件 額 根拠
入院時食事療養費 療養の給付と併せて受けた食事療養(特定長期入院被保険者を除く) 基準額 − 食事療養標準負担額 法85条
入院時生活療養費 65歳以上の療養病床入院者(特定長期入院被保険者)の生活療養 基準額 − 生活療養標準負担額(食費+居住費を勘案) 法85条の2
保険外併用療養費 評価療養・患者申出療養・選定療養を受けたとき 保険診療部分について療養の給付と同じ割合で支給 法86条
療養費 療養の給付等が困難なとき、又は保険医療機関等以外で診療等を受け保険者がやむを得ないと認めるとき 療養の給付に準じて保険者が定める 法87条
訪問看護療養費 指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたとき(保険者が必要と認める場合) 基準額 − 一部負担割合相当額(基本利用料) 法88条
移送費 療養の給付を受けるため病院・診療所に移送されたとき(保険者が必要と認める場合) 最も経済的な通常の経路・方法による額(省令) 法97条
押さえる通達・細目
食事療養・生活療養は療養の給付に含まれない 。入院時の食事の質の向上に関する通達の趣旨は正しくても、「療養の給付により提供される」とすれば誤り(R8択9オ)。
保険医療機関は食事療養の費用の支払を受ける際、請求の有無にかかわらず 領収証を交付し、食事療養標準負担額とその他を区分して記載する(法85条8項、R7択5C)。
治験が保険外併用療養費(評価療養)の対象となるのは、患者に対する情報提供を前提として 患者の自由な選択と同意があったものに限られる(R6選A)。
長期収載品(後発医薬品のある先発医薬品)を患者の希望で処方する場合は選定療養となり、先発品と最も高い 後発品との価格差の4分の1相当額が特別の料金となる(R7択8E)。
療養費の「やむを得ない」場合とは、緊急で保険医を選定することが不能又は著しく困難な場合等(通達、R8択1C)。柔道整復の脱臼・骨折(応急手当を除く)には医師の同意が必要だが、同意は書面に限らない(R7択5B)。
症状固定後の義肢の単なる修理費は療養費の対象外(R6択8E)。
移送費は①適切な療養を受けた②移動が著しく困難③緊急その他やむを得ない、のいずれにも該当する場合に支給。通院など一時的・緊急的でないもの は対象外(R8択4D)。
指定訪問看護事業者の指定は訪問看護事業所ごと。介護保険の指定居宅サービス事業者等の指定があれば、健康保険の指定があったものとみなされる(法89条、R6択9エ)。
ここが出る: 中医協への諮問が必要な場面(療養担当規則、診療報酬、食事療養・生活療養の基準、保険外併用療養費の算定、訪問看護療養費の額、訪問看護の運営基準のうち取扱いに関する部分)。R6択9オは92条3項そのまま。
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一部負担金と高額療養費 R8択8・R7択10
一部負担金の割合
区分 被保険者の一部負担金 家族療養費の給付割合
6歳到達後最初の3月31日以前(義務教育就学前) ― 100分の80(負担2割)
上記以後70歳到達月まで 100分の30 100分の70
70歳到達月の翌月以後(一般) 100分の20 100分の80
70歳到達月の翌月以後(現役並み所得) 100分の30 100分の70
法74条・110条 現役並み所得の判定は療養を受ける月の標準報酬月額(28万円以上)等による。随時改定で標準報酬月額が変わった場合、負担割合は改定後の標準報酬月額が適用される月から 変わる(R8択3D)。
災害等の特別の事情がある被保険者には、保険者は一部負担金の減額・免除・徴収猶予ができる。徴収猶予は6か月以内の期間に限る(通達)。法75条の2
高額療養費
第115条第1項 療養の給付について支払われた一部負担金の額又は療養(食事療養及び生活療養を除く。…)に要した費用の額からその療養に要した費用につき保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費として支給される額に相当する額を控除した額…が著しく高額であるときは、その療養の給付又は…支給を受けた者に対し、高額療養費を支給する。
具体的な算定基準額は施行令42条で定める。取得日(2026-08-01施行)時点の70歳未満の区分は次のとおりで、令和8年8月の見直しで金額が改められている。
標準報酬月額 高額療養費算定基準額(70歳未満)
83万円以上 270,300円+(医療費−901,000円)×1%
53万円以上83万円未満 179,100円+(医療費−597,000円)×1%
28万円以上53万円未満 85,800円+(医療費−286,000円)×1%
28万円未満 61,500円(多数回該当44,400円)
このほか、市町村民税非課税者等の区分、70歳以上の外来特例、多数回該当(直近12月以内に3回以上支給を受けた場合の4回目以降)、世帯合算がある。
ここが出る: 算定の単位。①同一月②同一の医療機関(医科・歯科別、入院・外来別)③被保険者と被扶養者の世帯合算(70歳未満は1件21,000円以上)。同じ病院でも入院と外来は別計算(R7択10B)。月の途中で保険者が変われば管掌者ごとに判断(R8択8B)。
ひっかけ注意: 高額療養費の時効の起算日は診療月の翌月1日。自己負担分を翌月以後に支払ったときは支払った日の翌日(通達、R8択1B)。
高額介護合算療養費は、1年間(8月〜翌7月)の医療保険の一部負担金等と介護保険の利用者負担額の合計が著しく高額な場合に支給する。法115条の2
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現金給付と資格喪失後の給付 R7選ABC・R6選Bほか
傷病手当金
第99条第1項 被保険者(任意継続被保険者を除く。…)が療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して三日を経過した日から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。
項目 内容
待期 連続3日(有給休暇・公休日を含む)。就業時間中に労務不能となった場合はその日 から起算(R7択9イ)
額 支給開始日の属する月以前の直近12月間の標準報酬月額の平均額 ÷ 30 × 3分の2(12月に満たない場合は、直近の平均と前年度9月30日の全被保険者平均のいずれか少ない額で計算)
支給期間 支給を始めた日から通算して1年6月
労務不能の判断 本来の職場で働けなければ、代替性のない副業・内職等で賃金を得ても労務不能として支給される(通達、R8択6B)
法99条
調整(併給の制限)
同時に受けられるもの 傷病手当金の扱い 根拠
報酬 支給しない(報酬が少なければ差額支給) 法108条1項
出産手当金 出産手当金を優先(少なければ差額) 法103条
同一傷病の障害厚生年金(・障害基礎年金) 支給しない(年金額の360分の1が少なければ差額) 法108条3項
同一傷病の障害手当金 傷病手当金の累計が障害手当金の額に達するまで支給しない 法108条4項
老齢退職年金給付 資格喪失後の継続給付を受ける者に限り 支給しない(少なければ差額)法108条5項
ひっかけ注意: 在職中の被保険者は老齢年金を受けていても傷病手当金は調整されない(R8択9ウ)。報酬との調整では、就業規則等に基づき報酬支払の目的で支給される見舞金も「報酬」に含まれ調整の対象となる(R7択9ウ)。
出産に関する給付
給付 内容 根拠
出産育児一時金 488,000円 。産科医療補償制度に加入する医療機関等での出産は3万円 を超えない範囲で加算。妊娠4か月(85日 )以上の出産(早産・死産・流産・人工妊娠中絶を含む)法101条・令
出産手当金 出産日(予定日後の出産は予定日)以前42日 (多胎98日 )から出産日後56日 まで労務に服さなかった期間。額は傷病手当金と同じ計算(3分の2)。任継は対象外 法102条
業務上の事故で早産した場合も、出産は労災の保険事故ではないため出産育児一時金が支給される(通達、R6択8B)。出産育児一時金等の費用の一部には、後期高齢者医療制度から支払基金を通じて交付される出産育児交付金が充てられる(法152条の2、R8択7C)。医療機関等への直接支払制度では、医療機関が被保険者に代わって支給申請・受取を行う。
死亡に関する給付
被保険者が死亡したときは、生計を維持されていた者で埋葬を行う者に埋葬料50,000円 。該当者がいなければ、実際に埋葬を行った者に50,000円の範囲内で埋葬に要した費用(埋葬費)。自殺による死亡でも埋葬料は支給される(通達、R7択6C)。法100条・令
資格喪失後の給付
給付 要件 根拠
傷病手当金・出産手当金の継続給付 資格喪失日の前日まで引き続き1年以上 被保険者(任継・共済組合員の期間を除く)で、喪失の際に受けている(受けられる状態にある)こと 法104条
埋葬料(埋葬費) ①継続給付を受ける者が死亡②継続給付を受けなくなった日後3月以内 に死亡③資格喪失日後3月以内 に死亡 法105条
出産育児一時金 1年以上被保険者であった者が資格喪失日後6月以内 に出産。最後の保険者から支給 法106条
ここが出る: R6選Bは法106条の「1年以上被保険者であった者」の定義(法104条)を問うた。「資格を喪失した日(任継の場合は資格を取得 した日)の前日まで引き続き1年以上被保険者(任継又は共済組合の組合員である被保険者を除く )」。任継を喪失した者は、任継の資格取得日の前日で判定する点に注意する。
ひっかけ注意: 継続給付を受けている者でも、手続をしないまま一部が時効(2年)で消滅すると「継続して」受けているとはいえなくなり、残りの期間も支給されない(通達、R7択8A)。資格喪失後の出産育児一時金も時効は2年であり、5年ではない(R7択1B)。
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家族給付と日雇特例被保険者 R6選CDE・R7択3ほか
家族給付は被保険者に支給する
被扶養者の事由 給付(被保険者に支給) 額・根拠
療養(保険医療機関等) 家族療養費 7割(就学前・70歳以上一般は8割)法110条
指定訪問看護 家族訪問看護療養費 家族療養費の給付割合による 法111条
移送 家族移送費 移送費と同じ 法112条
死亡 家族埋葬料 50,000円 法113条
出産 家族出産育児一時金 488,000円(加算あり)法114条
第111条第1項 被保険者の被扶養者 が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、被保険者に対し、その指定訪問看護に要した費用について、家族訪問看護療養費 を支給する。(第2項)家族訪問看護療養費の額は、…費用の額に第百十条第二項第一号イからニまでに掲げる場合の区分に応じ、…定める割合を乗じて得た額(家族療養費 の支給について前条第一項又は第二項の規定が適用されるべきときは、当該規定が適用されたものとした場合の額)とする。
家族療養費は保険医療機関に代理受領される(現物給付化)。健康保険組合直営病院で支払を免除したときも支給があったものとみなす(法110条6項、R8択1E)。
死産児は被扶養者ではないため家族埋葬料は支給されない(通達、R8択2B)。
家族には傷病手当金・出産手当金に当たる給付はない。
日雇特例被保険者
適用事業所に使用される日雇労働者。保険者は協会 。日雇特例被保険者手帳は、日雇特例被保険者となった日から5日以内 に交付を申請する。法3条2項・123条・126条
給付 保険料納付要件 根拠
療養の給付・家族療養費・家族埋葬料・家族出産育児一時金・埋葬料 当該月の前2月間に通算26日分以上 又は前6月間に通算78日分以上 法129条・136条・143条・144条
出産育児一時金・出産手当金 出産月の前4月間に通算26日分以上 法137条・138条
特別療養費 初めて手帳の交付を受けた者等で、該当月の初日から起算して3月(月の初日に該当した者は2月)を経過しないもの。受給票を提出して受ける 法145条
日雇特例被保険者の傷病手当金は標準賃金日額の合算額の最大月の45分の1、支給期間は6月(指定疾病は1年6月)。法135条
保険料は、1日に2以上の事業所に使用される場合、初めにその者を使用する事業主 が納付義務を負う(R7択3C)。法169条
