社労士試験 単元解説シリーズ 05/10

労働保険の保険料の徴収等に関する法律(徴収法)

「いつまでに・どこへ・いくら」を数字で固める。労災・雇用の問8〜10はここで取る
選択式 出題なし択一式 労災・雇用の各問8〜10(計6問)
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この科目の攻略方針

出題構成:徴収法は独立科目ではなく、択一式「労働者災害補償保険法」の問8〜10と「雇用保険法」の問8〜10に各3問、合計6問が出る。選択式には出ない。労災・雇用の科目基準点(各4点前後)は、本体の7問と徴収法3問の合計で判定されるため、徴収法の3問を落とすと科目足切りに直結する。

R6〜R8の出題論点(本ページの過去問セクションに全18問を収録)

年度問論点単元
R8労災 問8労災保険率の決定、賃金総額の特例(立木の伐採・水産)4
R8労災 問9確定精算の超過額の還付・充当7
R8労災 問10罰則(46条〜48条、両罰規定)11
R8雇用 問8保険関係成立届の提出先・年金事務所経由2
R8雇用 問9延滞金の計算(7.3%/14.6%、端数、不徴収)9
R8雇用 問10労働保険事務組合(帳簿・還付・報奨金・廃止届)10
R7労災 問8有期事業の一括3
R7労災 問9事例計算(概算保険料・延納・事業主負担)4・6
R7労災 問10労働保険事務組合の責任10
R7雇用 問8延納・増加概算・認定決定・追加徴収6
R7雇用 問9特例納付保険料8
R7雇用 問10不服申立て・時効9・11
R6労災 問8請負事業の一括・下請負事業の分離3
R6労災 問9口座振替納付7
R6労災 問10代理人・報告命令・時効9・11
R6雇用 問8保険関係の成立・消滅、変更届2
R6雇用 問9印紙保険料(購入通帳・納付計器)8
R6雇用 問10確定保険料の申告期限・賃金総額・追徴金7

学習の優先順位:

  1. 申告・納付のカレンダー(6月1日から40日・成立日から50日・20日・15日・30日)と延納の期と納期限。毎年どこかで必ず問われる。
  2. 計算問題(概算保険料の算定基礎、事業主負担、延納の割り方、延滞金)。R7労災問9・R8雇用問9のように1問丸ごと計算になる年がある。
  3. 一括(有期・請負・継続)と労働保険事務組合。要件の数字(160万円・1億8,000万円・95%・60日前)が狙われる。
  4. 印紙保険料・特例納付保険料・口座振替・罰則は、施行規則の手続まで問われる。条文と施行規則の「提出先」「経由先」を表で押さえる。
1

総則と労働保険料の種類

R6〜R8出題なし(前提知識)

趣旨と定義

徴収法は、労災保険と雇用保険(あわせて「労働保険」)の保険関係の成立・消滅、保険料の納付手続、労働保険事務組合を一本化して定める法律である。保険給付は各法、お金の集め方は徴収法、という役割分担になる。徴収法1条2条

第2条第2項 この法律において「賃金」とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対償として事業主が労働者に支払うもの(通貨以外のもので支払われるものであつて、厚生労働省令で定める範囲外のものを除く。)をいう。
第4項 この法律において「保険年度」とは、四月一日から翌年三月三十一日までをいう。

通貨以外で支払われる賃金の範囲は「食事、被服及び住居の利益のほか、所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長の定めるところ」による。則3条

労働保険料は6種類

種類対象算定の基礎
一般保険料労働者を使用する事業賃金総額 × 一般保険料率
第1種特別加入保険料中小事業主等の特別加入給付基礎日額等にもとづく額の総額 × 第1種特別加入保険料率
第2種特別加入保険料一人親方等の特別加入同上 × 第2種特別加入保険料率
第3種特別加入保険料海外派遣者の特別加入同上 × 第3種特別加入保険料率
印紙保険料日雇労働被保険者1人1日あたりの定額(単元8)
特例納付保険料成立届を出していなかった事業主時効消滅した雇用保険分の保険料相当額+10%加算(単元8)

徴収法10条2項

ここが出る:「保険年度=4月1日〜翌年3月31日」は、確定保険料の申告期限(次の保険年度の6月1日から40日以内=7月10日)や延納の期を読むときの前提になる。
2

保険関係の成立・消滅と届出

R6雇8・R8雇8

強制適用事業は「事業開始の日」に自動成立

第3条 労災保険法第三条第一項の適用事業の事業主については、その事業が開始された日に、その事業につき労災保険に係る労働保険の保険関係(以下「保険関係」という。)が成立する。
第4条 雇用保険法第五条第一項の適用事業の事業主については、その事業が開始された日に、その事業につき雇用保険に係る保険関係が成立する。

保険関係は届出によって成立するのではない。届出(保険関係成立届)は成立した後の義務である。暫定任意適用事業が強制適用事業に該当するに至った場合も、該当するに至った日にその日から保険関係が成立する(届出が成立要件ではない)。

第4条の2第1項 前二条の規定により保険関係が成立した事業の事業主は、その成立した日から十日以内に、その成立した日、事業主の氏名又は名称及び住所、事業の種類、事業の行われる場所その他厚生労働省令で定める事項を政府に届け出なければならない。

届出の期限と提出先

届出期限提出先
保険関係成立届成立した日から10日以内所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長(則4条2項。区分は下表)
名称・所在地等の変更届変更を生じた日の翌日から起算して10日以内同上(則5条2項)
代理人の選任・解任届選任・解任したとき所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長(則73条2項)

変更届の対象は、事業主の氏名・名称・住所、事業の名称、事業の行われる場所、事業の種類、有期事業の予定期間である。則5条1項

監督署か職安か(則1条の区分)

事業の区分保険関係成立届などの事務
一元適用事業で事務組合に委託しないもの(労災・雇用とも成立)所轄労働基準監督署長
労災保険の保険関係のみ成立している事業、二元適用事業の労災保険分所轄労働基準監督署長
一元適用事業で事務組合に委託するもの所轄公共職業安定所長
雇用保険の保険関係のみ成立している事業、二元適用事業の雇用保険分所轄公共職業安定所長

社会保険適用事業所の事業主は、有期事業以外の事業に限り、保険関係成立届を年金事務所を経由して提出できる。則78条2項

消滅は「翌日」

第5条 保険関係が成立している事業が廃止され、又は終了したときは、その事業についての保険関係は、その翌日に消滅する。

暫定任意適用事業(整備法の規定)

労災保険雇用保険
任意加入事業主の申請+厚生労働大臣の認可。労働者の過半数が希望すれば申請義務労働者の2分の1以上の同意を得て申請+認可。労働者の2分の1以上が希望すれば申請義務
脱退(消滅)労働者の過半数の同意、成立後1年経過などが要件労働者の4分の3以上の同意を得て申請+認可
成立・消滅の日認可があった日に成立、認可があった日の翌日に消滅
ここが出る:成立届の提出先(監督署か職安か)と、年金事務所経由が「有期事業以外」に限られる点。R8雇用問8はこの区分だけで1問になった。
ひっかけ注意:「廃止の日に消滅」「認可があった日に消滅」はいずれも誤り。消滅は常に翌日。また、保険関係は届出によって成立するのではなく、事業開始(強制適用に該当した日)に自動的に成立する。
3

事業の一括(有期・請負・継続)

R6労8・R7労8

有期事業の一括(法律上当然に一括)

第7条 二以上の事業が次の要件に該当する場合には、この法律の規定の適用については、その全部を一の事業とみなす。一 事業主が同一人であること。二 それぞれの事業が、事業の期間が予定される事業(以下「有期事業」という。)であること。三 それぞれの事業の規模が、厚生労働省令で定める規模以下であること。四 それぞれの事業が、他のいずれかの事業の全部又は一部と同時に行なわれること。五 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める要件に該当すること。
要件(則6条)内容
規模概算保険料相当額が160万円未満、かつ、請負金額が1億8,000万円未満(立木の伐採は素材の見込生産量1,000立方メートル未満)
事業の種類労災保険の保険関係が成立している建設の事業又は立木の伐採の事業で、事業の種類が同じこと
事務所労働保険料の納付事務が一の事務所で取り扱われること