介護保険第2号被保険者に該当しなくなった(該当するに至った)ときは、直ちに 手帳の交換を申請する(規則、R7択1D)。
日雇拠出金は、日雇特例被保険者を使用する事業主が設立した健保組合(日雇関係組合)から徴収し、前年度の概算と確定の差額で精算する。法173条・174条
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給付制限・第三者行為・不正受給 R8選ABC・R7択6ほか
保険給付の制限
事由 制限の内容 根拠
故意の犯罪行為・故意の給付事由 行わない(絶対的) 法116条
闘争・泥酔・著しい不行跡 全部又は一部を行わないことができる 法117条
少年院・刑事施設等に収容・拘禁 その期間の本人の給付は行わない(被扶養者の給付は行う) 法118条
正当な理由なく療養に関する指示に従わない 一部 を行わないことができる法119条
偽りその他不正の行為 6月以内の期間を定め傷病手当金・出産手当金の全部又は一部を不支給決定(不正の日から1年経過で不可) 法120条
正当な理由なく文書提出命令等に従わない 全部又は一部を行わないことができる 法121条
116条・117条・118条1項・119条は被扶養者に準用される(「当該被扶養者に係る保険給付」と読み替え)。法122条 119条の準用なので被扶養者でも制限は「一部」である(R7択8D)。
ひっかけ注意: 自殺は故意の事故だが、埋葬料は死亡という事実に対する給付であり支給される(通達、R7択6C)。業務外の事故であれば労災保険の給付がない限り健康保険で給付する。労災の任意適用事業で保険関係成立前に生じた通勤災害は健康保険で給付される(R8択3C)。
第三者行為による損害賠償請求権の代位取得
第57条第1項 保険者は、給付事由が第三者の行為によって生じた場合において、保険給付を行ったときは、その給付の価額…の限度において、保険給付を受ける権利を有する者…が第三者に対して有する損害賠償の請求権 を取得する。(第2項)前項の場合において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、保険者は、その価額の限度において、保険給付を行う責めを免れる。
ここが出る: R8選A〜Cは最高裁判例(昭和38年)の判示。代位取得は法律上当然の取得であり、第三者に対し何らの手続を要せず効力を生じる。民法の債権譲渡 のように第三者への通知又は承諾 (民法467条の対抗要件)を要しない。
ひき逃げ等で加害者が不明な場合や自賠責保険の範囲を超える場合でも、求償が困難であることを理由に医療保険の給付を拒むことはできない(通達、R7択6D)。
不正受給と受給権の保護
不正受給者から給付の価額の全部又は一部を徴収できる。事業主の虚偽報告・医師の虚偽診断書による場合は連帯納付を命じられる。保険医療機関の不正請求は返還額に100分の40 を加算して支払わせることができる。法58条
「全部又は一部」とは、不正に受けた分が給付の一部であることもあるのでその部分に限る趣旨で、情状により減らす趣旨ではない(通達、R6択6E)。
保険給付を受ける権利は譲渡・担保・差押え禁止。租税その他の公課は保険給付として支給を受けた金品を標準として課することができない。法61条・62条
被保険者の死亡時に未支給の傷病手当金・療養費等は、相続人が請求できる(通達、R6択7C)。
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費用負担・保険料・保健事業・不服申立て・時効 R8選D・R8択9ほか毎年
国庫負担・国庫補助
国庫は予算の範囲内で健康保険事業の事務の執行に要する費用を負担する。健保組合への国庫負担金は被保険者数を基準に大臣が算定し、概算払ができる。法151条・152条
協会管掌の保険給付費等には1,000分の130〜1,000分の200の範囲で政令で定める割合(本則)の国庫補助がある。法153条
特定健康診査等の実施費用は予算の範囲内で一部 を補助できる(全部ではない、R7択6A)。法154条の2
保険料
項目 内容 根拠
一般保険料率 1,000分の30〜1,000分の130。協会は支部(都道府県)単位で決定。変更は大臣の認可(健保組合も認可) 法160条
子ども・子育て支援金率 全保険者の支援納付金総額を全被保険者の総報酬額 の総額の見込額で除した率を基礎に政令の範囲内で保険者が定める 法160条の2
負担 労使折半。任継は全額本人。健保組合は規約で事業主負担割合を増加 できる(減らすことはできない) 法161条・162条
納期 翌月末日。任継はその月の10日(初回は保険者が指定する日) 法164条
任継の前納 4〜9月、10〜翌3月の6月単位又は4〜翌3月の12月単位 法165条・令
育児休業等の免除 開始月から終了日の翌日の属する月の前月まで。同月内の短期は14日以上で免除。事業主の申出 法159条
産前産後休業の免除 開始月から終了日の翌日の属する月の前月まで 法159条の3
繰上徴収 滞納処分・強制執行・破産・競売開始、法人の解散、事業所の廃止等 法172条
督促・延滞金 督促状の期限は発する日から10日以上。延滞金は納期限の翌日 から年14.6%(3月以内は7.3%) 法180条・181条
ひっかけ注意: 子が生まれた「出産」による免除は産前産後休業の免除(159条の3)であり育児休業の免除(159条)ではない(R7択9ア)。延滞金は「督促状の到達の翌日から」ではない(R6択8A)。日本年金機構の滞納処分等は、厚生労働大臣の認可+滞納処分等実施規程+徴収職員 が行う(財務大臣・税務署職員ではない、R7択8B)。
保健事業
第150条第1項 保険者は、…特定健康診査及び…特定保健指導…を行うものとするほか、特定健康診査等以外の事業であって、健康教育、健康相談及び健康診査並びに健康管理及び疾病の予防 に係る被保険者及びその被扶養者…の自助努力についての支援その他の被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業を行うように努めなければならない。
匿名診療等関連情報を大学等に提供するときは、あらかじめ社会保障審議会の意見を聴く (議を経て承認、ではない)。法150条の2
不服申立て
処分 申立て 根拠
被保険者の資格・標準報酬・保険給付 社会保険審査官に審査請求 → 社会保険審査会に再審査請求(2審制)。審査請求から2月以内に決定がなければ棄却とみなせる。取消訴訟は審査官の決定を経た後 法189条・192条
保険料等の賦課・徴収、滞納処分 社会保険審査会に審査請求(1審制) 法190条
時効とその他の雑則
保険料等の徴収・還付を受ける権利と保険給付を受ける権利は、行使できる時から2年 で時効消滅する。納入の告知・督促は時効の更新の効力を有する。法193条
給付 時効の起算日(通達)
療養費 療養に要した費用を支払った日の翌日
高額療養費 診療月の翌月1日(自己負担分を後から支払ったときは支払日の翌日)
傷病手当金・出産手当金 労務不能であった日ごとにその翌日
埋葬料 死亡日の翌日
出産育児一時金 出産日の翌日
保険料 納期限の翌日
市町村長は条例で定めるところにより、被保険者等の戸籍に関し無料で証明できる。埋葬許可証・火葬許可証の写しは戸籍の証明には当たらない(R8択4A)。法196条
厚生労働大臣は資格・標準報酬・保険料に関し必要があるとき、官公署 に資料の提供を求め、又は銀行等に収入の状況等の報告を求めることができる(R8択10E)。法199条
協会の保険給付に関する事業主への立入検査等の権限事務は協会に行わせる(大臣自ら行うことも可)。法204条の7
過
過去問(令和6〜8年度)
選択式(問6)の全空欄と、択一式「健康保険法」問1〜10を収録する。令和8年度は公式正答が未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)のため、条文にもとづく解答を示す。長文の肢は趣旨を保って要約した箇所がある(正誤を左右する語句は原文どおり)。
令和8年度(第58回)
選択 問6
テーマ:第三者行為の代位取得/保健事業/標準賞与額の上限 1 健康保険において保険者が第三者の行為によって生じた事故について保険給付をしたときに、その給付の価額の限度において被保険者が第三者に対して有する【A】の権利を取得するのは、健康保険法第57条の規定に基づく法律上当然の取得であって、国民健康保険におけるように条例の規定によるものではない。取得の効力は、法律に基づき第三者に対し直接何らの手続を経ることなくして及ぶものであり、保険者が保険給付をしたときはその給付の価額の限度において当該【A】権は当然に移転するものであり、一般の【B】のように、第三者に対する【C】を要件とするものではない。 2 保険者は、特定健康診査等を行うものとするほか、特定健康診査等以外の事業であって、健康教育、健康相談及び健康診査並びに健康管理及び【D】に係る被保険者及びその被扶養者の自助努力についての支援その他の被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業を行うように努めなければならないとされている。 3 健康保険法第45条第1項によると、保険者等は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに千円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てて、その月における標準賞与額を決定する。ただし、その月に当該被保険者が受けた賞与によりその年度(毎年4月1日から翌年3月31日までをいう。)における標準賞与額の累計額が【E】万円(同法第40条第2項の規定による標準報酬月額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額)を超えることとなる場合には、当該累計額が【E】万円となるようその月の標準賞与額を決定し、その年度においてその月の翌月以降に受ける賞与の標準賞与額は零とする。
①533 ②553 ③573 ④593 ⑤健康記録 ⑥告知又は承認 ⑦債権質 ⑧債権者代位 ⑨債権譲渡 ⑩債務引受 ⑪疾病の予防 ⑫生活習慣 ⑬損害回復請求 ⑭損害塡補請求 ⑮損害賠償請求 ⑯損害補塡請求 ⑰追認又は承諾 ⑱通知又は承諾 ⑲保健衛生 ⑳予告又は承認
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解答:A⑮ B⑨ C⑱ D⑪ E③公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
A ⑮ 損害賠償請求。57条1項は「第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する」と定める。法57条1項
B ⑨ 債権譲渡。代位取得は法律上当然の移転であり、当事者の合意による債権譲渡とは異なる(最高裁昭和38年の判示)。
C ⑱ 通知又は承諾。債権譲渡は債務者への通知又は債務者の承諾が対抗要件(民法467条)だが、代位取得はこれを要件としない。
D ⑪ 疾病の予防。150条1項の文言どおり。法150条1項
E ③ 573。年度累計573万円が上限。法45条1項
択一 問1
テーマ:給付制限・時効・療養費・被扶養者(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 保険者は、被保険者又は被保険者であった者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、保険給付の一部を行わないことができる。療養の給付については、正当の理由なく療養の指揮に従わない顕著な事実があって、これを矯正するのに他の手段が行われ難い場合に限り制限の対象とする。 B 高額療養費の時効起算日は、診療月の翌月の1日であり、傷病が月の途中で治癒した場合においても同様である。ただし、診療費の自己負担分を、診療月の翌月以後に支払ったときは、支払った日の翌日が起算日となる。 C 保険者は、療養の給付等を行うことが困難であると認めるとき、又は被保険者が保険医療機関等以外の病院等から診療等を受けた場合において保険者がやむを得ないものと認めるときは、療養費を支給することができる。やむを得ないものと認める場合とは、直に診療等を受けなければならないため保険医のところに行く時間的余裕のない場合等、保険医を選定することが不能又は著しく困難と認められる状態をいう。 D 独立して生計を営む子が、健康保険法の適用を受けない事業所に勤務するうち疾病のため失業し、被保険者である父に扶養されるようになった場合、父の被扶養者として家族療養費は支給されない。 E 被扶養者が健康保険組合である保険者が開設する病院若しくは診療所又は薬局から療養を受けた場合、保険者がその被扶養者の支払うべき療養に要した費用のうち家族療養費として被保険者に支給すべき額に相当する額の支払を免除したときは、被保険者に対し家族療養費の支給があったものとみなす。
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解答:D公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
○A 119条の文言どおりで、後段も通達の内容。法119条
○B 通達の取扱いどおり。
○C 87条1項と「やむを得ない」の通達の説明どおり。法87条1項
×D 父の被扶養者となった以後の療養については家族療養費が支給される(通達)。R6択10Bと同じ論点。法110条
○E 110条6項のとおり。法110条6項
択一 問2
テーマ:資格喪失・家族埋葬料・任継・賞与支払届(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 被保険者(任意継続被保険者を除く。)は、その事業所に使用されなくなったときに至った日の翌日から資格を喪失する。事実上の使用関係がなく、かつ、休業手当も支給されてはいないが、雇用契約が存続する場合には、被保険者の資格は喪失しない。 B 被扶養者が死亡したときは、家族埋葬料として被保険者に5万円が支給される。死産児につき法律上埋葬を必要とするため、被保険者の経済的負担となる事実に鑑み死産の場合には、埋葬の事実に基づいて家族埋葬料を支給する。 C 任意継続被保険者の申出は、資格を喪失した日から20日以内にしなければならない。ただし、保険者は、被保険者の法律の不知は正当な理由であるとして、期間経過後の申出であっても受理することができる。 D 任意継続被保険者になった者が、保険者の被保険者の被扶養者となる要件を充足した場合、その日に任意継続被保険者としての資格を喪失する。 E 賞与支払届は、賞与を支払った日から5日以内に日本年金機構又は健康保険組合に提出する。事業主は、同一月に2回以上賞与等の支払を行う場合にあっては、最後の賞与等の支払を行った後5日以内に、合算し一括して差し支えない。
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解答:E(要確認)公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
×A 雇用契約が残っていても、事実上の使用関係が消滅し休業手当等も支払われていなければ「使用されなくなった」として資格を喪失する(通達)。法36条2号
×B 死産児は被扶養者に当たらないため家族埋葬料は支給されない(通達)。前段の5万円は正しい。法113条
×C 20日以内は正しいが、法律の不知は「正当な理由」に当たらない(通達)。法37条1項
×D 被扶養者の要件を満たすことは任継の資格喪失事由ではない。法38条
○E 前段は規則27条どおり。標準賞与額は月単位で決定するため、同一月の複数回支払を合算して一括で届け出る取扱いが認められている。後段は通達・事務取扱いの細目で原文を確認できていないため、A〜Dの誤りが明確であることからの消去法を含めて要確認とした。規則27条
択一 問3
テーマ:人工妊娠中絶・賞与に係る報酬・労災との調整・高齢受給者(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 人工妊娠中絶のうち妊娠4か月以上のものは療養の給付及び出産育児一時金の対象となり、4か月未満のものは療養の給付のみが対象となる。ただし、療養の給付については単に経済的理由による場合には対象とはならない。 B 賞与に係る報酬額は、定時決定又は7月・8月・9月の随時改定の際、(ア)7月1日前の1年間に受けた賞与の額を12で除して得た額、(イ)同日以前1年内に支給回数が変更され新たに報酬に該当したときは、変更後の支給条件であったとすれば同日前1年間に受けたであろう賞与の額を12で除して得た額により算定する。 C 療養の給付等は、労災保険法により相当する給付を受けることができる場合には行わない。労災保険の任意適用事業所に使用される被保険者の通勤災害が保険関係成立の日前に発生したものであるときは健康保険等で給付される。ただし、事業主の申請により保険関係成立の日から労災保険の通勤災害の給付が行われる場合はこの限りではない。 D 高齢受給者証の交付を受けている者の一部負担金の割合について、随時改定により標準報酬月額が変更になり負担割合も変更する者については、負担割合が変更になるのは改定後の標準報酬月額が適用される月の翌月からである。 E 日雇特例被保険者が家族埋葬料の支給を受けるには、死亡の日の属する月の前2か月間に通算して26日分以上又は当該月の前6か月間に通算して78日分以上の保険料が納付されていなければならない。
答えを見る
解答:D(要確認)公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
○A 通達の取扱いどおり。4か月以上は出産育児一時金の対象。
○B 年4回以上支給される賞与を報酬に含める場合の算定方法(通達)。
○C 55条1項の調整と、保険関係成立前の事故に関する通達の取扱い。法55条1項
×D 70歳以上の一部負担金の割合は療養を受ける月の標準報酬月額で判定するため、改定後の標準報酬月額が適用される月から 変わる。「翌月から」は誤りと判断した。通達の原文を確認できていないため要確認。法74条1項3号
○E 143条2項の文言どおり。法143条2項
択一 問4
テーマ:戸籍の証明・患者申出療養・医療協議会・移送費・資格取得時決定(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 市町村長は、条例で定めるところにより、被保険者又は被保険者であった者の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。埋葬料又は埋葬費支給申請のときに添付する埋葬許可証又は火葬許可証の写しは、戸籍に関する証明に該当する。 B 厚生労働大臣は、患者申出療養の申出に係る療養を患者申出療養として定めることとした場合にはその旨を申出者に速やかに通知する。定めないこととした場合には、その結果のみを申出者に速やかに通知する。 C 健康保険法第82条第2項によると、厚生労働大臣は、保険医療機関等の指定を行おうとするとき、若しくはその指定を取り消そうとするとき、又は保険医等の登録を取り消そうとするときは、政令で定めるところにより、地方社会保険医療協議会の議を経なければならない。 D 移送費は、保険者が、①移送により適切な療養を受けたこと、②移動が著しく困難であったこと、③緊急その他やむを得なかったこと、のいずれにも該当すると認められる場合に支給する。したがって、通院なども一時的、緊急的な必要性があれば移送費の支給の対象となる。 E 保険者は、被保険者の資格を取得した者があるときは、日、時間、出来高又は請負によって報酬が定められる場合、資格を取得した月前1か月間に当該事業所において、同様の業務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額を平均した額を報酬月額として、標準報酬月額を決定する。
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解答:E公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
×A 前段は196条どおりだが、埋葬許可証・火葬許可証の写しは戸籍に関する証明に該当しない(通達)。法196条
×B 定めないこととした場合は「理由を付して」通知する。法63条7項
×C 82条2項は「地方社会保険医療協議会に諮問するものとする 」。「議を経なければならない」のは指定をしないとき等(67条)。法82条2項・67条
×D 通院など一時的・緊急的な必要があるものは移送費の対象とならない(通達)。法97条
○E 42条1項2号の文言どおり。法42条1項2号
択一 問5
テーマ:健康保険組合の運営(誤っているものの組合せ) 健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
ア 健康保険組合の会計年度は4月1日から翌年3月31日。毎年度、予算を作成し年度開始前に厚生労働大臣に届け出る(変更時も同様)。毎年度終了後6か月以内に事業及び決算に関する報告書を大臣に提出し、毎月の事業状況を翌月20日までに管轄地方厚生局長等に報告しなければならない。 イ 健康保険組合は、規約において名称、事務所の所在地、…公告に関する事項などを定めなくてはならない。また、これらの規約内容のすべての変更は厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。 ウ 健康保険法第53条によると、保険者が健康保険組合である場合においては、同法第52条各号に掲げる保険給付に併せて、理事の定数の2分の1以上の同意があれば、保険給付としてその他の給付を行うことができる。 エ 健康保険組合は、支払上現金に不足を生じたときは、準備金に属する現金を繰替使用し、又は一時借入金をすることができる。ただし、この繰替使用した金額及び一時借入金は、当該会計年度内に返還しなければならない。 オ 健康保険組合連合会は、健保組合の給付・保健事業・各種納付金等の財源の不均衡を調整するため交付金の交付事業を実施している。その費用に充てるため、健康保険組合は調整保険料を徴収し、拠出金を連合会に拠出している。 A(アとイ) B(アとエ) C(イとウ) D(ウとオ) E(エとオ)
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解答:C公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
○ア 予算の届出・事業及び決算報告書(6月以内)は施行令、毎月の事業状況報告(翌月20日)は施行規則のとおり。
×イ 規約の変更のうち厚生労働省令で定める事項に係るものは認可不要(届出)。「すべての変更」が誤り。法16条2項・3項
×ウ 付加給付は「規約で定めるところにより」行う。理事の同意という要件はない。法53条
○エ 施行令の繰替使用等の規定どおり。
○オ 健保組合連合会の交付金交付事業と調整保険料の仕組み。法附則2条
択一 問6
テーマ:地域型健保組合・傷病手当金・繰上徴収・出産手当金・資格確認(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 地域型健康保険組合とは、合併により設立された(又は合併後存続する)健保組合のうち、①合併前の組合の設立事業所がいずれも同一都道府県の区域にあること、②当該合併が指定健康保険組合、被保険者数が常時700人(共同設立は3,000人)に満たなくなった組合その他事業運営基盤の安定が必要と認められる組合として省令で定めるものを含むこと、のいずれにも該当するものをいう。 B 傷病手当金は、被保険者(任意継続被保険者を除く。)が療養のため労務に服することができないときに、待期3日を経過した日から支給される。そのため本来の職場では働けないが、本来の職場における労務に対する代替的性格をもたない副業の労務に従事して、賃金を得ることができるような場合は支給されない。 C 法人である納付義務者が解散したとき、又は納付義務者に競売の開始があったとき、保険者は納期前であってもすべての保険料を徴収することができる。 D 出産手当金は出産の日(予定日後の出産は予定日)以前42日(多胎妊娠98日)から出産の日の後56日までの間において労務に服さなかった期間に支給される。 E 電子資格確認を受けることができない状況にある被保険者は、保険者に対し、資格に係る情報を記載した書面の交付又は電磁的方法による提供を求めることができ、その書面等を保険医療機関の窓口で提示することにより資格の確認を受けることができる。