一括有期事業は、全体が一の事業として継続事業と同じように年度更新を行う。成立届は最初に1回出せばよく、個々の工事ごとに成立届を出す必要はない。確定保険料申告の際には、一括有期事業報告書を次の保険年度の6月1日から40日以内(又は消滅の日から50日以内)に所轄都道府県労働局歳入徴収官へ提出する。則34条

一括された後に規模が変更になっても、当初の一括の扱いは変わらない(独立の有期事業には戻らない)。一括有期事業は継続事業のメリット制の対象になり、有期事業のメリット制(法20条)の対象にはならない。

請負事業の一括(建設の事業のみ、労災のみ)

第8条第1項 厚生労働省令で定める事業が数次の請負によつて行なわれる場合には、この法律の規定の適用については、その事業を一の事業とみなし、元請負人のみを当該事業の事業主とする。
第2項 前項に規定する場合において、元請負人及び下請負人が、当該下請負人の請負に係る事業に関して同項の規定の適用を受けることにつき申請をし、厚生労働大臣の認可があつたときは、当該請負に係る事業については、当該下請負人を元請負人とみなして同項の規定を適用する。

対象は「労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業」だけである。則7条 雇用保険は一括されず、下請負人の事業ごとに適用される。

下請負事業の分離(法8条2項)内容
申請期限保険関係成立の日の翌日から起算して10日以内。やむを得ない理由があれば期限後も可(則8条)
申請者・提出先元請負人及び下請負人が共同で、所轄都道府県労働局長へ
規模要件有期一括の規模(160万円未満かつ1億8,000万円未満)に該当しない事業。つまり概算保険料160万円以上又は請負金額1億8,000万円以上(則9条)

継続事業の一括(申請+認可)

第9条(抄) 事業主が同一人である二以上の事業(有期事業以外の事業に限る。)であつて、厚生労働省令で定める要件に該当するものに関し、当該事業主が…申請をし、厚生労働大臣の認可があつたときは、…当該認可に係る二以上の事業に使用されるすべての労働者は、これらの事業のうち厚生労働大臣が指定するいずれか一の事業に使用される労働者とみなす。この場合においては、厚生労働大臣が指定する一の事業以外の事業に係る保険関係は、消滅する。

要件は、成立している保険関係の組合せが同じであること、事業の種類が同じであること。申請先は指定を希望する事業の所轄都道府県労働局長。則10条

ここが出る:有期一括と請負分離は、同じ「160万円・1億8,000万円」でも有期一括は「未満かつ未満」、請負分離は「以上又は以上」で表裏の関係になる。
ひっかけ注意:建設の事業の請負金額は、注文者から機械器具等の貸与や物の支給を受けた場合、その損料・価額を請負代金に加算する(則13条2項)。「控除する」は誤り。
4

一般保険料と保険料率・賃金総額

R7労9・R8労8

一般保険料=賃金総額×一般保険料率

第11条第1項 一般保険料の額は、賃金総額に次条の規定による一般保険料に係る保険料率を乗じて得た額とする。
第2項 前項の「賃金総額」とは、事業主がその事業に使用するすべての労働者に支払う賃金の総額をいう。

賃金総額は「その保険年度に支払が確定した賃金」で考える。3月31日締切・翌年度4月払いの賃金は、締切日の属する前年度の賃金総額に含まれる。使用従属関係のない請負人への報酬は賃金ではないので含まれない。

賃金総額の特例(則12条〜15条)

労災保険の保険関係が成立している次の事業で、賃金総額を正確に算定することが困難なものは、次の方法で算定する。

事業賃金総額とみなす額
請負による建設の事業請負金額 × 労務費率(則13条・別表第2)
立木の伐採の事業所轄都道府県労働局長が定める素材1立方メートルを生産するために必要な労務費の額 × 生産するすべての素材の材積(則14条)
造林などの林業、水産動植物の採捕・養殖の事業厚生労働大臣が定める平均賃金に相当する額 × 各労働者の使用期間の総日数の合算額(則15条)

保険料率

第12条第2項(抄) 労災保険率は、…政令で定めるところにより、労災保険法の適用を受ける全ての事業の過去三年間の業務災害…、複数業務要因災害…及び通勤災害…に係る災害率並びに二次健康診断等給付…に要した費用の額、社会復帰促進等事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。

労災保険率は施行規則16条1項・別表第1の「労災保険率表」で定められ、事業の種類の細目は厚生労働大臣が告示する(労災保険率適用事業細目表)。船舶所有者の事業の労災保険率は1000分の42。メリット制で使う非業務災害率は1000分の0.6である。則16条

雇用保険率の内訳(法12条4項の本則の率)一般の事業農林水産・清酒製造建設の事業
失業等給付費等充当徴収保険率1000分の81000分の101000分の10
育児休業給付費充当徴収保険率1000分の51000分の51000分の5
二事業費充当徴収保険率1000分の3.51000分の3.51000分の4.5

実際の各年度の雇用保険率は、弾力条項(法12条5項〜11項)で本則から変更されることが多い。試験では問題文に率が与えられるので、本則の構造(3つの率の合計・二事業率は事業主のみ負担)を押さえる。

概算保険料の賃金総額の見込額(則24条)

保険年度の賃金総額の見込額が、直前の保険年度の賃金総額の100分の50以上100分の200以下であるときは、直前の保険年度の賃金総額(確定額)を使って概算保険料を算定する。

ここが出る:R7労災問9は、見込額6,000万円が前年度5,000万円の200%以内なので、概算保険料は前年度の5,000万円で計算する(5,000万円×17.5/1000=875,000円)。
ひっかけ注意:立木の伐採の労務費を定めるのは「都道府県知事」ではなく所轄都道府県労働局長。水産・林業の平均賃金相当額を定めるのは厚生労働大臣。定める者を入れ替える出題に注意(R8労災問8C)。
5

メリット制

R7労8(肢A)

継続事業のメリット制(法12条3項)

連続する3保険年度の業務災害に関する保険給付の額等と保険料の比率(収支率)が100分の85を超え、又は100分の75以下のとき、労災保険率(非業務災害率を除く部分)を100分の40の範囲内で上下させ、3保険年度の最後の年度の次の次の保険年度の労災保険率とする。基準日(3月31日)において保険関係成立後3年以上経過していることが必要である。

対象となる規模(各保険年度)根拠
100人以上の労働者を使用する事業法12条3項1号
20人以上100人未満で、労働者数×(労災保険率−非業務災害率)が0.4以上法12条3項2号・則17条2項
建設の事業・立木の伐採の事業(一括有期事業)で確定保険料の額が40万円以上則17条3項

中小事業主(常時300人以下など、則20条の2)が安全衛生措置を講じ、特例の申告書を次の保険年度の初日から6か月以内に提出していれば、増減幅が100分の45に拡大される(特例メリット制)。徴収法12条の2

有期事業のメリット制(法20条)

単独の有期事業(建設・立木の伐採)で、確定保険料の額が40万円以上、又は建設の事業は請負金額1億1,000万円以上、立木の伐採は素材の生産量1,000立方メートル以上のものが対象。事業終了日から3か月(又は9か月)経過した日前の収支率で確定保険料を上下させ、差額を徴収又は還付する。則35条

ひっかけ注意:一括有期事業は継続事業として扱うので、メリット制も継続事業のメリット制(法12条3項)の対象になる。「有期事業のメリット制(法20条)の対象」とする肢は誤り(R7労災問8A)。
6

概算保険料・増加概算・追加徴収・延納

R7労9・R7雇8

納期限のカレンダー

第15条第1項(抄) 事業主は、保険年度ごとに、次に掲げる労働保険料を、その労働保険料の額その他厚生労働省令で定める事項を記載した申告書に添えて、その保険年度の六月一日から四十日以内(保険年度の中途に保険関係が成立したものについては、当該保険関係が成立した日…から五十日以内)に納付しなければならない。
場面期限根拠
継続事業の概算保険料(年度更新)6月1日から40日以内(=7月10日)法15条1項
年度途中に成立した継続事業成立した日から50日以内法15条1項
有期事業の概算保険料成立した日から20日以内法15条2項
認定決定(概算)の不足額通知を受けた日から15日以内法15条4項
増加概算保険料見込額が増加した日から30日以内法16条
追加徴収(保険料率の引上げ)通知を発する日から起算して30日を経過した日法17条・則26条