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解答:B公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
○A 法附則3条の2と省令の要件どおり。
×B 本来の職場の労務に対する代替的性格をもたない副業・内職等で賃金を得ても、なお労務不能に該当し傷病手当金は支給される(通達)。法99条1項
○C 繰上徴収の事由。法172条
○D 102条1項のとおり。法102条1項
○E 資格確認書等の交付と提示による確認。法51条の3
択一 問7
テーマ:保険外併用療養費・子ども子育て支援金率・出産育児交付金・産休終了時改定・任継の届出(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 保険外併用療養費は、被保険者が保険医療機関等のうち自己の選定するものから、電子資格確認等により被保険者であることの確認を受け、評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けたときに、その療養に要した費用について支給される。 B 健康保険法第160条の2によると、子ども・子育て支援金率は、各年度において全ての保険者が納付すべき子ども・子育て支援納付金の総額を当該年度における全ての保険者が管掌する被保険者の標準報酬月額の総額の見込額で除した率を基礎として、保険者が定めるとされている。 C 出産育児一時金及び家族出産育児一時金の支給に要する費用の一部については、高齢者医療確保法の規定により社会保険診療報酬支払基金が保険者に対して交付する出産育児交付金が充てられている。 D 産前産後休業を終了した被保険者が終了日に当該休業に係る子を養育する場合、事業主を経由して申出をしたときは、終了日の翌日が属する月以後3か月間(継続して使用された期間に限り、報酬支払基礎日数が17日未満の月を除く。)に受けた報酬の総額をその月数で除した額を報酬月額として標準報酬月額を改定する。 E 健康保険法施行規則第44条によると、任意継続被保険者は、個人番号、氏名又は住所を変更したときは、5日以内に保険者に届け出なければならない。ただし、住所の変更については、健保組合管掌の任継で、当該組合が機構保存本人確認情報の提供を受けることができるとき(組合が情報の提供を求めないときに限る。)は、この限りでない。
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解答:B公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
○A 86条1項のとおり。法86条1項
×B 分母は「被保険者の総報酬額 (標準報酬月額と標準賞与額の合計)の総額の見込額」。標準報酬月額だけではない。また「政令で定める率の範囲内において」保険者が定める。法160条の2第1項
○C 152条の2のとおり。法152条の2
○D 43条の3第1項のとおり。法43条の3
○E 規則44条の文言どおり。規則44条
択一 問8
テーマ:高額療養費・被扶養者の範囲と認定(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 健康保険法第115条第1項によると、療養の給付について支払われた一部負担金の額又は療養(食事療養及び生活療養を除く。)に要した費用の額から保険外併用療養費等として支給される額を控除した額が著しく高額であるときは、その支給を受けた者に対し高額療養費を支給する。 B 協会管掌の被保険者が同一月内で健保組合管掌の被保険者となった場合の高額療養費は、同一の病院で受けた療養の給付であっても、レセプトが管掌者別に区分されるので、それぞれの管掌者ごとに支給対象となるか否かを判断する。 C 被保険者の事実婚配偶者の父母及び子であって、同一世帯に属し主として被保険者により生計を維持するものは、その配偶者の死亡後においても、引き続き同一世帯に属し生計を維持されるものは被扶養者である。 D 年収500万円の被保険者と同居している妻(令和8年4月1日現在21歳の大学生で障害者ではない。)が、年間の見込収入額が144万円の場合、被扶養者に認定される。 E 年収700万円の被保険者と別居している子(令和8年4月1日現在19歳の大学生で、被保険者から年間180万円の援助により生活しており、障害者ではない。)が、年間の見込収入額が145万円の場合、被扶養者に認定される。
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解答:D公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
○A 115条1項の文言どおり。法115条1項
○B 保険者ごとに判断する(通達)。
○C 3条7項3号・4号のとおり。法3条7項
×D 19歳以上23歳未満の150万円基準は配偶者を除く 。妻は130万円基準となり、144万円では認定されない(通達・令和7年10月施行の取扱い)。
○E 19歳の子は150万円未満の基準。145万円は150万円未満で、別居の要件(援助額180万円より少ない)も満たす。
択一 問9
テーマ:保険料の納期・前納・老齢年金との調整・家族移送費・食事療養(誤っているものの組合せ) 健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
ア 被保険者に関する毎月の保険料は、翌月末日までに納付しなければならない。ただし、任意継続被保険者に関する保険料については、その月の10日(初めて納付すべき保険料については、保険者が指定する日)までとする。 イ 任意継続被保険者は将来の一定期間の保険料を前納することができる。前納は4月から9月まで若しくは10月から翌年3月までの6か月間又は4月から翌年3月までの12か月間を単位として行う。ただし、その間に資格を取得した者又は喪失することが明らかな者は、資格取得日の属する月の翌月以降又は喪失日の属する月の前月までの期間について前納を行うことができる。 ウ 被保険者(任意継続被保険者を除く。)が傷病手当金を受給している期間中に65歳に達したことにより老齢を支給事由とする年金たる給付の支給を受けることができるときは、傷病手当金は支給されない。ただし、老齢退職年金給付の額を所定の方法で算定した額が傷病手当金の額より少ないときは、その差額が支給される。 エ 被扶養者が家族療養費に係る療養を受けるため、病院又は診療所に移送されたときは、家族移送費として、被保険者に対し、所定の金額が支給される。 オ 入院時の食事は医療の一環として提供されるべきものであり、生活療養の温度、照明及び給水に関する療養環境は医療の一環として形成されるべきものである。これらは健康保険法第63条第1項に定める療養の給付により提供される。 A(アとイ) B(アとエ) C(イとオ) D(ウとエ) E(ウとオ)
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解答:E公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
○ア 164条1項のとおり。法164条1項
○イ 165条と施行令の前納の単位どおり。法165条
×ウ 老齢退職年金給付との調整は、資格喪失後の継続給付(104条)を受ける者に限られる。在職中の被保険者には適用されない。法108条5項
○エ 112条1項のとおり。法112条1項
×オ 前段は通達の趣旨だが、食事療養・生活療養は療養の給付に含まれず(63条2項)、入院時食事療養費・入院時生活療養費として給付される。法63条2項・85条・85条の2
択一 問10
テーマ:定時決定・資格取得時決定・随時改定・資料提供(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 定時決定の規定は、6月1日から7月1日までの間に被保険者の資格を取得した者には適用されない。6月1日に入社した者の資格取得時決定により決定された標準報酬月額は、同じ事業所にて定時決定された被保険者と同じ翌年の8月までの各月の標準報酬月額とされる。 B 保険者等は、月給者の定時決定を行う場合、その被保険者が毎年4月1日現に使用される事業所において同日以後3か月間である4月、5月、6月に実際に支給された賃金や報酬の総額をもとに標準報酬月額を決定する。 C 月給者については各月の暦日数によることから、月給者で欠勤日数分に応じ給与が差し引かれる場合にあっては、その月における暦日の数から当該欠勤日数を控除した日数を支払基礎日数とする。 D 保険者等は、継続した3か月間(継続して使用された期間に限り、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその月数で除した額が著しく高低を生じた場合において、必要があると認めるときは随時改定の対象となり、その著しく高低を生じた月の翌月から標準報酬月額を改定することができる。 E 健康保険法第199条第1項によると、保険者等は、被保険者の資格、標準報酬又は保険料に関し必要があると認めるときは、事業主に対し、事業所の名称、所在地その他必要な資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関に対し、収入の状況その他の事項につき報告を求めることができる。
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解答:A公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答
○A 41条3項により定時決定は適用されず、42条2項により6月1日〜12月31日の資格取得者は翌年8月までとなる。法41条3項・42条2項
×B 「7月1日現に使用される事業所において同日前3月間」に受けた報酬で決定する。法41条1項
×C 欠勤控除がある月給者は、就業規則等で定めた日数から欠勤日数を控除した日数が支払基礎日数となる(通達)。暦日数から控除するのではない。
×D 随時改定は「各月とも17日以上」でなければならない。17日未満の月を除いて計算するのは定時決定等の方法。法43条1項
×E 199条1項の主体は「厚生労働大臣」、資料提供を求める相手は「官公署」。法199条1項
令和7年度(第57回)
選択 問6
テーマ:出産育児一時金/任意適用の取消し 1 被保険者が出産したときは、出産育児一時金として、政令で定める金額が支給される。政令で定める金額は、【A】円である。ただし、病院、診療所、助産所その他の者であって、所定の要件のいずれにも該当する出産であると保険者が認めるときは、【A】円に、【B】万円を超えない範囲内で保険者が定める金額を加算した金額である。出産育児一時金は、妊娠4か月(【C】日)以上の出産であれば、早産、死産、流産、人工妊娠中絶であっても支給される。 2 健康保険法第31条第1項の事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所ではなくすることができる。認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(被保険者である者に限る。)の【D】以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。認可の申請は、事業主の氏名及び住所並びに事業所の名称及び所在地を記載した申請書を【E】等に提出することによって行う。この申請書には、被保険者の同意を得たことを証する書類を添付しなければならない。
①1 ②2 ③2分の1 ④3 ⑤3分の1 ⑥3分の2 ⑦4分の3 ⑧5 ⑨84 ⑩85 ⑪86 ⑫87 ⑬46万8,000 ⑭47万8,000 ⑮48万8,000 ⑯49万8,000 ⑰社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会 ⑱社会保険診療報酬支払基金又は地方厚生局長 ⑲日本年金機構又は国民健康保険団体連合会 ⑳日本年金機構又は地方厚生局長
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正解:A⑮ B④ C⑩ D⑦ E⑳公式正答
A ⑮ 48万8,000円。法101条・令