増加概算保険料の要件(則25条)

増加後の賃金総額の見込額が増加前の見込額の100分の200を超え、かつ、差額が13万円以上であること。両方を満たさなければ納付義務は生じない。

延納(分割納付)

第18条 政府は、厚生労働省令で定めるところにより、事業主の申請に基づき、その者が第十五条から前条までの規定により納付すべき労働保険料を延納させることができる。

延納できるのは概算保険料(第15条〜17条の労働保険料)だけで、確定保険料の不足額は延納できない。

継続事業(一括有期事業を含む)則27条有期事業 則28条
要件概算保険料40万円以上(労災又は雇用の一方のみ成立は20万円以上)又は事務組合に委託概算保険料75万円以上又は事務組合に委託
除外保険年度の10月1日以降に成立したもの事業の全期間が6か月以内のもの
期4/1〜7/31、8/1〜11/30、12/1〜翌3/31 の3期
第2期・第3期の納期限10月31日・翌1月31日(事務組合委託は11月14日・翌2月14日)10月31日・翌1月31日(第1期は成立日の翌日から20日以内、4/1〜7/31の期は3月31日)
年度途中の成立4/1〜5/31成立:成立日〜7/31が第1期。6/1〜9/30成立:成立日〜11/30が第1期。第1期の納期限は成立日の翌日から50日以内成立日から期末までが2か月を超えればその期末まで、2か月以内なら次の期末までを第1期

各期分は概算保険料を期の数で割った額である。1円未満の端数は第1期分に寄せる取扱いになっている(例:875,000円の3分割は第1期291,668円、第2期・第3期291,666円)。

増加概算保険料・追加徴収分も、当初の概算保険料を延納している事業主は延納できる。追加徴収分の最初の期の納期限は、追加徴収の通知で指定された期限である。則30条則31条

ここが出る:「10月1日以降成立は延納不可」「一括有期事業は継続事業の基準(40万円)で判定」「延納できるのは概算だけ」の3点。
ひっかけ注意:認定決定の納期限は「通知を受けた日から15日以内」。追加徴収・追徴金は「通知を発する日から起算して30日を経過した日」。起点が「受けた日」か「発する日」かを入れ替える出題が定番。
7

確定保険料・還付充当・認定決定・追徴金・口座振替

R6労9・R6雇10・R8労9

確定保険料の申告期限

第19条第1項(抄) 事業主は、保険年度ごとに、次に掲げる労働保険料の額その他厚生労働省令で定める事項を記載した申告書を、次の保険年度の六月一日から四十日以内(保険年度の中途に保険関係が消滅したものについては、当該保険関係が消滅した日…から五十日以内)に提出しなければならない。
第2項(抄) 有期事業については、…保険関係が消滅した日…から五十日以内に提出しなければならない。

3月31日に事業を廃止・終了すると、保険関係の消滅は翌日の4月1日。そこから50日以内なので5月20日が期限になる(5月10日ではない)。

超過額の還付と充当

第19条第6項 事業主が納付した労働保険料の額が、…確定保険料の額…をこえる場合には、政府は、厚生労働省令で定めるところにより、そのこえる額を次の保険年度の労働保険料若しくは未納の労働保険料その他この法律の規定による徴収金に充当し、又は還付する。
手続内容根拠
還付請求確定保険料申告書の提出の際、又は認定決定の通知を受けた日の翌日から10日以内に、請求書を官署支出官又は所轄都道府県労働局資金前渡官吏へ提出則36条
充当還付請求がない場合に、所轄都道府県労働局歳入徴収官が次年度の概算保険料や未納の労働保険料等に充当則37条1項
充当の通知充当したときは、その旨を事業主に通知しなければならない則37条2項

徴収法の還付金には、国税のような還付加算金の規定はない。

認定決定と追徴金

第21条第1項(抄) 政府は、事業主が第十九条第五項の規定による労働保険料又はその不足額を納付しなければならない場合には、その納付すべき額(その額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。)に百分の十を乗じて得た額の追徴金を徴収する。ただし、事業主が天災その他やむを得ない理由により…納付しなければならなくなつた場合は、この限りでない。
確定保険料の認定決定印紙保険料の決定
追徴金の率100分の10100分の25
不徴収納付すべき額が1,000円未満、天災その他やむを得ない理由納付を怠った額が1,000円未満、正当な理由
納期限通知を発する日から起算して30日を経過した日(法21条3項・25条3項→法17条2項、則26条準用)

概算保険料の認定決定には追徴金はかからない。追徴金がかかるのは確定保険料の認定決定と印紙保険料の決定である。

口座振替納付

第21条の2第1項(抄) 政府は、事業主から、…印紙保険料以外の労働保険料…の納付(厚生労働省令で定めるものに限る。)をその預金口座又は貯金口座のある金融機関に委託して行うことを希望する旨の申出があつた場合には、その納付が確実と認められ、かつ、その申出を承認することが労働保険料の徴収上有利と認められるときに限り、その申出を承認することができる。
項目内容
対象納付書による概算保険料(延納分を含む。継続・有期とも)と確定保険料の不足額(則38条の4)。納入告知書によるもの(認定決定など)は対象外
申出口座番号・名義人・納付書送付先の金融機関等を記載した書面を所轄都道府県労働局歳入徴収官へ(則38条の2)
納付書の送付歳入徴収官が金融機関へ送付(則38条の3)
申告書の経由口座振替の場合の概算・確定保険料申告書は所轄労働基準監督署長経由のみ可。日本銀行・年金事務所は経由できない(則38条2項7号)
納付の擬制送付された納付書が金融機関に到達した日から2取引日を経過した最初の取引日までに納付されれば、納期限に納付したものとみなす(法21条の2第2項・則38条の5)
ここが出る:「充当は還付請求がないとき」「充当したら通知する」「口座振替は納付書によるものだけ」。
ひっかけ注意:3月31日に廃止・終了した事業の確定保険料申告書の期限は「5月10日」ではなく5月20日。一括有期事業報告書の期限は「7月1日」ではなく7月10日(次の保険年度の6月1日から40日以内)。
8

印紙保険料と特例納付保険料

R6雇9・R7雇9

印紙保険料の額

第22条第1項 印紙保険料の額は、雇用保険法第四十三条第一項に規定する日雇労働被保険者…一人につき、一日当たり、次に掲げる額とする。一 賃金の日額が一万千三百円以上の者については、百七十六円 二 賃金の日額が八千二百円以上一万千三百円未満の者については、百四十六円 三 賃金の日額が八千二百円未満の者については、九十六円

日雇労働被保険者は印紙保険料の2分の1を負担する(1円未満切捨て)。徴収法31条2項 納付は、日雇労働被保険者手帳に雇用保険印紙を貼って消印する方法か、厚生労働大臣の承認を受けて設置した印紙保険料納付計器で納付印を押す方法による。徴収法23条

雇用保険印紙購入通帳と納付計器(施行規則)

手続内容根拠
購入通帳の交付所轄公共職業安定所長に申請。交付の日の属する保険年度に限り有効則42条1項・2項
有効期間の更新満了日の翌日の1か月前から満了日までに申請。更新後の通帳は満了日の翌日の属する保険年度に限り有効則42条4項・5項
再交付滅失・き損・購入申込書がなくなった場合、所轄公共職業安定所長に申し出て再交付則42条6項
返納有効期間満了・購入不要になったとき、速やかに所轄公共職業安定所長に返納則42条8項
印紙の受払状況の報告毎月の受払状況を翌月末日までに所轄都道府県労働局歳入徴収官へ(印紙保険料納付状況報告書)則54条
納付計器の使用状況の報告毎月の使用状況を翌月末日までに、設置事業場を管轄する公共職業安定所長を経由して納付計器に係る歳入徴収官へ(別の報告書)則55条
納付計器を使用しなくなったとき納付計器に係る歳入徴収官に提示し、封の解除等の措置を受ける則52条

特例納付保険料

第26条第1項(抄) 雇用保険法第二十二条第五項に規定する者(…「特例対象者」という。)を雇用していた事業主が、第四条の規定により雇用保険に係る保険関係が成立していたにもかかわらず、第四条の二第一項の規定による届出をしていなかつた場合には、当該事業主…は、特例納付保険料として、…一般保険料(…その徴収する権利が時効によつて消滅しているものに限る。)の額(雇用保険率に応ずる部分の額に限る。)のうち当該特例対象者に係る額に相当する額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額に厚生労働省令で定める額を加算した額を納付することができる。

特例対象者は、保険料が賃金から控除されていたことが明らかな者で、被保険者資格の確認が2年を超えてさかのぼる者である。2年以内なら通常の保険料として徴収できるので、この制度の対象にならない。

項目内容
加算額基本額の100分の10(則57条)
勧奨厚生労働大臣(都道府県労働局長に委任)は、対象事業主に納付を勧奨しなければならない(法26条2項・則76条)
申出氏名・名称、住所、労働保険番号、特例納付保険料の額を記載した書面を都道府県労働局長に提出(則58条)
納期限歳入徴収官が通知を発する日から起算して30日を経過した日(則59条)
納付先日本銀行又は都道府県労働局収入官吏(則38条3項2号)
ひっかけ注意:雇用保険印紙の受払状況の報告(則54条)と納付計器の使用状況の報告(則55条)は別々の報告書で、経由先も異なる。一つの報告書で両方を職安経由で報告する、という肢は誤り(R6雇用問9D)。
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督促・延滞金・時効・保険料の負担

R6労10・R7雇10・R8雇9

督促と滞納処分

第27条第2項 前項の規定によつて督促するときは、政府は、納付義務者に対して督促状を発する。この場合において、督促状により指定すべき期限は、督促状を発する日から起算して十日以上経過した日でなければならない。

延滞金

第28条第1項 政府は、前条第一項の規定により労働保険料の納付を督促したときは、労働保険料の額に、納期限の翌日からその完納又は財産差押えの日の前日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(当該納期限の翌日から二月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した延滞金を徴収する。ただし、労働保険料の額が千円未満であるときは、延滞金を徴収しない。
ルール内容
計算期間法定納期限の翌日から完納(又は財産差押え)の日の前日まで
割合納期限の翌日から2か月を経過する日まで年7.3%、その後は年14.6%(特例基準割合の調整がある)
一部納付納付の日以後は、納付額を控除した額を計算の基礎とする(28条2項)
端数基礎の保険料は1,000円未満切捨て、延滞金は100円未満切捨て(28条3項・4項)
徴収しない場合(28条5項)(1)督促状の指定期限までに完納 (2)住所・居所不明で公示送達により督促 (3)延滞金が100円未満 (4)滞納処分の執行停止・猶予(その期間分) (5)やむを得ない理由

時効

第41条 労働保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したときは、時効によつて消滅する。
(2) 政府が行う労働保険料その他この法律の規定による徴収金の徴収の告知又は督促は、時効の更新の効力を生ずる。

政府の金銭債権には会計法31条が適用され、時効の援用は不要で、時効の利益を放棄することもできない。時効で消滅した保険料は、事業主が払うと言っても徴収できない。

保険料の負担と賃金からの控除

労災保険分と雇用保険二事業分は事業主が全額負担する。雇用保険分のうち二事業率を除いた部分を労使で折半する。徴収法31条 事業主は被保険者負担分を賃金から控除でき、その場合は労働保険料控除に関する計算書を作成して控除額を知らせる。徴収法32条

ここが出る:延滞金の計算問題(R8雇用問9)。「2か月までは7.3%」「前日まで」「一部納付で基礎が減る」「100円未満は取らない」「公示送達は取らない」を順に当てはめる。
ひっかけ注意:督促状の指定期限までに完納すれば延滞金はかからない。延滞金の計算は督促状の指定期限からではなく法定納期限の翌日から始まる。
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労働保険事務組合

R7労10・R8雇10

事務組合とは

第33条第1項(抄) 中小企業等協同組合法…第三条の事業協同組合又は協同組合連合会その他の事業主の団体又はその連合団体(法人でない団体又は連合団体であつて代表者の定めがないものを除く。以下同じ。)は、団体の構成員…である事業主その他厚生労働省令で定める事業主(厚生労働省令で定める数を超える数の労働者を使用する事業主を除く。)の委託を受けて、…労働保険料の納付その他の労働保険に関する事項(印紙保険料に関する事項を除く。以下「労働保険事務」という。)を処理することができる。
(3) …労働保険事務組合は、第一項に規定する業務を廃止しようとするときは、六十日前までに、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。

事務組合は法人でなくてもよい(代表者の定めがあれば可)。認可・廃止届の受理・認可取消しの権限は都道府県労働局長に委任されている。則76条

項目内容
委託できる事業主常時300人以下(金融・保険・不動産・小売業は50人、卸売・サービス業は100人)(則62条2項)
処理できる事務概算・確定保険料の申告納付、成立届、雇用保険の被保険者資格の取得・喪失の届出、特別加入の申請など。印紙保険料と保険給付の請求は含まれない
変更届変更があった日の翌日から14日以内(則65条)
業務廃止60日前までに届出(主たる事務所を管轄する都道府県労働局長に届書を提出)(法33条3項・則66条)
帳簿(則68条)労働保険事務等処理委託事業主名簿、労働保険料等徴収及び納付簿、雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿(雇用保険成立事業)。3つとも「5人未満委託事業・5人以上15人以下委託事業・それ以外」の別を記載
書類の保存完結の日から3年間(雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿は4年間)(則72条)

通知・還付と責任

第34条(抄) 政府は、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託した事業主に対してすべき…労働保険料の納入の告知その他の通知及び還付金の還付については、これを労働保険事務組合に対してすることができる。この場合において、労働保険事務組合に対してした…通知及び還付金の還付は、当該事業主に対してしたものとみなす。
場面事務組合の責任根拠
事業主が保険料納付のため金銭を交付したその金額の限度で納付責任35条1項
追徴金・延滞金が生じた事務組合の責めに帰すべき理由があるときに限り、その限度で責任35条2項
事務組合から徴収しきれない滞納処分をしてもなお残余がある場合に限り事業主から徴収35条3項
虚偽の届出等による不正受給事務組合を事業主とみなし、受給者と連帯して返還を命じうる35条4項・労災法12条の3第2項・雇保法10条の4第2項

報奨金

7月10日において、常時15人以下の事業の事業主の委託に係る前年度の労働保険料(追徴金・延滞金を含む)について、確定保険料の額等の合計額の100分の95以上が納付されていること、滞納処分を受けていないこと、不正がないことが交付要件。交付申請は10月15日まで。報奨金政令1条報奨金省令2条

ひっかけ注意:報奨金の要件は「すべて納付」ではなく100分の95以上。督促状が事務組合宛てでも効果は事業主に及ぶ。事業主が金銭を渡さなかったことによる延滞金は、事務組合の責任ではない。
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雑則・不服申立て・罰則

R6労10・R6雇8・R7雇10・R8労10

二元適用事業(法39条・則70条)

第39条第1項 都道府県及び市町村の行う事業その他厚生労働省令で定める事業については、当該事業を労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係ごとに別個の事業とみなしてこの法律を適用する。

厚生労働省令で定める事業は、(1)都道府県・市町村に準ずるものの行う事業 (2)港湾運送の行為を行う事業 (3)農林水産の事業(雇用保険の暫定任意適用事業) (4)建設の事業。これら以外は一元適用事業である。

報告・立入検査・代理人

行政庁は、事業主・事務組合(であった者を含む)に報告、文書の提出、出頭を命じ、立入検査ができる。徴収法42条43条 報告等の命令は、所轄都道府県労働局長、所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長が文書で行う。則74条 事業主は、あらかじめ代理人を選任し届け出れば、施行規則上の事務を代理人に行わせることができる。則73条