B ④ 3万円を超えない範囲で加算(産科医療補償制度の掛金相当)。令
C ⑩ 85日。妊娠4か月以上=85日以上(通達)。
D ⑦ 4分の3以上の同意。任意適用の認可(31条)の2分の1と区別する。法33条2項
E ⑳ 日本年金機構又は地方厚生局長(等)。規則
択一 問1
テーマ:組合会・資格喪失後の出産育児一時金・収納職員・日雇・日雇拠出金(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 健康保険組合の組合会議員の定数は偶数で、半数は事業主が選定し、他の半数は被保険者である組合員が互選する。組合会議員の任期は5年とし、補欠の組合会議員の任期は、前任者の残任期間とする。 B 資格喪失日の前日まで引き続き1年以上被保険者であった者が、資格喪失日後6か月以内に出産したときは、出産した日の翌日から起算して5年を経過する日までの間、出産育児一時金の支給を最後の保険者から受けることができる。 C 日本年金機構の理事長は、収納職員が交替するときは、年金事務所ごとに機構の職員のうちから検査員を命じて帳簿金庫を検査させなければならない。前任の収納職員は、交替の日をもって保険料等収納簿の締切りをし、健康保険法の規定による検査を受けた上、引継ぎの年月日を記入し、後任とともに記名して認印を押さなければならない。 D 日雇特例被保険者は、介護保険第2号被保険者に該当しなくなったとき又は該当することになったときは、5日以内に、厚生労働大臣又は指定市町村長に日雇特例被保険者手帳を提出して、その交換を申請しなければならない。なお、介護保険適用除外に該当、非該当の届出は、当該申請と同時に行うものとされている。 E 日雇関係組合から徴収する日雇拠出金の額は、当該年度の概算日雇拠出金の額とする。ただし、前年度の概算額が前年度の確定額を超えるときは当該年度の概算額からその超える額を控除した額とし、満たないときはその満たない額を加算した額とする。
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正解:E公式正答
×A 組合会議員の任期は「3年を超えない範囲内で規約で定める期間」。5年ではない。令・法18条
×B 保険給付を受ける権利の時効は2年。5年ではない。法106条・193条
×C 機構の会計事務に関する細目(収納職員交替時の検査・引継ぎ)の記述で、公式正答により誤りとされた肢。規定の細部であり深追いは不要。
×D 手帳の交換申請は「直ちに」行う。「5日以内」ではない。規則
○E 174条の文言どおり。法174条
択一 問2
テーマ:高齢受給者証・特定被保険者・検査権限・特定適用事業所・患者申出療養(誤っているものの組合せ) 健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
ア 高齢受給者証の交付を受けた被保険者が任意継続被保険者又は特例退職被保険者であるときは、高齢受給者証の有効期限に至ったときは、14日以内にこれを保険者に返納しなければならない。 イ 健康保険組合は、被保険者が介護保険第2号被保険者に該当していない場合であっても、規約で定めるところにより、当該被保険者に介護保険第2号被保険者である被扶養者がある場合には、当該被保険者(特定被保険者)に関する保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とすることができる。 ウ 厚生労働大臣は、保険給付に関して必要があると認めるときは、事業主に対して検査等を行うことができる。この検査等の権限に係る事務は、日本年金機構に行わせるものとされており、全国健康保険協会には行わせるものとされていない。 エ 初めて特定適用事業所となった適用事業所の事業主は、当該事実があった日から5日以内に、①適用事業所の名称及び所在地、②特定適用事業所となった年月日、③事業主が法人であるときは法人番号を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。 オ 患者申出療養とは、高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、評価療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるものをいう。 A(アとイ) B(アとウ) C(イとエ) D(ウとエ) E(エとオ)
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正解:B公式正答
×ア 任継・特例退職被保険者は「5日以内」に返納する。14日ではない。規則
○イ 特定被保険者の介護保険料の徴収。法附則7条
×ウ 協会管掌の保険給付に関する事業主への検査等の権限に係る事務は、協会に行わせる(大臣が自ら行うことも妨げない)。法204条の7
○エ 特定適用事業所該当届(5日以内)。規則
○オ 公式正答(B)ではオは正しい扱い。なお63条2項4号の条文は「前項の給付(療養の給付)の対象とすべきものであるか否か」であり、本肢の「評価療養の給付の対象」という表現は条文と一致しない。条文を覚える際は条文の文言で覚えておく。法63条2項4号
択一 問3
テーマ:特別療養費・不正受給・日雇の保険料・事業主の通知・不服申立て(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 日雇特例被保険者又はその被扶養者は、特別療養費受給票を保険医療機関等に提出して特別療養費の支給を受けることができる。受給票は、初めて手帳の交付を受けた日の属する月の初日から起算して3か月(月の初日に交付を受けた者は2か月)を経過していない者等の申請により保険者が交付する。 B 不正受給の徴収において、事業主が虚偽の報告若しくは証明をし、又は保険医若しくは主治の医師が診断書に虚偽の記載をしたためその保険給付が行われたときは、保険者は、当該事業主、保険医又は主治の医師に対し、保険給付を受けた者に連帯して徴収金を納付すべきことを命ずることができる。 C 日雇特例被保険者を使用する事業主(日雇特例被保険者が1日において2以上の事業所に使用される場合においては、その者を使用するそれぞれの事業主)は、使用する日ごとに、その者及び自己の負担すべきその日の標準賃金日額に係る保険料を納付する義務を負う。事業主は、被保険者負担分を賃金から控除でき、その旨を告げなければならない。 D 事業主は、被保険者の資格の取得及び喪失の確認又は標準報酬の決定若しくは改定の通知があったときは、速やかに、これを被保険者又は被保険者であった者に通知しなければならない。 E 保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分に不服のある者は、社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。この不服申立てに対する審査は一審制で行われる。
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正解:C公式正答
○A 145条1項・5項のとおり。法145条
○B 58条2項のとおり。法58条2項
×C 1日に2以上の事業所に使用される場合は「初めにその者を使用する事業主 」が納付義務を負う。「それぞれの事業主」ではない。法169条2項
○D 49条2項のとおり。法49条2項
○E 190条のとおり(再審査請求の段階がない一審制)。法190条
択一 問4
テーマ:介護保険第2号該当届・保険者算定・代理人届・保険料等交付金・訪問看護療養費(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 被保険者は、介護保険第2号被保険者に該当しない被保険者又はその被扶養者が第2号被保険者に該当するに至ったときは、遅滞なく、届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。ただし、40歳に達したときは、この限りでない。 B 保険者等は、報酬月額が定時決定等の規定によって算定することが困難であるとき、又は算定した額が著しく不当であると認めるときは、その算定する額を報酬月額とする。保険者が健康保険組合であるときは、算定方法は規約で定めなければならない。 C 事業主は、健康保険法の規定に基づいて事業主がしなければならない事項につき代理人に処理させるとき、又は代理人を解任したときは、速やかに、文書でその旨を厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。 D 政府は、当該年度の健康勘定に前年度の決算上の剰余金が繰り入れられたときは、遅滞なく、協会に対し、当該繰り入れられた額(保険料等に係るもの以外のものとして大臣が定めるものを除く。)を保険料等交付金として交付する。 E 訪問看護療養費の額は、指定訪問看護に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額から、その額に74条1項各号の割合を乗じて得た額(一部負担金の減免等の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額)を控除した額とする。
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正解:C公式正答
○A 施行規則の届出の規定どおり。規則
○B 44条1項・2項のとおり。法44条
×C 代理人の選任・解任は「あらかじめ 」文書で届け出る。「速やかに」ではない。規則
○D 政府は厚生労働大臣が徴収した保険料等に相当する額(事務費相当額を控除)を協会に交付する(法155条の2・施行令)。本肢はその交付の細目で、正しい。法155条の2
○E 88条4項のとおり。法88条4項
択一 問5
テーマ:資格確認書・柔整の同意・領収証・病床除外指定・被保険者死亡後(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 資格確認書の交付を受けている任意継続被保険者が資格を喪失したときは、事業主は遅滞なく資格確認書を回収して、5日以内にこれを保険者に返納しなければならない。 B 療養費の支給対象となる柔道整復師の施術において、脱臼又は骨折(不全骨折を含む。)に対する施術については医師の同意を得たものでなければならない(応急手当を除く)。医師の同意は患者が得ても施術者が得てもよいが、いずれの場合であっても、患者を診察した上で書面により与えられることを要する。 C 保険医療機関等である病院又は診療所は、食事療養に要した費用についてその支払を受ける際、当該支払をした被保険者が請求した場合には、領収証を交付しなければならない。この領収証には食事療養標準負担額とその他の費用の額とを区分して記載しなければならない。 D 厚生労働大臣は、保険医療機関の指定の申請があった場合において、病床の種別に応じ、地域における保険医療機関の病床数が、基準病床数を勘案して算定した数を超えることになると認める場合(既に超えている場合を含む。)であって、開設者又は管理者が医療法30条の11の都道府県知事の勧告を受け、これに従わないときは、その申請に係る病床の全部又は一部を除いて、その指定を行うことができる。 E 被扶養者が肺癌により療養の給付を受けている間に被保険者が死亡した場合、被扶養者の概念を死亡当時そのものによって生計を維持していたものと解釈して、被保険者の死亡後も療養の給付は認められる。
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正解:D公式正答
×A 任継には事業主が介在しないため、事業主が回収・返納するのではなく、本人が保険者に返納する。規則
×B 医師の同意は書面によることを必ずしも要しない(通達)。
×C 領収証は、被保険者の請求の有無にかかわらず交付しなければならない。法85条8項
○D 65条4項2号のとおり。法65条4項2号
×E 被保険者が死亡すれば被扶養者でなくなり、死亡後は家族療養費(被扶養者の療養)は支給されない(通達)。
択一 問6