不服申立て

徴収法の処分(認定決定など)には労災保険法・雇用保険法の審査請求(労働保険審査官)の仕組みはなく、行政不服審査法による審査請求(上級行政庁である厚生労働大臣)となる。審査請求前置もないので、直接取消訴訟を提起できる。取消訴訟の出訴期間は、行政事件訴訟法14条により、処分があったことを知った日から6か月、処分の日から1年である。徴収法の処分には行政手続法第2章・第3章は適用されない(事務組合の認可・認可取消しを除く)。徴収法37条

罰則

条主体違反行為刑
46条事業主(特別加入団体が3号・4号に該当する場合はその代表者・使用人等も同様)印紙の不貼付・不消印、帳簿・報告義務違反、報告命令違反、立入検査拒否等6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金
47条事務組合の代表者・代理人・使用人その他の従業者帳簿不備、報告命令違反、立入検査拒否等6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金
48条法人(法人でない事務組合・特別加入団体を含む)又は人従業者等が業務に関して46条・47条の違反をしたとき(両罰規定)各本条の罰金刑
第48条第1項 法人(法人でない労働保険事務組合及び労災保険法第三十五条第一項に規定する団体を含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
ひっかけ注意:両罰規定は「法人でない事務組合」にも適用される。従業者だけが罰せられて事務組合は罰金を科されない、という肢は誤り(R8労災問10C)。
過

過去問(令和6〜8年度)

択一式「労働者災害補償保険法」問8〜10と「雇用保険法」問8〜10のうち徴収法部分を収録(選択式には徴収法の出題はない)。長文の肢は趣旨を保って要約し、正誤を左右する語句は原文どおりとした。R8は公式正答が未公表のため、条文・施行規則にもとづく解答を示す。

令和8年度(第58回)

労災 問8 テーマ:労災保険率・賃金総額の特例/誤っているものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 労災保険率は、労災保険法の適用を受ける全ての事業の過去3年間の業務災害、複数業務要因災害及び通勤災害に係る災害率並びに二次健康診断等給付に要した費用の額、社会復帰促進等事業として行う事業の種類及び内容その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める。
  2. B 労災保険率は、徴収法施行規則第16条第1項及び別表第1の「労災保険率表」に定められており、各事業の細目ないし具体的範囲については、日本標準産業分類とは異なる独自の分類方式による「労災保険率適用事業細目表」及び「船舶所有者の事業の種類の細目表」において定められている。
  3. C 労災保険に係る保険関係が成立している立木の伐採の事業であって、賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、事業場の所在地を管轄する都道府県知事が定める素材1立方メートルを生産するために必要な労務費の額に、生産するすべての素材の材積を乗じて得た額を賃金総額とする。
  4. D 4か月以内の期間を定めて季節的に雇用される者を使用する一元適用事業の場合、一般保険料の額の算定に当たって、当該事業を労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係ごとに別個の事業とみなしてその額を算定する。
  5. E 労災保険に係る保険関係が成立している水産動植物の採捕又は養殖の事業であって、賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、その事業の労働者につき厚生労働大臣が定める平均賃金に相当する額に、それぞれの労働者の使用期間の総日数を乗じて得た額の合算額を賃金総額とする。
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解答:C公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

○A法12条2項の文言どおり。徴収法12条2項

○B労災保険率は則16条1項・別表第1で定め、事業の種類の細目は厚生労働大臣が告示する(労災保険率適用事業細目表等)。則16条1項

×C労務費の額を定めるのは「都道府県知事」ではなく所轄都道府県労働局長。則14条

○D一元適用事業でも、雇用保険の適用を受けない者(4か月以内の季節的雇用者等)を使用する場合は、一般保険料を労災保険分と雇用保険分に分けて算定する取扱いとされている(行政通達による取扱いで、法・規則の本則に明文はない)。

○E則15条のとおり。則12条4号則15条

労災 問9 テーマ:延納・還付・充当/正しいものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 継続事業の事業主は、延納の要件を満たしている場合、納付した概算保険料の額が確定保険料の額に足りないときはその不足額を、納付した概算保険料がないときは確定保険料を、確定保険料申告書を提出する際に申請することにより当該不足額等を延納することができる。
  2. B 事業主は、既に納付した概算保険料の額のうち確定保険料の額を超える額の還付を請求する場合、労働保険料還付請求書を官署支出官又は所轄都道府県労働局資金前渡官吏に提出することによって行わなければならない。
  3. C 事業主は、納付すべき次の保険年度の概算保険料その他未納の労働保険料等がある場合、既に納付した概算保険料の額が確定保険料の額を超えるときであっても、その超過額について還付請求することができない。
  4. D 超過額を、事業主の請求ないし承認によって所轄都道府県労働局歳入徴収官が次の保険年度の概算保険料に充当したときは、その旨を当該事業主に通知しなくてよい。
  5. E 政府は、事業主からなされた労働保険料の還付請求に応じる場合、還付金に利息相当分である還付加算金を加えた額を還付することとされている。
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解答:B公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

×A延納できるのは法15条〜17条の概算保険料に限られ、確定保険料の不足額は延納できない。徴収法18条

○B還付請求書は官署支出官又は所轄都道府県労働局資金前渡官吏に提出する(監督署等を経由する場合あり)。則36条2項

×C未納の労働保険料等があっても還付請求はできる。還付請求がない場合に充当される。則37条1項

×D充当したときは、その旨を事業主に通知しなければならない。則37条2項

×E徴収法には還付加算金の規定はない。

労災 問10 テーマ:罰則/誤っているものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 事業主が、徴収法第42条の規定による命令に違反して虚偽の記載をした文書を提出した場合、当該事業主は6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金に処せられる。
  2. B 法人である労働保険事務組合が第36条の規定に違反して帳簿を備えて置かなかった場合、その違反行為をした労働保険事務組合の代表者又は代理人、使用人その他の従業者は、6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金に処せられる。
  3. C 法人でない労働保険事務組合の従業者が、当該事務組合の業務に関して、第43条第1項の規定に違反して行政庁職員の質問に対して答弁をしなかった場合、当該従業者は6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金に処せられ、当該労働保険事務組合は罰金に処せられない。
  4. D 労災保険法第35条第1項に規定する団体(一人親方等の団体)の使用人が、第42条の規定による命令に違反して報告をしなかった場合、当該使用人は6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金に処せられる。
  5. E 一人親方等の団体が、当該団体の業務に関して、第42条の規定による命令に違反して文書を提出しなかった場合、当該団体は30万円以下の罰金に処せられる。
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解答:C公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

○A徴収法46条3号

○B徴収法47条1号

×C両罰規定は法人でない労働保険事務組合にも適用され、事務組合も罰金刑を科される。徴収法47条3号48条1項

○D46条後段により、特別加入団体が3号・4号に該当する場合の違反行為者(使用人等)も同様に処罰される。徴収法46条

○E両罰規定により団体にも46条の罰金刑(30万円以下)が科される。徴収法48条1項

雇用 問8 テーマ:保険関係成立届の提出先/誤っているものはどれか保険関係が成立した次の事業の事業主が提出すべき保険関係成立届の提出先等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 二元適用事業に係る雇用保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長である。
  2. B 一元適用事業であって、事務組合に委託していないもののうち、労災保険及び雇用保険の保険関係が成立している事業に係る成立届の提出先は、所轄労働基準監督署長である。
  3. C 一元適用事業であって、事務組合に委託していないもののうち、雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業に係る成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長である。
  4. D 一元適用事業であって、事務組合に労働保険事務の処理を委託している事業に係る成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長である。
  5. E 有期事業であって、事務組合に委託していない社会保険適用事業所の事業主は、保険関係成立届を年金事務所を経由して提出することができる。
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解答:E公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

○A二元適用事業の雇用保険分は則1条3項2号の事業として職安の所轄。則1条1項3号則4条2項

○B一元適用事業で委託しないものは則1条3項1号の事業として監督署の所轄。則1条1項2号

○C雇用保険の保険関係のみの事業は職安の所轄。則1条1項3号

○D一元適用事業で委託するものは則1条3項2号の事業として職安の所轄。則1条1項3号

×E年金事務所を経由できるのは有期事業以外の事業に係る届書に限られる。則78条2項

雇用 問9 テーマ:延滞金の計算/正しいものはどれか次の状況にある事業主が納付すべき延滞金の記述のうち、正しいものはどれか(年14.6%・年7.3%を適用し、延滞税特例基準割合は考慮しない)。
  1. A 法定納期限R8.7.10の概算保険料100,000円を滞納、督促状の指定期限8月31日。8月31日に完納した場合の延滞金は1,000円。
  2. B 同上の事業主が9月30日に完納した場合の延滞金は3,200円。
  3. C 法定納期限7月10日の概算保険料100,000円を滞納している事業主の住所及び居所が明らかでないため、8月10日に都道府県労働局の掲示場に公示送達書が掲示されたとき、8月19日に完納した場合の延滞金は700円。
  4. D 法定納期限10月31日の概算保険料10,000円を滞納、指定期限12月15日。12月20日に完納した場合の延滞金は98円。
  5. E 法定納期限10月31日の概算保険料100,000円を滞納、指定期限12月20日。12月10日に一部50,000円を納付しており、翌年1月20日に完納した場合の延滞金は1,300円。
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解答:E公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

×A督促状の指定期限までに完納しているので延滞金は徴収しない(0円)。徴収法28条5項1号

×B7/11〜9/10(62日)は年7.3%:100,000×7.3%×62/365=1,240円。9/11〜9/29(19日)は年14.6%:100,000×14.6%×19/365=760円。合計2,000円(3,200円ではない)。全期間を14.6%で計算すると3,200円台になるが、最初の2か月は7.3%である。徴収法28条1項

×C住所・居所が不明で公示送達により督促したときは延滞金を徴収しない(0円)。徴収法28条5項2号

×D11/1〜12/19(49日)×7.3%で10,000×7.3%×49/365=98円となるが、延滞金が100円未満のときは徴収しない(0円)。徴収法28条5項3号

○E11/1〜12/9(39日)100,000円×7.3%=780円。12/10〜12/31(22日、納期限の翌日から2か月以内)50,000円×7.3%=220円。1/1〜1/19(19日)50,000円×14.6%=380円。合計1,380円、100円未満切捨てで1,300円。徴収法28条1項・2項・4項

雇用 問10 テーマ:労働保険事務組合/誤っているものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 事務組合は、委託事業主ごとに労働保険事務等処理委託事業主名簿、労働保険料等徴収及び納付簿、(雇用保険成立事業は)雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿を備えておかなければならず、これら3つの帳簿すべてに、施行規則第68条に規定する5人未満委託事業、5人以上15人以下委託事業又はそれ以外の事業のいずれに該当するかの別を記載する項目がある。
  2. B 政府は、事務組合に委託した事業主に対してすべき概算保険料の超過納付額の還付について、当該事業主に対して還付せずに当該事務組合に対してすることができる。
  3. C 事務組合が報奨金の交付を受けるには、7月10日において、常時15人以下の労働者を使用する事業の事業主の委託に係るものにつき、前年度の確定保険料の額(追徴金又は延滞金を納付すべき場合は、それとの合計額)のすべてが納付されていることが、その要件の一つに定められている。
  4. D 事務組合に委託できる労働保険事務の範囲に「雇用保険の被保険者資格の取得及び喪失の届出」は含まれるが、「雇用保険の保険給付に関する請求書等に係る事務手続及びその代行」は含まれない。
  5. E 事務組合は、業務を廃止しようとするときは、60日前までに、業務の廃止に係る届書を主たる事務所の所在地を管轄する都道府県労働局長に提出することにより、業務廃止の旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
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解答:C公式正答は未公表(2026年10月の合格発表で公表予定)。条文にもとづく解答

○A則68条1号イ・2号イ・3号イのいずれにも、5人未満委託事業等の別が記載事項として定められている。則68条

○B還付金の還付は事務組合に対してすることができ、事業主に対してしたものとみなされる。徴収法34条

×C要件は「すべて」ではなく、確定保険料の額等の合計額の100分の95以上が納付されていること。報奨金政令1条1項1号

○D労働保険事務は労働保険料の納付その他の労働保険に関する事項で、保険給付の請求は含まれない(印紙保険料も除かれる)。徴収法33条1項

○E徴収法33条3項則66条

令和7年度(第57回)

労災 問8 テーマ:有期事業の一括/正しいものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 二以上の有期事業が一括されて一の事業として徴収法が適用される場合であって、施行規則第17条第3項で定める規模の事業のとき、同法第20条に規定するいわゆる有期事業のメリット制の適用対象とされる。
  2. B 一括有期事業とみなされた場合、概算・確定保険料申告書は納付事務を取り扱う一の事務所の所在地を管轄する歳入徴収官に提出しなければならないが、一括有期事業報告書は一括された事業ごとに作成し、各事業の所在地を管轄する歳入徴収官にそれぞれ提出しなければならない。
  3. C 一括有期事業を開始したときには、初めに保険関係成立届を提出することとなるが、この届を一度提出しておけば、以後何年でもこの一括有期事業が継続している限り、個々の事業については、その都度保険関係成立届を提出する必要はない。
  4. D 一括された個々の有期事業について、その後、事業の規模の変更等があった場合には、当初の一括の扱いとされず、新たに独立の有期事業として取り扱われる。
  5. E 一括有期事業の要件として請負金額の上限が定められているが、請負金額の計算に当たって、事業主が注文者から機械器具等の貸与を受けた場合には、厚生労働大臣が定める事業の種類に該当する事業を除き、当該機械器具等の損料に相当する額を請負代金の額から控除することとされている。
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正解:C公式正答

×A一括有期事業は継続事業のメリット制(法12条3項)の対象であり、則17条3項も継続メリットの規模要件である。有期事業のメリット制(法20条)の対象ではない。

×B一括有期事業報告書も、一の事務所を管轄する所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出する。則6条3項則34条

○C一括有期事業は全体で一の事業とみなされるので、成立届は最初の1回でよい。徴収法7条

×D一括された後に規模が変更されても、当初の一括の扱いが維持される(行政解釈)。

×E機械器具等の損料は請負代金に加算する。控除ではない。則13条2項1号

労災 問9 テーマ:事例計算(概算保険料・延納・負担)/誤っているものはどれか次に示す業態をとる事業についての労働保険料に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
成立:令和3年8月5日、小売業、滞納なし、一般保険料以外の対象者なし、社会保険適用事業所。令和7年度の概算保険料875,000円。労災保険率(R6・R7)1000分の3、雇用保険率 R6:1000分の15.5、R7:1000分の14.5、R7の二事業率1000分の3.5。R6確定賃金総額5,000万円、R7見込賃金総額6,000万円。
  1. A 令和6年度中に請負契約を締結し、使用従属関係が認められない労務提供を行った請負人に支払った報酬額は、令和6年度の確定賃金総額に含まれていない。
  2. B 令和7年度の概算保険料のうち、労災保険の保険料の額は150,000円であり、当該事業主がすべて負担しなければならない。
  3. C 口座振替による場合を除き、令和7年度の概算保険料を概算保険料申告書に添えて令和7年7月10日までに納付しなければならない。
  4. D 令和7年度の概算保険料の延納が認められた場合、第2期分として納付する概算保険料の額は291,667円となる。
  5. E 令和7年度の確定賃金総額が6,000万円となった場合、確定保険料のうち事業主が負担する一般保険料の額は総額720,000円となる。
答えを見る
正解:D公式正答

○A請負人への報酬は労働の対償として労働者に支払う賃金ではない。徴収法2条2項11条2項

○B見込額6,000万円は前年度5,000万円の100分の200以下なので、前年度の5,000万円で算定する(則24条1項)。5,000万円×3/1000=150,000円。労災保険分は全額事業主負担。徴収法31条3項