テーマ:国庫補助・被扶養者の除外者・自殺と埋葬料・自賠責・マイナ保険証(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 国庫は、予算の範囲内において、健康保険事業の執行に要する費用のうち、特定健康診査等の実施に要する費用の全部を補助することができる。 B 被扶養者から除かれる「厚生労働省令で定める者」とは、日本の国籍を有しない者であって、入管法別表第1の5の表の下欄の活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦において2年を超えない期間滞在し、観光、保養その他これらに類似する活動を行うものをいう。 C 被保険者が、事業主夫婦の寝室に侵入し、就寝中の両人及び使用人に傷害を与えて、現場にて自殺した場合、被保険者の自殺による死亡は故意に基づく事故であり、自殺による埋葬料は支給されない。 D 加害者が不明のひき逃げ等の場合や自賠責保険の補償の範囲を超える賠償義務が発生した場合には、求償する相手先がないことや結果的に求償が困難であることから、医療保険の保険者は医療保険の給付を行わない。 E 高額療養費の自己負担限度額を超える一部負担金の支払いの免除については、限度額適用認定証等を提示した場合だけではなく、マイナ保険証により保険資格の確認を行う場合も対象となり、限度額適用認定証等を提示せずとも、自己負担限度額を超える一部負担金の支払いが免除される。
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正解:E公式正答
×A 補助できるのは費用の「一部」。法154条の2
×B 「1年を超えない期間」滞在する者。2年ではない。規則
×C 自殺は故意の事故だが、埋葬料は死亡という絶対的事実に対する給付であり支給される(通達)。
×D ひき逃げ等の場合でも、医療保険の保険者は給付を行う(通達)。求償困難は給付を拒む理由にならない。
○E マイナ保険証によるオンライン資格確認で限度額情報を確認できるため、認定証の提示は不要。
択一 問7
テーマ:資格情報の提供・直接支払制度・資格確認書の申請・特定適用事業所・入院時生活療養費(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 保険者は、支払基金等に法205条の4第1項2号又は3号の事務を委託する場合は、資格の得喪の確認を行った日(事業主の届出による場合は届出を受けた日)、任継の資格取得・喪失の申出を受けた日の属する月の末日から5日以内に、資格に係る情報を電子情報処理組織等により支払基金又は国保連合会に提供するものとする。 B 出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度は、被保険者等が医療機関等との間に支給申請及び受取に係る代理契約を締結の上、出産育児一時金等の額を限度として、医療機関等が被保険者等に代わって支給申請及び受取を直接保険者と行うことにより、被保険者等の経済的負担の軽減を図るものである。 C 資格確認書の交付又は提供を求める被保険者は、氏名及び被保険者等記号・番号又は個人番号等を記載した申請書を保険者に提出する。申請書の提出は、任意継続被保険者である場合を除き事業主を経由して行うが、災害その他やむを得ない事情により事業主を経由することが困難であると保険者が認めるときは、事業主を経由することを要しない。 D 短時間労働者の被保険者資格の取得要件について、常時50人を超えると見込んで特定適用事業所該当届を提出して適用された後、実際には常時50人を超えなかった場合は遡及取消となる。 E 入院時生活療養費の額は、生活療養に要する平均的な費用の額を勘案して大臣が定める基準により算定した費用の額から、平均的な家計における食費及び光熱水費の状況並びに介護保険の食費・居住費の基準費用額に相当する費用の額を勘案して大臣が定める額(生活療養標準負担額)を控除した額である。
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正解:D公式正答
○A 施行規則の資格情報提供の規定どおり。法205条の4・規則
○B 直接支払制度の趣旨(通達)。
○C 資格確認書の交付申請の規定どおり。規則
×D 見込みにより特定適用事業所として適用された後、実際に50人を超えなかった場合でも、遡って取り消すことはしない取扱い。
○E 85条の2第2項のとおり。法85条の2第2項
択一 問8
テーマ:継続給付と時効・機構の滞納処分・健保組合の保険料率・被扶養者の給付制限・長期収載品(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 被保険者が資格喪失後何らの手続をとることなく相当期間を経過したため、受給資格期間は満たしているが、資格喪失後の継続給付を受ける権利の一部が既に時効により消滅している場合、時効未完成の期間については同一の保険者から傷病手当金の給付を受けることができる。 B 日本年金機構は、保険料の滞納処分等を行う場合には、あらかじめ財務大臣の認可を受けるとともに、滞納処分等実施規程に従い、税務署職員に行わせなければならない。 C 健保組合の一般保険料率は1,000分の30から1,000分の130までの範囲内において決定する。健保組合が一般保険料率を変更しようとするときは、理事長は、社会保障審議会の議を経てその変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 D 保険者は、被扶養者が正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、当該被扶養者に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。療養に関する指示に従わないときとは、保険者又は療養担当者の療養の指揮に関する明白な意志表示があったにもかかわらず、これに従わない者(作為又は不作為の場合を含む。)等をいう。 E 後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の処方を希望する場合、先発医薬品の薬価から後発医薬品の薬価を控除して得た価格に4分の1を乗じて得た価格を用いて算定した点数に10円を乗じて得た額を支払わなければならない。後発医薬品がいくつか存在する場合は、薬価が一番高い後発医薬品との価格差により計算する。
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正解:E公式正答
×A 継続給付は「継続して」受けることが要件であり、一部が時効消滅した場合は継続性が途切れ、時効未完成の期間についても継続給付は受けられない(通達)。法104条
×B 「厚生労働大臣」の認可を受け、滞納処分等実施規程に従い「徴収職員」に行わせる。法204条の3・204条の4
×C 健保組合の保険料率の変更は大臣の認可を受けるが、社会保障審議会の議を経る手続はない(160条13項で8項を準用)。法160条13項
×D 119条を準用するので、被扶養者についても制限できるのは「一部」。法122条・119条
○E 令和6年10月からの長期収載品の選定療養の取扱い。
択一 問9
テーマ:保険料免除・待期・介護休業中の傷病手当金・埋葬料・育休終了時改定(正しいものはいくつあるか) 健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 被保険者が令和7年3月15日に出産した場合、令和7年3月分から健康保険法第159条に規定される育児休業期間中の保険料免除の対象となり、当該被保険者に関する保険料は徴収されない。 イ 被保険者が令和7年2月3日の就業時間内において私傷病により救急搬送され、そのまま入院した場合、傷病手当金の待期期間の起算日はその翌日である同年2月4日となり、当該起算日以後の3日間連続して労務不能であれば待期期間を満たすことになる。 ウ 介護休業期間中に私傷病により傷病手当金を受給する場合、事業主から介護休業手当等で報酬と認められるものが支給されているときは調整が行われる。なお、調整の対象とされる報酬には、就業規則に基づき報酬支払の目的をもって支給された見舞金は含まれない。 エ 資格喪失後も引き続き傷病手当金を受給していた者が、当該傷病手当金を受けなくなった日後3か月以内に死亡したときは、生計を維持していた者で埋葬を行うものは埋葬料の支給を受けることができ、該当者がいないときは、埋葬を行った者が埋葬料の金額の範囲内で埋葬に要した費用に相当する金額を受けることができる。 オ 被保険者が令和7年1月1日に職場復帰し、育児休業等終了時改定に該当した場合は、改定後の標準報酬月額がその年の8月までの各月の標準報酬月額となる。なお、随時改定には該当しないものとする。 A 一つ B 二つ C 三つ D 四つ E 五つ
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正解:B(二つ)公式正答
×ア 出産による休業期間は産前産後休業期間中の保険料免除(159条の3)の対象。159条(育児休業)ではない。法159条の3
×イ 就業時間中に労務不能となった場合は、その日(2月3日)を待期の起算日とする(通達)。
×ウ 就業規則等に基づき報酬支払の目的で支給される見舞金は「報酬」に含まれ、調整の対象となる(通達)。
○エ 105条1項・2項のとおり。法105条
○オ 1月1日の翌日が属する月(1月)から2月を経過した日の属する月の翌月=4月から改定され、その年の8月まで適用される。法43条の2第2項
択一 問10
テーマ:一部負担金の減免・高額療養費・不妊治療・被扶養者の認定(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 保険者は、災害により財産に著しい損害を受け一部負担金の支払が困難な被保険者に対し、一部負担金の減額・免除・徴収猶予ができるが、徴収猶予については当該被保険者の申請により、6か月以内の期間を限って行うものとされている。 B 同一の月に同一の保険医療機関において、入院中に脳神経外科で手術し、退院後に外来で脳神経内科を受診した場合、高額療養費の算定上、同一の保険医療機関で受けた療養とみなされる。 C 令和4年度から一般不妊治療や生殖補助医療が保険適用されたが、医療上必要があると認められない、患者の都合による精子の凍結又は融解を行った場合には選定療養の対象とされる。 D 被保険者(年収300万円)と同居している母(58歳、障害者ではない。)は、年額100万円の遺族年金を受給しながらパートで勤務しており、給与の年間収入額が120万円であった場合、被扶養者になることができない。 E 被保険者(年収500万円)と別居している単身世帯の父(68歳、障害者ではない。)が、年額130万円の老齢年金を受給しながら被保険者から年額150万円の援助を受けている場合には、被扶養者になることができる。
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正解:B公式正答
○A 75条の2と通達(徴収猶予は6か月以内)。法75条の2
×B 同一の医療機関でも入院と外来は区別して算定する。令
○C 選定療養の取扱い(告示)。
○D 収入は遺族年金100万円+給与120万円=220万円で、130万円以上のため認定されない。
○E 60歳以上なので180万円未満基準。130万円<180万円、かつ別居で援助額150万円より少ないので認定される。
令和6年度(第56回)
選択 問6
テーマ:治験/資格喪失後の出産育児一時金/家族訪問看護療養費 1 保険外併用療養費の支給対象となる治験は、【A】、患者の自由な選択と同意がなされたものに限られるものとし、したがって、治験の内容を患者等に説明することが医療上好ましくないと認められる等の場合にあっては、保険外併用療養費の支給対象としない。 2 任意継続被保険者がその資格を喪失した後、出産育児一時金の支給を受けることができるのは、任意継続被保険者の【B】であった者であって、実際の出産日が被保険者の資格を喪失した日後6か月以内の期間でなければならない。 3 健康保険法第111条の規定によると、被保険者の【C】が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、被保険者に対し、その指定訪問看護に要した費用について、【D】を支給する。【D】の額は、当該指定訪問看護につき厚生労働大臣の定めの例により算定した費用の額に【E】の給付割合を乗じて得た額(【E】の支給について【E】の額の特例が適用されるべきときは、当該規定が適用されたものとした場合の額)とする。
①3親等内の親族 ②新たな医療技術、医薬品、医療機器等によるものであることから ③家族訪問看護療養費 ④家族療養費 ⑤患者に対する情報提供を前提として ⑥高額介護合算療養費 ⑦高額介護サービス費 ⑧高額療養費 ⑨困難な病気と闘う患者からの申し出を起点として ⑩資格を取得した日の前日まで引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。) ⑪資格を取得した日の前日まで引き続き6か月以上被保険者(同上を除く。) ⑫資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者(同上を含む。) ⑬資格を喪失した日の前日まで引き続き6か月以上被保険者(同上を除く。) ⑭認定対象者 ⑮被扶養者 ⑯扶養者 ⑰訪問看護療養費 ⑱保険医療機関が厚生労働大臣の定める施設基準に適合するとともに ⑲保険外併用療養費 ⑳療養費
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正解:A⑤ B⑩ C⑮ D③ E④公式正答
A ⑤ 患者に対する情報提供を前提として(通達)。⑨は患者申出療養の説明なので混同しない。
B ⑩ 任継の資格喪失者は、任継の「資格を取得 した日の前日まで」引き続き1年以上被保険者(任継・共済組合員を除く )であったことが必要。法104条・106条
C ⑮ 被扶養者。法111条1項
D ③ 家族訪問看護療養費。法111条1項
E ④ 家族療養費。給付割合は110条2項1号イ〜ニ(7割・8割)による。法111条2項
択一 問1
テーマ:協会の業績評価・任継の申出喪失・登録型派遣・再指定・任継の標準報酬(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 全国健康保険協会は、厚生労働大臣から事業年度ごとの業績について評価を受け、その評価の結果を公表しなければならない。 B 任意継続被保険者は、任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を保険者に申し出た場合において、その申し出た日の属する月の末日が到来するに至ったときは、その翌日から資格を喪失する。 C 登録型派遣労働者が、雇用契約の終了後1か月以内に同一派遣元での次回の雇用契約が締結されなかった場合には、締結されないことが確実になった日又は当該1か月を経過した日のいずれか遅い日をもって使用関係が終了したものとし、その日から5日以内に資格喪失届を提出する義務が生じるものであって、雇用契約の終了時に遡って資格を喪失させるものではない。 D 保険医療機関の指定の取消処分を受けた医療機関について、取消しの日から5年を経過しないときは指定をしないことができるが、地域医療の確保を図るため特に必要がある場合であって、不正又は著しい不当に関わった診療科が2年を経過した期間保険診療を行わない場合については、取消処分と同時に又は一定期間経過後に保険医療機関として指定することができる。 E 健康保険組合において、任意継続被保険者の資格喪失時の標準報酬月額が、組合の全被保険者の前年9月30日の標準報酬月額の平均額による標準報酬月額を超える場合は、規約で定めるところにより、資格喪失時の標準報酬月額をその者の標準報酬月額とすることができる。
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正解:E公式正答
×A 評価の結果を協会に通知し公表するのは厚生労働大臣 。法7条の30
×B 申出が「受理された日 」の属する月の末日が到来した翌日に喪失する。法38条7号
×C 通達では、次回契約が締結されないことが確実になった日又は1か月経過日のいずれか早い 日に使用関係終了とし、資格は派遣就業に係る雇用契約の終了時に遡って喪失させる取扱い。
×D 取消処分と同時又は一定期間経過後に再指定できる例外は通達で認められているが、不正に関わった診療科が保険診療を行わない期間の要件が通達と異なる(公式正答により誤り)。原則は65条3項1号の「取消しの日から5年」。法65条3項1号
○E 47条2項のとおり。法47条2項
択一 問2
テーマ:任意特定適用・指導の立会い・国庫負担・会計監査人・日雇拠出金(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 被保険者の総数が常時100人以下の企業であっても、労使の合意(被用者の2分の1以上と事業主の合意)がなされた場合、週20時間以上、月額賃金8.8万円以上、2か月を超える雇用の見込み、学生でないことという要件をすべて満たす短時間労働者は、企業単位で健康保険の被保険者となる。 B 保険医療機関等は療養の給付に関し、保険医等は診療又は調剤に関し、厚生労働大臣の指導を受けなければならない。厚生労働大臣は、この指導をする場合において、常に厚生労働大臣が指定する診療又は調剤に関する学識経験者を立ち会わせなければならない。 C 国庫は、毎年度、予算の範囲内において健康保険事業の事務の執行に要する費用を負担することになっており、健康保険組合に対して交付する国庫負担金は、各健康保険組合における被保険者数を基準として、厚生労働大臣が算定する。また、その国庫負担金は概算払いをすることができる。 D 協会は、財務諸表、事業報告書(会計に関する部分に限る。)及び決算報告書について、監事の監査のほか、厚生労働大臣が選任する会計監査人である公認会計士又は監査法人から監査を受けなければならない。 E 厚生労働大臣は、日雇特例被保険者に係る健康保険事業に要する費用に充てるため、保険料を徴収するほか、毎年度、日雇特例被保険者を使用する事業主の設立する健康保険組合から拠出金を徴収する。
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正解:B公式正答
○A 出題当時(令和6年9月まで)の任意特定適用の要件。特定適用事業所の規模要件は令和6年10月から常時50人超に拡大し、令和7年改正法で企業規模要件・賃金要件の見直しが予定されているので、現行制度で覚え直す。
×B 立会いは「必要があると認めるとき」に、関係団体の指定により学識経験者を立ち会わせるものとする(関係団体が指定しない等の場合は不要)。「常に」「大臣が指定」は誤り。法73条2項
○C 151条・152条のとおり。法151条・152条
○D 7条の29のとおり。法7条の29
○E 173条のとおり(現行法は子ども・子育て支援納付金の費用も含む)。法173条
択一 問3
テーマ:組合解散・出産費貸付・適用事業所不該当届・特例退職被保険者・収支見通し(誤っているものの組合せ) 健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
ア 健康保険組合が解散したとき、協会がその権利義務を承継する。解散時に未払いの傷病手当金や付加給付等があれば解散後も支給されるが、解散後に引き続き発生した事由による傷病手当金は、協会への請求分として支給し、付加給付は認められない。 イ 協会管掌の被保険者(であった者を含む。)で、家族出産育児一時金の支給が見込まれる場合、妊娠4か月以上の被扶養者を有する者が医療機関に一時的な支払いが必要になったときは、協会の出産費貸付制度を利用して出産費貸付金を受けることができる。 ウ 適用事業所の事業主は、廃止、休止その他の事情により適用事業所に該当しなくなったときは、施行規則22条の規定により申請する場合を除き、当該事実があった日から5日以内に、所定の事項を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。 エ 特例退職被保険者の標準報酬月額については、法41条から44条までの規定にかかわらず、特定健康保険組合が管掌する前年(1月から3月までは前々年)の9月30日における特例退職被保険者を含む全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額の範囲内において規約で定めた額を報酬月額とみなしたときの標準報酬月額となる。 オ 協会は、2年ごとに、翌事業年度以降の5年間についての被保険者数及び総報酬額の見通し並びに保険給付に要する費用の額、保険料の額その他の健康保険事業の収支の見通しを作成し、厚生労働大臣に届け出るものとする。 A(アとイ) B(アとウ) C(イとエ) D(ウとオ) E(エとオ)
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正解:E公式正答
○ア 26条4項と通達の取扱い。法26条4項
○イ 協会の出産費貸付事業(福祉事業)。
○ウ 施行規則の適用事業所不該当届(5日以内)。
×エ 平均の基礎は「特例退職被保険者以外の 全被保険者」。法附則3条
×オ 「毎事業年度」作成し「公表」する。2年ごと・届出ではない。法160条5項
択一 問4
テーマ:療養の給付の範囲・直接審査支払・健全化計画・決算報告・継続給付の算定基礎(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 入院時の食事の提供に係る費用、特定長期入院被保険者の生活療養に係る費用、評価療養・患者申出療養・選定療養に係る費用、正常分娩及び単に経済的理由による人工妊娠中絶に係る費用は、療養の給付の対象とはならない。 B 健康保険組合は、特定の保険医療機関と合意した場合には、自ら審査及び支払いに関する事務を行うことができ、当該事務を支払基金以外の事業者に委託することができるが、公費負担医療に係る診療報酬請求書の審査及び支払いに関する事務を行う場合には、その旨を支払基金に届け出なければならない。 C 法28条1項の健全化計画は、指定の日の属する年度の翌年度を初年度とする3か年間の計画となり、事業及び財産の現状、財政の健全化の目標、その目標を達成するために必要な具体的措置及びこれに伴う収入支出の増減の見込額を記載しなければならない。 D 健康保険組合は、毎年度終了後6か月以内に、事業及び決算に関する報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。 E 資格喪失日以後に継続給付の規定により傷病手当金の支給を始める場合においては、資格喪失日の前日において属していた保険者等により定められた直近の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を算定の基礎に用いる。
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正解:B公式正答
○A 63条2項の除外と、疾病・負傷に当たらないものの取扱い。法63条2項
×B 健保組合による直接審査支払に関する通達の細目と異なる記述で、公式正答により誤りとされた肢。公費負担医療に係る部分の取扱いが論点であり、細目のため深追いは不要。
○C 施行令の健全化計画の規定どおり。法28条・令
○D 施行令の決算報告の規定どおり。
○E 99条2項の「被保険者が現に属する保険者等により定められたもの」の取扱い。法99条2項
択一 問5
テーマ:不正受給の不支給決定・匿名情報の手数料・時効起算日・罰則・資格取得届(誤っているものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 保険者は、偽りその他不正の行為により保険給付を受け、又は受けようとした者に対して、6か月以内の期間を定め、傷病手当金又は出産手当金の全部又は一部を支給しない旨の決定をすることができる。ただし、不正の行為があった日から1年を経過したときは、この限りでない。 B 匿名診療等関連情報利用者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。納付すべき手数料の額は、提供に要する時間1時間までごとに4,350円である。 C 徴収権の消滅時効の起算日は、保険料についてはその保険料の納期限の翌日、保険料以外の徴収金については徴収金を徴収すべき原因である事実の終わった日の翌日である。 D 法183条によりその例によるものとされる国税徴収法141条の規定による徴収職員の質問(協会又は健保組合の職員が行うものを除く。)に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をしたとき、その違反行為をした者は、50万円以下の罰金に処せられる。 E 資格取得届は被保険者の住所等を記載して提出するが、当該被保険者が健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者であって、当該健康保険組合が当該被保険者の住所に係る情報を求めないときは、被保険者の住所は記載が不要である。