○C6月1日から40日以内=7月10日。徴収法15条1項

×D875,000円÷3=291,666.66…円。端数は第1期分に寄せるので、第1期291,668円、第2期・第3期は291,666円。則27条2項

○E被保険者負担は(14.5−3.5)÷2=1000分の5.5。事業主負担は労災3+雇用9=1000分の12。6,000万円×12/1000=720,000円。徴収法31条

労災 問10 テーマ:労働保険事務組合/正しいものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 事業主は、労災保険の特別加入の申請、変更届、脱退申請等に関する手続について、労働保険事務組合に処理を委託することができない。
  2. B 労働保険事務組合とは、徴収法第33条に規定する団体等であって法人でなければならない。
  3. C 政府が事務組合に委託した事業主に対してすべき督促状による督促を、直接当該事業主に対してすることなく当該事務組合に対して行った場合、その効果は当該事業主に対して及ばない。
  4. D 督促があった旨の通知を事務組合から受けた滞納事業主が、規約等に規定する期限までに保険料納付のための金銭を当該事務組合に交付しなかったために延滞金を徴収される場合、当該事務組合は延滞金の納付責任を負う。
  5. E 事務組合に委託した事業主に使用されていた者が、前年に当該事務組合の虚偽の届出により労災保険の保険給付を不正に受給していた場合、政府は当該事務組合に対して、当該不正受給者と連帯し、受給金額の全部又は一部を返還すべきことを命ずることができる。
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正解:E公式正答

×A特別加入の申請等も事務組合に委託できる労働保険事務に含まれる。

×B法人でない団体でも、代表者の定めがあれば事務組合になれる。徴収法33条1項

×C事務組合に対してした通知は事業主に対してしたものとみなされる。徴収法34条

×D事務組合が延滞金の責任を負うのは、その徴収について事務組合の責めに帰すべき理由があるときに限られる。事業主が金銭を交付しなかった場合は責任を負わない。徴収法35条2項

○E事務組合は労災保険法12条の3第2項の適用について事業主とみなされる。徴収法35条4項

雇用 問8 テーマ:延納・増加概算・認定決定・追加徴収/正しいものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 継続事業の事業主が労働保険事務の処理を事務組合に委託している場合、令和6年11月1日に保険関係が成立した事業について当該保険年度の概算保険料を延納することができる。
  2. B 令和7年8月1日に保険関係が成立した一括有期事業について、当該保険年度の概算保険料の額が50万円のとき、事業主は当該概算保険料を延納することができない。
  3. C 賃金総額の見込額500万円で概算保険料を納付した後、見込額が1,200万円に増加し、増加後の概算保険料と既納付額との差額が122,500円であるとき、事業主はその差額を所定の期限までに納付書を添えて納付しなければならない。
  4. D 事業主が概算保険料申告書を提出しなかったため、政府が概算保険料の額を決定し、令和7年8月20日に通知を発した場合、当該事業主の未納額の納期限は同年9月19日となる。
  5. E 年度の中途で雇用保険率が引き上げられた場合、既に延納を認められている事業主は、追加徴収の通知で指定された納期限までに延納の申請をすることで追加徴収分も延納でき、その最初の期分の納期限は、通知を発した日が令和7年10月20日であった場合、同年11月19日となる。
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正解:E公式正答

×A継続事業は、保険年度の10月1日以降に成立したものは事務組合委託でも延納できない。則27条1項

×B一括有期事業は継続事業の基準で判定する。8月1日成立(9月30日以前)で40万円以上なので延納できる。則27条1項

×C見込額は200%を超えているが、差額が13万円未満なので増加概算保険料の納付義務は生じない。則25条1項

×D認定決定の納期限は通知を受けた日から15日以内。「発した日から30日」ではない。徴収法15条4項

○E追加徴収の納期限は通知を発する日から起算して30日を経過した日(10/20→11/19)。延納する場合の最初の期分の納期限は通知で指定された期限となる。則26条則31条

雇用 問9 テーマ:特例納付保険料/誤っているものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか(「特例対象者」は雇用保険法22条5項に規定する者)。
  1. A 特例納付保険料を納付することができる事業主は、2年以内の算定基礎期間を遡及して計算することが可能な特例対象者を雇用していた事業主である。
  2. B 特例納付保険料の納付手続については、徴収法第15条及び第19条に定める概算・確定保険料の納付手続に係る規定は適用されない。
  3. C 特例納付保険料の納付の申出は、事業主の氏名又は名称及び住所又は所在地、労働保険番号並びに特例納付保険料の額を記載した書面を都道府県労働局長に提出することによって行わなければならない。
  4. D 対象事業主が事務組合に労働保険事務の処理を委託している場合、当該事務組合は特例納付保険料の納付等に係る事務を処理することができる。
  5. E 特例納付保険料の納付先は、日本銀行又は都道府県労働局収入官吏とされている。
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正解:A公式正答

×A特例納付保険料は、徴収権が時効(2年)で消滅した期間の保険料が対象で、2年を超えて遡及する特例対象者に係る制度である。徴収法26条1項

○B特例納付保険料は法26条の勧奨・申出・通知・納付の手続による。

○C則58条

○D特例納付保険料も労働保険料であり、印紙保険料以外の労働保険事務として事務組合が処理できる。徴収法33条1項

○E則38条3項2号

雇用 問10 テーマ:不服申立て・時効/正しいものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 概算保険料額の認定決定の処分に不服がある者は、所轄都道府県労働局の労働保険審査官に対して審査請求をすることができる。
  2. B 認定決定の処分に不服がある場合、処分があったことを知った日から3か月以内かつ処分の日から1年以内でなければ、取消訴訟を提起することができない。
  3. C 認定決定の処分に不服がある場合、審査請求の裁決を経た後でなければ、当該処分の取消しの訴えを提起することができない。
  4. D 概算保険料を期限内に申告納付したが、誤って同一期限内に再度納付したため誤納金が生じた場合、再度納付した日の翌日から起算して2年を経過したとき、当該誤納金の還付を受ける権利は時効によって消滅する。
  5. E 確定精算に基づき納付すべき不足額が時効で消滅している場合、納付義務者がその時効による利益を放棄して納付する意思を示したときは、政府はその徴収権を行使できる。
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正解:D公式正答

×A労働保険審査官への審査請求は労災・雇用の保険給付等に関する処分の制度。徴収法の処分は行政不服審査法による審査請求(厚生労働大臣)となる。

×B出訴期間は、知った日から6か月、処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)。

×C徴収法の処分には審査請求前置の定めがなく、直接取消訴訟を提起できる。

○D誤納金の還付請求権は、行使できる時(納付の翌日)から2年で時効消滅する。徴収法41条1項

×E政府の金銭債権の時効は援用を要せず、利益の放棄もできない(会計法31条)。時効消滅した保険料は徴収できない。

令和6年度(第56回)

労災 問8 テーマ:請負事業の一括・下請負事業の分離/誤っているものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 請負事業の一括について、労災保険に係る保険関係が成立している建設の事業であって数次の請負によって行われる場合、雇用保険に係る保険関係については、元請事業に一括することなく事業としての適用単位が決められ、それぞれの事業ごとに徴収法が適用される。
  2. B 下請負に係る事業については下請負人が事業主であり、元請負人と下請負人の使用する労働者の間には労働関係がないが、第8条第2項に規定する場合を除き、元請負人は下請負をさせた部分を含め、そのすべての労働者について事業主として保険料の納付等の義務を負う。
  3. C 下請負事業の分離に係る認可を受けようとする元請負人及び下請負人は、保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内に「下請負人を事業主とする認可申請書」を所轄都道府県労働局長に提出しなければならない。
  4. D 天災その他不可抗力等のやむを得ない理由により、施行規則第8条第1項に定める期限内に申請書を提出することができなかったときは、期限後であっても当該申請書を提出することができる。
  5. E 下請負事業の分離に係る認可を受けるためには、当該下請負事業の概算保険料が160万円以上、かつ、請負金額が1億8,000万円以上(消費税等相当額を除く。)であることが必要とされている。
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正解:E公式正答

○A請負事業の一括は労災保険に係る建設の事業のみ。雇用保険は一括されない。則7条

○B元請負人のみが事業主とされる。徴収法8条1項

○C則8条

○D則8条ただし書。

×E要件は、有期一括の規模に該当しない事業、すなわち概算保険料160万円以上又は請負金額1億8,000万円以上。「かつ」ではない。則9条則6条1項

労災 問9 テーマ:口座振替納付/誤っているものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 口座振替による納付制度は、一括有期事業の事業主も、単独有期事業の事業主も対象となる。
  2. B 口座振替による納付制度は、納付が確実と認められ、かつ、申出を承認することが徴収上有利と認められるときに限り承認することができ、納入告知書によって行われる納付についても認められる。
  3. C 口座振替によって納付することを希望する事業主は、施行規則第38条の2に定める事項を記載した書面を所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出することによって申出を行わなければならない。
  4. D 口座振替によって納付する事業主は、概算保険料申告書及び確定保険料申告書(則38条2項4号の申告書を除く。)を、日本銀行、年金事務所又は所轄公共職業安定所長を経由して所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出することはできない。
  5. E 口座振替を利用する事業主から申告書の提出を受けた所轄都道府県労働局歳入徴収官は、労働保険料の納付に必要な納付書を第21条の2第1項の金融機関へ送付するものとされている。
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正解:B公式正答

○A対象は法15条1項・2項の概算保険料(延納分を含む)と確定保険料の不足額で、継続・有期を問わない。則38条の4

×B口座振替の対象は納付書によって行われる納付に限られ、納入告知書による納付(認定決定等)は対象外。則38条の4

○C則38条の2

○D口座振替の場合の申告書は所轄労働基準監督署長経由のみ可能。則38条2項7号

○E則38条の3

労災 問10 テーマ:代理人・報告命令・時効/誤っているものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 事業主は、あらかじめ代理人を選任し、所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に届け出ている場合、施行規則によって事業主が行わなければならない労働保険料の納付に係る事項を、その代理人に行わせることができる。
  2. B 所轄都道府県労働局長、所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長は、事業主又は事務組合等に対して、必要な報告、文書の提出又は出頭を命ずる場合、文書によって行わなければならない。
  3. C 継続事業における年度当初の確定精算に伴う精算返還金に係る時効の起算日は6月1日となるが、確定保険料申告書が法定納期限内に提出された場合、時効の起算日はその提出された日の翌日となる。
  4. D 継続事業の廃止及び有期事業の終了に伴う精算返還金に係る時効の起算日は事業の廃止又は終了の日の翌日となるが、確定保険料申告書が法定納期限内に提出された場合、時効の起算日はその提出された日となる。
  5. E 事業主が概算保険料の申告書を提出していない場合、政府が第15条第3項の規定に基づき認定決定した概算保険料について通知を行ったとき、当該通知によって未納の当該労働保険料について時効の更新の効力を生ずる。
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正解:D公式正答

○A則73条

○B則74条

○C精算返還金の時効起算日に関する行政解釈のとおり。

×D確定保険料申告書が法定納期限内に提出された場合の起算日は、提出された日の翌日(Cと同じ考え方)。

○E認定決定の通知(納入告知書による)は徴収の告知にあたり、時効の更新の効力を生ずる。徴収法41条2項

雇用 問8 テーマ:保険関係の成立・消滅、変更届/正しいものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 雇用保険暫定任意適用事業が雇用保険法第5条第1項の適用事業に該当するに至った場合は、その該当するに至った日から10日以内に保険関係成立届を提出することによって、雇用保険に係る保険関係が成立する。
  2. B 都道府県に準ずるもの及び市町村に準ずるものの行う事業については、労災保険と雇用保険の保険関係の双方を一の事業についての労働保険の保険関係として取り扱い、一般保険料の算定、納付等の手続を一元的に処理する事業として定められている。
  3. C 事業主は、事業主の氏名又は名称及び住所に変更があったときは、変更を生じた日の翌日から起算して10日以内に、施行規則第5条第2項に規定する事項を記載した届書を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出することによって行わなければならない。
  4. D 雇用保険に係る保険関係が成立している暫定任意適用事業の事業主が、労働者の4分の3以上の同意を得て保険関係の消滅の申請をした場合、厚生労働大臣の認可があった日に、その事業についての当該保険関係が消滅する。
  5. E 雇用保険の適用事業及び保険関係が成立している暫定任意適用事業の保険関係は、当該事業が廃止され、又は終了したときは、その日に消滅する。
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正解:C公式正答

×A強制適用事業に該当するに至った日に、法律上当然に保険関係が成立する。成立届は成立要件ではない。徴収法4条

×B都道府県・市町村に準ずるものの行う事業は二元適用事業(労災・雇用を別個の事業とみなす)。徴収法39条1項則70条1号

○C則5条2項

×D消滅するのは認可があった日の翌日(整備法)。

×E保険関係は廃止・終了の日の翌日に消滅する。徴収法5条

雇用 問9 テーマ:印紙保険料(購入通帳・納付計器)/誤っているものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. A 雇用保険印紙購入通帳は、その交付の日の属する保険年度に限りその効力を有するが、有効期間の更新を受けた通帳は、更新前の通帳の有効期間が満了する日の翌日の属する保険年度に限り、その効力を有する。
  2. B 事業主は、購入通帳の雇用保険印紙購入申込書がなくなった場合であって、当該保険年度中に雇用保険印紙を購入しようとするときは、その旨を所轄公共職業安定所長に申し出て、再交付を受けなければならない。
  3. C 事業主は、その所持する購入通帳の有効期間が満了したときは、速やかに、所轄公共職業安定所長に返納しなければならない。
  4. D 事業主は、雇用保険印紙と印紙保険料納付計器を併用して印紙保険料を納付する場合、施行規則第54条に定める印紙保険料納付状況報告書によって、毎月における雇用保険印紙の受払状況及び毎月における印紙保険料納付計器の使用状況を、所轄公共職業安定所長を経由して、所轄都道府県労働局歳入徴収官に報告しなければならない。
  5. E 事業主は、印紙保険料納付計器の全部又は一部を使用しなくなったときは、当該計器を納付計器に係る都道府県労働局歳入徴収官に提示しなければならず、封の解除その他必要な措置を受けることとなる。
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正解:D公式正答

○A則42条2項・5項

○B則42条6項

○C則42条8項

×D則54条の報告書は雇用保険印紙の受払状況を所轄都道府県労働局歳入徴収官に報告するもの。納付計器の使用状況は則55条の別の報告書で、設置事業場を管轄する公共職業安定所長を経由して報告する。則54条則55条

○E則52条

雇用 問10 テーマ:確定保険料の申告期限・賃金総額・追徴金/正しいものはどれか労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. A 継続事業の事業主は、確定保険料申告書を7月10日までに提出しなければならないが、当該事業が3月31日に廃止された場合には同年5月10日までに提出しなければならない。
  2. B 3月31日に事業が終了した有期事業の事業主は、確定保険料申告書を同年5月10日までに提出しなければならない。
  3. C 一括有期事業の事業主は、当該事業が継続している場合、施行規則第34条に定める一括有期事業報告書を、次の保険年度の7月1日までに所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければならない。
  4. D 継続事業の事業主は、前保険年度の3月31日に賃金締切日があり当該保険年度の4月20日に当該賃金を支払う場合、当該賃金は前保険年度の確定保険料として申告すべき一般保険料の額を算定する際の賃金総額に含まれる。
  5. E 追徴金を徴収しようとする場合、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、事業主が通知を受けた日から起算して30日を経過した日をその納期限と定め、納入告知書により通知しなければならない。
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正解:D公式正答

×A3月31日廃止なら消滅は4月1日、そこから50日以内で5月20日。徴収法19条1項

×B有期事業も消滅の日(4月1日)から50日以内で5月20日。徴収法19条2項

×C一括有期事業報告書は次の保険年度の6月1日から40日以内(7月10日)。則34条

○D賃金総額は、その保険年度中に支払が確定した賃金で算定する。締切日が前年度にあれば、支払日が翌年度でも前年度の賃金総額に含まれる(行政解釈)。

×E追徴金の納期限は、通知を発する日から起算して30日を経過した日。徴収法21条3項則26条準用