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正解:E公式正答
○A 120条のとおり。法120条
○B 150条の10と施行令の手数料額。法150条の10
○C 通達の取扱い。
○D 213条の2の罰則(50万円以下の罰金)。法213条の2
×E 住所の記載を省略できるのは、協会管掌 の被保険者で厚生労働大臣が機構保存本人確認情報の提供を受けることができるとき。健保組合が求めないときではない。規則24条1項9号
択一 問6
テーマ:権限の委任・定款変更・資格取得日・一時帰休・不正受給の徴収(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 健康保険組合の設立、合併又は分割を伴う健康保険組合が管掌する一般保険料率の変更においては、厚生労働大臣の権限を地方厚生局長に委任することができる。 B 協会の定款記載事項である事務所の所在地を変更する場合、厚生労働大臣の認可を受けなければその効力を生じない。 C 被保険者(任意継続被保険者を除く。)は、適用事業所に使用されるに至った日等から資格を取得する。この使用されるに至った日とは、事業主と被保険者との間において事実上の使用関係の発生した日ではない。 D 一時帰休に伴い低額な休業手当等が支払われることとなった場合、定時決定の対象月に休業手当等が支払われた場合はその休業手当等をもって報酬月額を算定して標準報酬月額を決定する。ただし、決定の際既に一時帰休の状況が解消している場合は、その年の9月以後において受けるべき報酬をもって報酬月額を算定し、標準報酬月額を決定する。 E 保険者は、不正受給者からその給付の価額の全部又は一部を徴収することができる。全部又は一部という意味は、情状によって詐欺その他の不正行為により受けた分の一部であるという趣旨である。
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正解:D公式正答
×A 健保組合の設立・合併・分割の認可など重要な権限は地方厚生局長への委任の対象から除かれ、大臣が自ら行う(施行規則の委任規定)。
×B 事務所の所在地など厚生労働省令で定める事項の定款変更は認可不要で、届出(と公告)でよい。法7条の6第2項・3項
×C 「使用されるに至った日」は事実上の使用関係が発生した日である(通達)。法35条
○D 一時帰休に関する通達の取扱い。
×E 「全部又は一部」とは、不正に受けた分が保険給付の一部であることもあるので、その不正部分に限って徴収する趣旨であり、情状によるものではない(通達)。法58条1項
択一 問7
テーマ:事業主負担割合・組合直営病院・相続・資格確認の方法・付加給付(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 健康保険組合は、規約で定めるところにより、事業主の負担すべき一般保険料額又は介護保険料額の負担の割合を増減することができる。 B 健康保険組合である保険者の開設する病院若しくは診療所又は薬局は、保険医療機関としての指定を受けなくとも当該健康保険組合以外の保険者の被保険者の診療を行うことができる。 C 保険給付を受ける権利は譲渡・担保・差押えが禁止されるので、被保険者の死亡後においてその被保険者が請求権を有する傷病手当金又は療養費等は公法上の債権であるから相続権者が請求することはできない。 D 療養の給付を受けようとする者は、電子資格確認その他厚生労働省令で定める方法により被保険者であることの確認を受けて療養の給付を受ける。確認方法の1つに、保険医療機関等が、過去に取得した資格に係る情報を用いて保険者にあらかじめ照会を行い、保険者から回答を受けて取得した直近の当該情報を確認する方法がある。 E 付加給付は法の目的に適いその趣旨に沿ったものでなければならず、法定給付期間を超えるもの等は廃止しなければならないが、家族療養費の付加給付は、特定の医療機関を受診した場合に限り認めることは差し支えない。
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正解:D公式正答
×A 事業主の負担割合は「増加 」できるのみ。減らすことはできない。法162条
×B 組合直営の病院等は当該組合の被保険者を対象とするもので、他の保険者の被保険者を診療するには保険医療機関の指定が必要。法63条3項
×C 被保険者の死亡時に未支給の傷病手当金・療養費等は、相続人が請求できる(通達)。法61条
○D 施行規則の資格確認の方法(いわゆる事前照会による確認)。法63条3項・規則
×E 特定の医療機関を受診した場合に限る付加給付は認められない(通達)。
択一 問8
テーマ:延滞金・業務上の早産・匿名情報の提供・協会役員報酬・義肢修理(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 滞納者に督促をしたときは、保険者は徴収金額に督促状の到達の翌日から徴収金完納又は財産差押えの日の前日までの期間の日数に応じて、年14.6%(保険料に係るものは、納期限の翌日から3か月を経過する日までは年7.3%)の割合で計算した延滞金を徴収する。 B 被保険者が、妊娠6か月の身体をもって業務中に転倒強打して早産したときは、健康保険法に規定される保険事故として、出産育児一時金が支給される。 C 厚生労働大臣は、匿名診療等関連情報を大学その他の研究機関に提供しようとする場合には、あらかじめ、社会保障審議会の議を経て、承認を得なければならない。 D 協会の役員に対する報酬及び退職手当は、その役員の業績が考慮されるものでなければならない。協会は、その支給の基準を定め、厚生労働大臣に届け出て、その承認を得た後、それを公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。 E 義手義足は、療養の過程において治療のため必要と認められる場合に療養費として支給されているが、症状固定後に装着した義肢の単なる修理に要する費用も療養費として支給することは認められる。
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正解:B公式正答
×A 延滞金の計算期間は「納期限の翌日 」から。法181条1項
○B 出産は労災保険の給付対象ではないので、業務上の事故による早産でも出産育児一時金は支給される(通達)。法101条
×C あらかじめ社会保障審議会の「意見を聴かなければならない 」。議を経て承認を得るのではない。法150条の2第3項
×D 支給基準は大臣に「届け出るとともに、公表」する。承認は不要。法7条の35第2項
×E 症状固定後の義肢の単なる修理費は療養費の対象とならない(通達)。
択一 問9
テーマ:保険医療機関・保険医・指定訪問看護事業者(正しいものはいくつあるか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 保険医療機関の指定を受けた病院及び病床を有する診療所は、指定の日から起算して6年を経過したときはその効力を失うが、効力を失う日前6か月から同日前3か月までの間に別段の申出がないときは、保険医療機関の申請があったものとみなす。 イ 保険医療機関又は保険薬局の指定は開設者の申請により行う。指定を取り消され、その取消しの日から5年を経過しないものであるときは、指定をしないことができるが、指定をしないこととするときは、地方社会保険医療協議会の議を経なければならない。 ウ 保険医療機関において診療に従事する医師等は、厚生労働大臣の登録を受けた保険医等でなければならない。当該登録の日から起算して6年を経過したときはその効力を失うが、効力を失う日前6か月から同日前3か月までの間に別段の申出がないときは、保険医等の申請があったものとみなす。 エ 指定訪問看護事業者の指定は、訪問看護事業を行う者の申請により、訪問看護事業所ごとに行う。一方、訪問看護事業を行う者について、介護保険法の指定居宅サービス事業者、指定地域密着型サービス事業者又は指定介護予防サービス事業者の指定があったときは、その指定の際、指定訪問看護事業者の指定があったものとみなす。 オ 厚生労働大臣は、法92条2項に規定する指定訪問看護の事業の運営に関する基準(指定訪問看護の取扱いに関する部分に限る。)を定めようとするときは、中央社会保険医療協議会に諮問するものとする。 A 一つ B 二つ C 三つ D 四つ E 五つ
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正解:C(三つ)公式正答
×ア みなし申請の対象から、病院及び病床を有する診療所は除かれる。法68条2項
○イ 65条1項・3項1号、67条のとおり。法65条・67条
×ウ 保険医・保険薬剤師の登録には有効期間がない。6年・みなし申請は保険医療機関等の指定の規定。法64条・68条
○エ 89条1項・2項のとおり。法89条
○オ 92条3項のとおり。法92条3項
択一 問10
テーマ:出産手当金・被扶養者・育休の保険料免除・4分の3基準・任意特定適用(正しいものはどれか) 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 被保険者甲(令和5年1月1日資格取得)は、出産予定日が令和6年1月10日であったが、実際の出産日は令和5年12月25日であったことから、出産日の前日まで引き続き1年以上の被保険者期間がなかった。これにより、資格を取得してから1年を経過した日から出産の日後56日までの間において労務に服さなかった期間、出産手当金が支給される。 B 独立して生計を営む子が、健康保険法の適用を受けない事業所に勤務していた間に、疾病のため失業し被保険者である父に扶養されるに至った場合、扶養の事実は保険事故発生当時の状況によって被扶養者となるかを決定すべきであるから、被扶養者となることはできない。 C 被保険者乙の配偶者が令和5年8月8日に双生児を出産し、乙は令和5年10月1日から令和5年12月31日まで育児休業を取得した。この場合、令和6年1月分の当該被保険者に関する保険料は徴収されない。 D 被保険者丙は令和6年1月1日に週3日午前9時から午後1時まで勤務のパートタイムスタッフとして社員数30名の会社(正社員は週5日、9時〜18時、休憩1時間)に入社した。令和6年4月15日付けで週4日9時〜18時(休憩1時間)の勤務形態に変更となったため資格取得届が提出され、令和6年4月15日から健康保険の被保険者となった。 E 特定適用事業所以外の適用事業所の事業主は、労働組合がない場合であっても、2分の1以上同意対象者の過半数を代表する者の同意又は2分の1以上同意対象者の2分の1以上の同意を得ることによって、特定4分の3未満短時間労働者について一般の被保険者とは異なる短時間被保険者の資格取得の申出をすることができる。
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正解:D公式正答
×A 在職中の被保険者の出産手当金には被保険者期間の要件はない(1年以上の要件は資格喪失後の継続給付の要件)。出産の日以前42日から出産日後56日までの労務に服さなかった期間について支給される。法102条・104条
×B 父に扶養されるに至った以後は被扶養者となり、以後の療養について家族療養費が支給される(通達)。
×C 育児休業等の保険料免除は、開始月から終了日の翌日が属する月の前月 まで。12月31日終了なら翌日は1月1日で、免除は12月分まで。1月分は徴収される。法159条1項1号
○D 変更後は週32時間(4日×8時間)で正社員の週40時間の4分の3(30時間)以上、月の所定労働日数も4分の3以上となるため、変更日から一般の被保険者となる。
×E 任意特定適用の申出によって被保険者となる短時間労働者は、一般の被保険者であり、「一般の被保険者とは異なる短時間被保険者」という区分はない。